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三国恋戦記・感想考察文 孟徳ルート編

ネタバレあります。
恋戦記未プレイの人は見ない方がいいかもしれません

フォロイーさんお勧めの三国恋戦記をやってみたら
とても面白くて孟徳さんに沼ったので感想文を書きました。
孟徳さん魏軍中心です。
三国恋戦記オトメの兵法とファンディスクの思いでがえし、コンプ済です。
購入後約三日で全キャラクリアしたため
内容はまだ未咀嚼ですがまた再プレイします。

◆恋戦記・孟徳ルート感想


一週目プレイでベストエンドを回収した段階では
シナリオ面白いなと思いつつもそこまで沼らなかったのですが
二週目プレイでバッドエンド全部回収(妾、鳥籠、泡沫ほか)して
他キャラ他ルートの孟徳さんやヒロインを見ているうちに
気がつけば孟徳さんとヒロインの魅力に引き込まれて沼っていました
(孟徳さんもヒロインもどちらも好きです)
三国恋戦記はどのキャラのどのルートも面白いのですが
その中でも孟徳ルートは特に良かったと思います。
やはり三国志の曹操孟徳ということで、
恋戦記でも悪役でラスボス的な特別感のある人なので、
特に作りこまれていたように感じました


深読みのできるスルメ感のあるルートですよね。
何度もプレイしたくなりますし、周回プレイをすればするほど
孟徳さんの発言や言動のレベルの高さやシナリオの優秀さ
ヒロインの花ちゃんの強さや賢さに気づけます。
孟徳さんは人当たりがよくて優秀で能力が高い人なので
現代日本の会社にいても出世しそうです。
「(皇帝に)なりたいかじゃなくて、なるべきかどうかしか考えてない。
そして丞相である俺はなるべきだと知ってる」
「ここまでくると個人の感情はどうでもよくて、
やるべきことをやるだけなんだ」
帝位簒奪の話が表沙汰になったときの↑の台詞は、優秀な人らしいなと思いました。
でも現代日本の孟徳さんもやっぱり最後は適当なところで
何か理由をみつけて仕事を引退して隠居生活に入るのかなと思います
元々地位や権力にそこまで執着しているわけじゃないから、
大切なものを見つけたらそのためにさっさと引退できるのかなと思いました
ただ、文若バドエン毒のその後の、
文若さんを自殺に追い込んだ花ちゃんとくっついていない孟徳さんは
「俺は皇帝になる。駄目になった漢王朝をちゃんと潰してこの国を立て直す」
と発言していて、人らしい心をなくしながら、
大変なストレスや健康問題を抱えて、まだまだお仕事をされるそうなので、
あのルートの孟徳さんはキツそうですね。
誰かに救われる前に死にそうです。
あの孟徳さんは、元譲さんも花ちゃんも止められない気がするので……。
あと孟徳さんが皇帝になるってことは仲謀は降伏して玄徳は玉砕するのかな
献帝はどうなるんだろう


話を戻します。孟徳ルートの感想です。
守られると囲われるのスレスレを行くスリル
恩返しに来た鶴は「あらかじめ帰れなくしておく」タイプです。
大好きな鶴をずっと手元に留めておくためなら
「そんなこと」くらい当然のごとくやってのける策士です。
甘えや判断ミスの先に待っているのは妾、泡沫、鳥籠のバッドエンド
とはいえ孟徳ルートの真骨頂はこれらのバッドエンドにあると思っています
私もバッドエンドで孟徳さんに沼りました
たまにいますよね、ベストエンドもいいけど
バッドエンドの方が胸にくるタイプの乙女ゲームの攻略対象……。
彼もそのタイプなのかなと思いました。
個人的には泡沫が特に好きです


