【福祉支援員が見たファンの葛藤】ジャニーズ問題を追ったら、ジャニヲタは引き裂かれる思いでいた。
・きっかけ
私は、ひょんなことからこの1年間ジャニーズ問題を追いかけていた。
ジャニー喜多川による長年の児童性虐待が疑われたにも関わらず、日本のTVメディア報道が皆無だったからだ。
・「沈黙は加担」
私はジャニーズオタクでもないし、芸能界に縁もゆかりも無い門外漢だ。しかし、この問題はゴシップネタではなく社会問題だと考え、Xで声を上げ始めたのである。
・ジャニヲタと呼ばれる人たち
X(当時はTwitter)で熱心に声を上げていたのは、ファンの方々だった。当事者意識を発揮し、推しの行く末に心を痛めていたのだ。アイドルの笑顔の裏に虐待があるかも知れないのだ。
推しへの思いと、無策な旧J事務所への怒りと失望で引き裂かれ、ファンは推し活どころではなかったと思う。
・ファンは強い
ファンの方々が凄いのは、児童性虐待について理解を深めたり、性犯罪(実は子供に留まらない)に疎い日本社会に憤るなど、推し活の枠を越えた問題意識を作っていった事だ。
もはや、アイドルの追っかけからは遠い。
・ファンの葛藤
例えば「旧J事務所の所属タレントがTV出演して良いのか?」と議論が持ち上がれば、「推しはTVで観たいが、問題解決のないままでの出演は控えるべき」…と、両極端な感情に引き裂かれる。
それでも好きなので簡単にファンは止められない。
・過激派ファンを怒らせると怖い
一方、虐待事実を一切認めない過激なファンもいる。性被害者に禁句の「証拠出せ・警察行け・金目当て」を質問の名の下に言ってしまう。全て二次被害に繋がるので被害者に言ってはいけない。
誹謗中傷には気をつけようと私は自戒する。
だが、過激派は自分のことを過激派だと思ってはいない。
・推し活とは
本来はファンもアイドルも悪くなく、旧J事務所の対応が悪いのだ。
だが、アイドルの笑顔の裏で1000人近い被害者がいる。社会的な発言を一切しないアイドルに、どれだけのファンが幻想を持ち続けられるのだろう(これが結構いそうだから拗れる…)。
きっと、心あるファンは夢から覚めて多角的に事態を眺めている。推し活の社会的イメージとは別次元に到達して、ファンも受難の一年だったと労う気持ちが私には少しある。
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