【洋書多読】Shadow Children(161冊目)
『Shadow Children』という児童書を読了しました。
作品の概要
人口抑制政策で、子供を二人までしか設けることができない全体主義国家で生を受けてしまった「3人目の男の子」が主人公の物語です。
「絶対に見つかってはいけない」3人目の彼は、学校に行くことはもちろん外に出る事もできません。屋根裏部屋から外をこっそりと眺めることと、大好きなお母さんとの時間だけが彼の楽しみ。
そんなある日、いつものように屋根裏部屋からこっそりと外を眺めていた彼はある異変に気づきます。そこからお話は一気に展開していって…。
正直、最初の三分の一ほどはそんな日常生活が延々と描かれるだけのとても暗い小説だなぁと思って読んでいました。が、後半以降はぐんぐんと読みすすめることができました。
YL:5.0 総語数:約32,000語
『Wonder』レベルの児童書で、TOEIC800点代後半〜の方の多読に最適なレベル感だと思います。
一方で、仮定法や過去完了などの複雑な時制が比較的ランダムに出現して物語の理解に大きな影響を及ぼしていることなどから、『Wonder』よりも若干難易度は高いと思われます。
なので、YLレベルは5.0くらいかな、という印象です。
総語数は約32,000語ですので、このレベルの洋書の標準的なボリューム感です。お話が面白いので一気に読み切ってしまうことができると思います。
気になった表現集
1.turn in〜
turn in には本当にいろんな意味があって、文脈によって和訳は異なります。
本書では警察に関すること=つまり「警察に届け出る」とか「自首する」、「警察に連行される」みたいな意味で用いられています。
受験英語的な「turn in〜」は「提出する」とか、シンプルに「中に入る」です。「下取りに出す」の意味も。
あと「床につく(寝る)」という意味もあって、これは過去に英検準一級で出題履歴があります。
2.(say) more to oneself than 〜
「自分にと言うよりもむしろ〜に対して(言う)です。洋書多読では頻出の表現かもしれません。
3.there you have it
ネイティブの英語を聞いているとよく登場する表現です。日本語に訳すのはちょっと難しいたぐいのやつです。
なにかの流れとかお話を説明したあと、その動作・行為等の結果を指し示したりする時に使われ、「ほら、そこにあるよ!」とか、「ほら、もうできたよ!」とか、そういう感じに訳すようです。
4.Just my luck!
「ついてないなぁ!」です。どちらかというとカジュアルな表現のようです。「It's just my luck」ということも可能。
5.call in sick
「病欠の電話をする」「病気で欠席すると電話で伝える」です。ビジネス英語頻出の表現なのではないでしょうか。
6.for the life of 〜
「どんなに必死に努力しても」で、can't(couldn't)とセットで使われる事が多いようです。
〜の部分には人称代名詞の目的格が入ります。"But for the life of him, he couldn't come back with a joking response."という文章で使われていました。
調べた単語集
1.runt
2.chivalry
3.harrumph
4.derange
5.ramshackle
*****
というわけで、『Shadow Children Among the Hidden』でした。
まだ1巻だけしか読んでいませんが、本書はかなりの良シリーズだと思います。『Wonder』から『So B it』辺りの洋書を多読できる方が上手くハマれば、このシリーズにハマっていくことで、かなり語数を稼いでいけるのではないでしょうか。
英語も比較的カチッとしていて読みやすく、学校英語になれた私たちでも、自制をきちんと意識して読む習慣さえあれば、物語の筋を追うのはさほど難しいわけではありません。
おすすめです。
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