ハイスぺな大人でイケメンで女子には甘くてヤンデレ風味で
でも天才的に優秀で理知的で理性的で素直なふりして天邪鬼で
今までで「いそうでいなかった」キャラクターで
シナリオも本が燃えた火事以降はハラハラしっぱなしでした
信じるがテーマの物語なのですが
孟徳さん本人がわざと疑われるような発言や言動をして
「俺を信じるか信じないかは君に任せるよ」と
まるでこちらを試すかのように、全ての解釈をこちらに委ねてくるので
プレイしている私自身も、この人を信じていいのかなと不安になったり
火事の黒幕はもしかしてと疑ってしまったり、最後までドキドキしました。
本当に「ひとこと違うと言えばいいだけの話」をなぜこんなにもひっぱるのか
(思いでがえしの文若バッドエンド毒の続編「白」でも
絶望しかけている相手にわざとひどいことをして
解釈を委ねるようなな行為をしてましたね……)
でもそれが、他人を信じたくても信じられないトラウマを抱えた「私の孟徳さん」であり
そんな信じづらい彼を信じ抜けるのが「俺の花ちゃん」なんだと思います


本心が掴めそうで掴めない、彼の真意が知りたくて、
ルートを何周もしたくなります。
ついでに考察の手がかりを求めて他ルートの彼にも会いに行きたくなります
ノーマルルートでの軍師花ちゃんを欲しがる丞相も好きです
ノーマルルートはあの丞相に仕事で勝った(上手いこと出し抜いた)
丞相に仕事で認められた感があってうれしかったです。
妾エンドとは対極でした。
(妾エンドは胸糞的なつらさがありました。
男に乗っかるだけの女に成り下がった花ちゃんを見るのはキツくて
孟徳さんも自分の庇護を受けて変わってしまった(自分らしさを失ってしまった)
彼女にがっかりしてるようなのに、変わらず優しいのが逆にキツいというか)
(漫画の恋戦記でも花ちゃんは「玄徳さんは優しいから本を失った役立たずな私でも
笑顔で受け入れてくれて優しくしてくれると思うけど、
私はそんなふうに優しくされても逆につらいから、今苦しくても頑張る」
と啖呵を切るシーンがありましたが、これは孟徳さんにも当てはまってますね)
孟徳さんは優秀な子や面白い子が好きなんだろうなと思いました
「自分に都合がいいだけの子は望んでいない」と歌妓さんも言ってましたね。

しかし孟徳軍(魏)は最強でありながらも内部が大変ですね
やはり一枚岩ではなく
右腕の文若さんは本人√バドエンやノーマル√では信念の違いから自殺しますし
(文若さん死後の「やっぱやりにくいなあ」は
孟徳さんらしい追悼の言葉だと思いました)
孟徳さん√でも微妙に服薬自殺のフラグを立てていて
思いでがえしで偽装死する予定の孟徳さんに心配されていますし
(孟徳ルート終盤の花ちゃんが孟徳さんに飲ませる睡眠薬を入手する場面
軍医さんが「文若様に用事があると呼ばれたから」と
花ちゃんに文若さんの部屋の場所を尋ねる場面があったと思いますが
あそこで自殺用の薬を軍医から入手しようとしたんじゃないかと思いました
その後の文若さんが心配だったんですが、
思いでがえしの孟徳さんの話で孟徳さんが元譲さんに
「おかしなことをしないように、あいつを見張ってろ」と発言していたので、
あの段階ではまだ生きてるのかなとほっとしています。
漫画「籠中の鳥」では一応生きていましたよね。元譲さんに気遣われていましたが……)
赤壁でも功を焦った水軍の武将さんはあのていたらくですし
元黄巾党の孟徳軍の兵士は花ちゃんと子龍くんの脱走をわざと見逃したり
孟徳さんを裏切って許都から帝を攫って玄徳さんのところに行きますし
(孔明ルートやノーマルルートの過去編で彼らに出会ったときはびっくりしました)
五十万の軍隊を統率するのは大変なんだろうなと思いました
自分の思い通りにならない部下たちを統率するリーダーの苦労……
ここは会社かと思いました。


