米銀がまた破綻ファースト銀　リーマン後最大〜すべてがNになる〜

2023年5月2日【経済】

　【ニューヨーク＝時事】米カリフォルニア州を地盤とする中堅銀行のファースト・リパブリック銀行が１日、経営破綻しました。同州金融当局と連邦預金保険公社（ＦＤＩＣ）は同行を管理下に置きました。３月のシリコンバレー銀行（ＳＶＢ）破綻以降の信用不安を背景とした多額の預金流出が判明し、経営不安が再燃していました。大手行のＪＰモルガン・チェースが、ファースト銀の全預金と実質的にすべての資産を引き継ぎます。

　米銀の破綻は、３月以降で、ＳＶＢ、シグネチャー銀行に続き３行目。資産規模でＳＶＢを上回り、２００８年のリーマン・ショック後では最大の銀行破綻となりました。スイス金融大手クレディ・スイスの経営危機に発展した米国の信用不安が依然、収束していないことが浮き彫りとなりました。

　同州金融当局は、銀行業務を行う上で、「安全ではなく、不健全な状態にある」と判断したと説明しました。