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米・コーネル大学がスタバ契約更新せず労組つぶしに抗議 学生の運動が実る〜すべてがNになる〜

2023年8月20日【国際】

【ワシントン=島田峰隆】ニューヨーク州中部イサカにあるコーネル大学はこのほど、学内の食堂で大手コーヒーチェーンのスターバックスのコーヒーを販売する契約を2025年以降更新せず、他社に切り替えることを決めました。同大学の学生らは5月以来、労働組合つぶしを行うスターバックスの学内からの撤退を求めて運動してきましたが、大学当局がこれに応えた形です。

 スターバックス社で労組づくりに取り組む「スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッド」(SBWU)が16日に明らかにしました。

 スターバックスは、各地の店舗で進む労働組合結成の動きを抑え込もうと、活動家の解雇や労組が結成された店舗の閉店など、違法な労組つぶしをおこなっています。

 イサカ市では昨年、市内の三つのスターバックス店舗すべてで労組が結成されました。これに対し会社は昨年6月に1店舗、さらに今年5月に残り2店舗を閉鎖しました。

 連邦政府の独立機関全米労働関係委員会(NLRB)は7月、昨年のイサカの1店舗閉鎖について不法だと判断。同社の労組つぶしに対する労働者や市民の社会的批判が強まっています。

 コーネル大学の学生たちは5月以来、労働者と連帯し、学内からスターバックス社を撤退させようと訴えて、座り込みや集会を行ってきました。

 スターバックスで3年半働いた経験を持つコーネル大学の大学生、エバン・サンシャインさん(21)は米紙の取材に「正しい方向への一歩です。大学側が学生やイサカの地域住民の側に立ったことをうれしく思います」と話しました。

 コーネル大学は政財界に卒業生を数多く輩出する東部アイビーリーグ8大学の一つ。学部生・院生合わせて約2万6000人が学びます。

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