恒例の過去に飛ぶ話では
馬に乗って走っている山賊の頭に石を投げて命中させたり(漫画)
多勢に無勢の戦いでも策を弄して各個撃破で切り抜けたり
生来の頭のよさや口の上手さでドンドン道を切り開いていく孟徳さんの姿は
さすがだな~優秀なんだな~と思いました。
さすがトップに立つ男は違いますね。頼りになります。
このあたり融通がきかなくて花ちゃんに精神病の兄扱いされて
花ちゃんに助けられる文若さんとは好対照だなと思いました。
でもそんな文若さんも愛おしいです。


本編の赤壁の敗走中に遭遇した雲長さんに対しての
「融通きくやつは俺の軍向き」
(≒融通きかない人は向いてない、例えば文若さんとか……涙)
三国漫遊記の文若さんに対しての「あいつは城内の事務仕事以外では役立たず」とか
孟徳軍にきたばかりのユルフワな花ちゃんに対しての
「玄徳のところで望んで戦場に立ってたんなら
俺の軍に仕官してもらおうと思ってたけど、なんか違うみたいだし」
といった発言でも、人のことをちゃんと見ていてさすがだなと思いました


仕事してるときの孟徳さんは煽りが上手くて
軽そうな雰囲気でも本当はすごく優秀なんだなと思わせてくれます
長坂橋の翼徳との場面でも
「博望と新野にいた子がいるなら、うかつに近寄れないよなぁ。なあ元譲」とか
玄徳さんに対しての「女ひとり守れない男がすがるな」
「そのまま国内一周でもするつもりか?」もすごい煽りだなと思いました。
嫌味も面白いですね。言われる方は嫌でしょうが……。
孟徳さんは対男性だと厳しいですね。
花ちゃんを抱えながら玄徳さんと剣を合わせるスチルも好きです
自分の場合は笑顔より真顔の孟徳さんの方が好きなんですが
花ちゃんは笑顔の孟徳さんが好きなんですよね。さすが女神系ヒロイン様です……


個人的に孟徳ルートのギャグパートで一番好きなのが、
長江の川幅半分の桃から生まれた桃太郎のくだりです
天然な花ちゃんも面白いんですが、
絶対に嘘なのにあえて突っ込まない孟徳さんも最高だと思いました
「長江の?笑」はボイスメモに登録してあります


そういえば、バッドエンドでは泡沫エンドも切なくて好きです
あれだけ花ちゃんを元の世界に返したくなくて
風切羽を切ってでも自分のもとに縫い留めようと外堀を埋めていて
鳥籠エンドではヤンデレ風味の言動をする孟徳さんが
自分が死ぬのを確信しながらも孟徳さんを悲しませたくなくて
嘘は100%見抜かれると知りながらも
「私は死ぬんじゃなくて元の世界に帰るだけなんです。
元の世界に帰って家族や友人と幸せに暮らすから、だから悲しまないで」
と嘘をつく花ちゃんに対して
「君は元の世界に帰って、この世界のことも俺のことも忘れて幸せに暮らす。
それでいいんだ。もうそれでもいいから、お願いだから死なないで」
と男泣きしてすがるところも泣けます。

『もうそれでもいいから、死なないで』が本当に
これまでの彼の言動を踏まえると名台詞なんですよね
孟徳さんはルート序盤から、花ちゃんを手放したくなくて
あれだけ策?を弄していたヤンデレ風味の人なのに
「俺のもとから離れていくなら君を殺す」とか言わないし
「去られるくらいなら死なれた方がまし」とか思わないんですよ。
それがいいんですよね。
孟徳さんにとっては花ちゃんに元の世界に帰還されることもつらいけど
死なれる方がもっとつらいんだなと
ヤンデレキャラじゃなくてあくまでもヤンデレ風味で
この泡沫エンドではナンパで軽い彼の善性や誠実さが見れます
孟徳さんは本心をはっきりした言葉にしてくれなくて
ルート前半は特に本気なのか嘘なのかわからない軽い感じの台詞が多いのですが
このエンドでは本心を素直に言葉にしてくれますね

