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【洋書多読】Good Girl Bad Girl(160冊目)

『Good Girl Bad Girl』というサイコサスペンスを読了しました。

主人公である心理カウンセラーのCyrus Havenは、猟奇的な殺人現場で発見されたEvieという少女と、彼女が入所する施設で出会います。
そんな折、スケートの女子チャンピオンが自宅付近で惨殺される時間が発生。人がついた嘘を見破るという特殊能力を持つEvieとともにその事件の真相の解明に挑むのですが…。

物語はCyrusのパートとEvieの語りのChapterが交互に登場する形で進んでいきます。淡々と進んでいく物語と、輻輳するプロットが徐々に一つのところに収斂してくサイコサスペンスならではの展開は大変スリリングで面白かったです。

渡辺由佳里さんの「洋書ファンクラブ」でも紹介されていますので、そちらもどうぞ!

YL:6.0〜6.5 総語数:約96,000語

YLレベルに関する情報はインターネットには見当たらなかったので、独断と偏見で6.0〜6.5としました。

対象読者や物語の構成・プロットを考えると一般的な洋書ペーパーバックを読みこなすくらいのレベルと思います。一方で、大体7.0以上に分類されることの多いペーパーバックと比べると英文がシンプルで読みやすい印象がありましたので、YLレベルは6台かな?というのがざっくりとした印象です。

本書は心理学や司法関係の専門用語が頻出します。読み慣れていない方はそのへんに難しさを感じられる可能性もあるかと思い、YLは6.0〜6.5と0.5の幅をもたせています。

『Reading Length』という洋書の文字数カウントサイトによると、本書のword数はおよそ96,000語とのことです。

気になった表現集

1.run out of juice

「ジュース」が「電池」を表すスラングだそうなので、これは「(携帯の)電池が切れる」ことを意味する ようです。
こちらは文脈から一発で、ジュース=電池と推測することができました。

2.Suit yourself

この表現は、本書でとても頻繁に登場します。「お好きにどうぞ」とか、もっとくだけて「勝手にしろ!」みたいな、自分は気に入らないけれど、(相手が)蘇武望むなら好きにすれば?みたいなニュアンスがある表現のようです。

3.get off on

EvieとCyrusが性的なことに関する会話をしている場面で登場した表現でした。"
〜get off on women's feet?"ときたので、女性の足に興奮するの?とか、そういう意味だと思いました。

これ以外にも「性行為をすること」そのものを指したり、オーガズムに達したりすることも意味するようです。

4.grand

"Worth three grand, at least."という文章で出てきた「grand」という一般的な単語ですが、grand=1000ドルだそうです。知らなかったです。

5.ease out of 

「ease out」は「(巧妙な手段で)辞任に追い込む」とか「(痛み、不安を)取り除く」、「ease off」だと「雨などが小降りになる」という意味で、どちらも英検一級〜準一級頻出句動詞です。

ease out of だと「そっと抜け出す」という意味になるんだそうです。これも知らなかったので、気になった表現に加えてみました。

6.be better off

暮らし向きなどが向上したり、シンプルに物事が良くなる、という意味なのですが、どうしても「off」が「向上すること」と結びつきにくく、なかなかしっくりこないので、気になる表現に追加しました。

7.be in on

「(秘密などに)関係/関与する」という意味です。

映画館で少女がポップコーンを購入するシーンで、店員の男性が釣り銭をだまし取ろうとした時に、その手口を見破ったEvieに対して男性店員が放ったセリフが「They are both in on it.」でした。「お前らグルだろう!」みたいな訳になるのでしょうか。

こういう簡単な単語だけでできた表現が苦手です。お勉強英語の弊害ですね。

8.be down to

こちらもシンプルな単語だけでできた句動詞。「be down to〜」は「(決断/行動が)〜の責任である」とか、物事の結果を表す句動詞だそうです。

もちろん文章を読んでいれば意味は容易に類推できますが、これだけを抜き取られて意味を言ってみろ、と言われてもなかなか言えません。こうやって文脈の中でたくさん出会うことで、down とか toとかの持つニュアンスが膨大に蓄積されていって、やがて使いこなせるようになるんだろうな、と思います。

9.on the way out

これは単語から類推できるように「何かの途中」であることを示唆する表現ですが、日本語訳を調べると無限に出てきます。覚えようと思っても無駄なやつです。

部屋から出ていくとき、評判などが落ち目、退職しようとして、時代遅れになってきて、などなど、とにかくある状態が好ましくない状態へと変化していく時に使われるようです。

goods on the way out で「売り切り商品(在庫一掃セール品)」なんて訳もあったなぁ。

10.pick-me-ups

ハイフン無しで「pick 〜 up」なら「〜を(車などで)拾う」ですが、ハイフンで結んで名詞化させると「気付けの飲み物=アルコールとかカフェインなど」の意味になるそうです。

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そんな訳で、『Good Girl Bad Girl』の感想と気になった表現集でした。

英検一級/TOEIC900以上の方で、心理学に興味がある方はぜひ手に取っていただきたいと思います!




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