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ブログで「教育勅語」肯定 国会答弁でも評価変えず木原防衛相〜すべてがNになる〜

   

                         2023年11月5日【2面】
 木原稔防衛相は10月31日の参院予算委員会で、過去に「教育勅語の廃止で道義大国日本の根幹を失ってしまった」(同氏の公式ブログ)と表明した問題についての質問に、「そういう評価をしている」と答え、教育勅語を肯定する異常な評価を依然変えていない立場をあらわにしました。立憲民主党の杉尾秀哉氏の質問への答弁。
 木原氏は閣僚の立場などを理由に「答弁を差し控えたい」と繰り返した上で、教育勅語の「起草者」は「地元の熊本の出身者」「地元の偉人」だなどと述べ、「そういう観点から、教育勅語についてそういう評価をしている」と答えました。
 教育勅語は1890年、明治天皇が教育の基本原理を「臣民」(君主が支配する人民)に与えたものとされ、“親への孝行”など12の「徳目」を挙げ、最後には「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」と続きます。つまり、教育勅語の本質は“一大事には天皇のために命をかけて尽くすことが最高の道徳だ”という天皇制国家への忠誠と献身を求めるもの。この原理のもとで、戦前の日本の若者は自らの命を顧みず、相手の命を奪う侵略戦争に駆り立てられました。
 戦後、教育勅語は憲法の理念に反するとして衆参両院の決議を経て廃止されました。
 教育勅語は「起草者が地元の出身者」などの理由で肯定できるものでは決してありません。木原氏は故安倍晋三首相の信奉者で、改憲右翼団体・日本会議と行動をともにする日本会議国会議員懇談会の役員を務めてきました。
 改憲や大軍拡など“新たな戦前”への危険なたくらみとともに、戦前の教育勅語を肯定する異常な歴史観を持つ人物を防衛相に起用した岸田文雄首相の認識が問われます。

 籠池理事長を本気で推していたと言われても何ら不思議ではないこの国家では。


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