このあたりも「いそうでいない」キャラクターなんだなと思いました
まあ元から権力者なのに自分に都合のいいだけの女には、
食指が動かないタイプの人ですしね
孟徳さんタイプの男性ならむしろ
「都合のいい女が好き、俺の思い通りにならない女は嫌い」
となってもおかしくなさそうなのに、そうじゃないところが彼らしさなんですよね

(余談ですが、鳥籠エンドは幽閉しないと花ちゃんが死ぬから
死なせたくなくて閉じ込めているんだと思います)

そういえば、泡沫エンドで花ちゃんの家族の話が出てきますが
花ちゃんの家族に興味を持ってくれる攻略キャラといえば
仲謀・翼徳あたりかと思うのですが
実は孟徳も花ちゃんの家族に興味を持ってくれていました。
この二人はそういえば家族を亡くしてるんですよね
翼徳は守ってくれる家族のいない境遇で育って人格に問題を抱えて
仲謀は父と兄が戦死して若くしてお家を継いで
孟徳さんはお父さんたち一族が皆殺しにされてその復讐で虐殺という
エピソードがありました。
孟徳さんは意外と家族愛の強い人だったのかなと思いました


孟徳さんにはまって派生作品も買ったんですが
漫画「籠中の鳥」では全二巻というボリュームなのに
鳥籠・妾・泡沫・ハピエンを全て入れて
思いでがえしの「偽装死して隠居生活」の話まで入れて
面白いお話にまとめていて、すごく上手いなと思いました。
漫画としても完成度が高いですよね。面白いし絵もカッコいいです
漫画の孟徳さんは若々しいイケメン様で、
二次創作にいそうでいいなと思いました。こういう丞相も好きです


ドラマCD「永い旅路」「過保護すぎる丞相」
ファンブック「一夜常夜」も楽しく読んだり聞いたりしたんですが
永い旅路の広告文か何かの孟徳さんのキャラ紹介で
「自分がもう長くないことに気づいている」という記述があったんですが
余命短い設定は公式で確定されたんですか……? 切ないですね……


それでは今回はこの辺で失礼します

◆自分について
PSP三国恋戦記オトメの兵法!全キャラ全ルートコンプ済
なのですが本編の二週目追加エピソードは全部見たか不明です。
孟徳さんは見ました。
既読スキップや大量のセーブデータを駆使して
購入三日くらいで十キャラコンプしてしまったため、内容はまだ未咀嚼です。
ですが孟徳さんに沼りました。魏軍推しですが他キャラも好きです。
二周目追加エピの回収も兼ねて再プレイ予定なので
他キャラや世界設定については再プレイ時に考察を深めます。
PSvita三国恋戦記思いでがえしも
全キャラ全ルート全エピソードコンプ済なのですが、
こちらも魏軍以外は既読未読スキップ使って
二日で全キャラ全ルート全エピソードをフルコンプしたので
他キャラについては改めてプレイします。
三国志は正史も演義もミリしらです。このゲームで学びました……。
せっかくなので勉強して詳しくなりたいです。


◆現在手元にある購入品
PSP、PSvita三国恋戦記オトメの兵法!(PSPはコンプ済、vitaはこれからやります)
PSvita三国恋戦記おもいでがえし(コンプ済)
漫画・三国恋戦記全5巻「籠中の鳥」全2巻
「江東の花嫁」全2巻「とこしえの華墨」全2巻
三国恋戦記ビジュアルファンブック「一夜常夜」
ドラマCD孟徳編「過保護すぎる丞相」「永い旅路」
三国恋戦記オトメの兵法!サウンドトラック(EDが特に好きです)


◆以下は通販で購入して到着待ちです
三国恋戦記思いでがえしビジュアルファンブック「十色永色」

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