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労働者たたかい「記録的進歩」25%賃上げ暫定合意 全米自動車労組 スト終結〜すべてがNになる〜

2023年11月1日【1面】

 【ワシントン=

【ワシントン=石黒みずほ】米三大自動車企業「ビッグ3」に賃上げや待遇改善などを求めてストライキを行ってきた全米自動車労組(UAW)は30日、ゼネラル・モーターズ(GM)と新たな労働協約で暫定合意に至ったと発表しました。「歴史的な合意で、労働者は記録的な経済的進歩を勝ち取った」と強調。6週間に及んだ史上初となる3社での一斉ストが終結しました。(関連5面)

 暫定合意は、生活費高騰に合わせた手当を支給し、4年半で25%賃金を引き上げます。初任給は70%増の時給30ドルとなり、派遣社員は最高で115%の賃上げとなります。今後組合員による投票が行われ、承認されれば有効となります。

 UAWは9月15日、GM、フォード・モーター、ステランティス(旧クライスラー)で一斉にストを開始しました。交渉の行方に応じてストを拡大させ、各社の最大工場などでもストを実施。スト参加者は最高で5万人近くに上りました。

 米メディアによると、交渉を開始した7月、会社側の賃上げ提案はステランティスが14・5%、GMとフォードが9%。これが暫定合意では全3社で25%となるなど、連日ピケに取り組んだ組合員のたたかいが前進を後押ししました。

 フェイン議長はライブ動画で「組合員はこれまでにないほど結束し、会社や世界に対し労働者はたたかい続けることを示した」と組合員をたたえました。

 バイデン大統領は、暫定合意は「労働者が受け取るべき賃金、待遇、リスペクトを与えるものだ」として、歓迎しました。

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