マイナカードでの受診「メリットなし」5割超厚労省調査〜すべてがNになる〜
2023年6月23日【2面】
健康保険証と一体化したマイナンバーカードで受診歴がある人の56・5%が、実感したメリットは「特になし」と答えたことが厚生労働省の調査結果で分かりました。同省は「受診回数が多くなるほどメリットの実感割合も高くなる」とするものの、6回以上の利用者でも5割超が「特になし」と答えています。
21日の中央社会保険医療協議会の総会での報告によれば、調査は5月にインターネット上で実施。回答者のうち、過去3カ月以内にマイナンバーカードで受診した1千人を対象に「カード利用で実感したメリット」について複数回答で尋ねました。
カードで受診した回数は1、2回という人が7割超でした。メリットに挙げられた項目のうち「問診票に記載する内容が少なくなり手間が減った」を実感したのは、受診回数が1回の人で1割ほど。最も実感した人が多い5回の人でも2割程度にとどまりました。
カードで受診できるように医療機関に整備されている「オンライン資格確認システム」では、大半が現行の保険証で受診しており、実際にカードで受診した人は6・4%(5月分。厚労省資料)にすぎません。それでも、システムで保険資格が確認できない機械トラブルなどが噴出し医療現場は大混乱しています。一方の岸田政権は2024年秋に現行の保険証を廃止する方針に固執しています。
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