『The Giving Tree』を読みました!
最近ずっとオーウェルばっかり読んでいて疲れてきたので、久しぶりに英語の絵本を一冊読んでみることにしました。
購入したのはこちらの『The Giving Tree』です。Kindleで購入してiPadで読みました。kindle版は330円でした。
本書はシェル・シルヴァスタインというアメリカの作家の絵本で、出版は1964年だそうです。邦題は『大きな木』で、村上春樹が翻訳していることでも有名です。
挿絵が英文の理解を助けてくれる絵本の多読は、英語初学者〜中級者に至るまで幅広い層の英語学習者にオススメの学習法です。本書はその中でも、英文のシンプルさ、物語の深さ、絵本としてのクオリティ…と、どれをとってもレベルの高い一冊だなと思いました。
母の愛の深さと無償性を描いた賛否両論の作品
『The Giving Tree』はテーマとして「母の無償の愛」を描いた不朽の名作と言われています。
が、一方で、母から一方的に搾取するだけの息子の方に焦点を当てて「虐待を正当化している」などの批判もあるようです。
事実、シルヴァスタインは複数の出版社から出版を断られているようです。確かに、これは子供と言うよりはどちらかと言うと大人に響く種類の物語だと言えるでしょう。
結果的にはこの絵本は世界的な大ヒットとなったわけですが、当時は中々受け入れられなかったようです。
とは言え、僕はとっても心に響いてきました。シンプルな線画も物語の雰囲気にマッチしているとおもいます。
絵本って、絵のクオリティにかなり左右されるし、印象そのものもかなり変わりますけど、『The Giving Tree』に関しては、この絵があってこその作品という気がしました。
読んだら聴く・観る
『The Giving Tree』に限らず、英語の絵本を多読したあとは(前でもいいけど)必ず音声をセットで聴きたいものです。英語は「音と文字」を結びつけることが大切だからです。
音読ももちろんいいですが、できればシャドウイングするなりオーバーラッピングするなどして、音を口になじましていくのがいいと思います。僕も絵本を多読したあとは必ずは必ず行う作業です。
いい感じのYoutube 動画がありましたので、アップしておきます。本書をまだ読んだことがない、興味はあるけどまだ手にしたことはない、という方は是非参考になさってください。ネイティブのきれいな朗読と一緒に、この本の世界感を経験できる動画になっています。
やっぱり絵本の多読はいいなぁと思いました。
そんなわけで、今日は『The Giving Tree』について書いてみました。
去年のこの時期、Oxford Reading Treeを読んで以来、絵本の多読からは随分遠ざかっていましたが、久しぶりによい作品を読んだような気がします。
本書にはさり気なく難しい英文法が何箇所か登場していますが、絵の助けとストーリー性から、するっと理解できると思います。
難易度や対象年齢に関わらず、ネイティブがネイティブに向けて書いた英語を大量にインプットすることは本当に英語習得の近道だな、という思いを新たにしました。
絵本って、実は結構おとなになってから読んだほうが含蓄があって面白いものが多いです。そして不朽の名作と呼ばれるような世界的なベストセラーというのは子供の目には子供の、大人の目には大人の面白さが映し出されて、どの世代が読んでも楽しめるような、非常に質の高いコンテンツとなっています。
絵本を侮るなかれ!という感じです。
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