【洋書多読】Granny Torrelli Makes Soup(180冊目)
『Granny Torrelli Makes Soup』を読了しました。
最近意識してやっている、「易しい英語の大量INPUT」。こちらの洋書も対象年齢は小学校低学年となっています。
従って、使用されている語彙も限られていてそんなに難解な単語もでてきません。英文法も決して複雑なものは使用されていないため、多くの英語学習者の方にリラックスして読んで頂ける作品になっていると思います。
そして何より話がとっても温かくて癒やされます。疲れた脳にはピッタリの英語です。
シンプルで温かくて、心が満たされるようなお話
主人公の女の子であるロージーと少年ベイリーは幼馴染で大の仲良しです。が、ある日、些細なことがきっかけで喧嘩をしてしまいます。
そこに登場するのがロージーの祖母であるトレッリおばあちゃんで、ロージーが大好きなスープやパスタを一緒に料理しながら、おばあちゃんが若かりし頃祖国のイタリアで経験したお話をロージーに聞かせていきます。
ロージーの心理描写とおばあちゃんの物語。その両者が錯綜しながら少しずつ絡まりあって少女の心を癒やしていく様子が本当に温かくて、いつまでも読んでいたくなる感じの洋書です。
シンプルな英文が淡々とした印象を全編に与えてくれて、揺れる少年・少女の心、葛藤を際立たせてくれているように感じられる点も、個人的には気に入っています。
場面はほとんどがロージーとトレッリばあちゃんの家の台所であるため、場面展開も頻繁でなく、本当に落ち着いた印象で物語は淡々と進んでいきます。
1つのチャプターが数ページ程度と短いことも、忙しい英語学習者にとっては大いにおすすめできるプラスポイントかなと思います。
シンプルな英語を侮るなかれ
かんたんな英語で書かれたものを勧められると拒否反応を示してしまったり、児童が読むようなものを読むことが何らかの屈辱に感じられたりする人が多いです。
けれど、このレベルの英語でかかれる文章がこんなにも豊かな心理描写や表現を可能ならしめてくれるっていう、言葉や物語が持つ力に対して、英語学習者ってもっと敏感になってもいいと思います。
というか、英語学習者だからこそ、そうあってほしいとも思います。
「きれいな言葉」とか「汚い言葉」という発想自体がある種の暴力性をはらんでいることは重々承知はしているけれど、そういうのとは遥かに遠い場所から、すっと心に染み渡ってきてくれるテクストというのは本当にあって、それは語学が達者であろうとなかろうときっと感じることができるはず。
本書も多分、そんな一冊なんじゃないかな?という感じがしました。
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