ゴーン氏、フランスでの調査で汚名返上を目指す〜すべてがNになる〜

撮影：JEFFREY SCHAEFFER、ZEINA KARAM

　ベイルート（AP） - 自動車王から逃亡者となったカルロス・ゴーン氏は、自らの汚名を晴らすべくキャンペーンを展開しており、フランスの捜査当局がレバノンにある亡命先の自宅を訪問することが、一夜にして先見の明のある人物から囚人へと変貌した衝撃的な逮捕以来、初めての本格的な弁明の機会となることを期待している。

　AP通信とのインタビューで、ルノー・日産・三菱連合の元会長は、日本、フランス、オランダでの訴訟問題、大阪からの大胆な逃亡計画、危機的状況にあるレバノンでの新たな現実について語っている。

　彼の評判を修復することは、困難な作業となるでしょう。ゴーンは2018年11月に日本で財務不正の告発を受けて逮捕され、その1年後にレバノンに逃亡しました。日本での告発がきっかけとなり、フランスでの活動が精査されたため、現在はフランスで複数の法的課題に直面している。一方で、彼の財務活動や逃亡に関連する事件で、複数のアソシエイトが日本やトルコで刑務所に入っているか、裁判を受けています。

　「多くの巻き添えを食らったが、私に責任があるとは思わない。その責任があるのは、自分を陥れようとする陰謀を組織した人たちだ」とゴーン氏は火曜日に語った。

　　ゴーンのインタビューの詳細

- 日本で裁判を受けているアメリカ人は、元ボスのゴーン氏から支援を受けている
- カルロス・ゴーン氏へのAP社のインタビューから得られた5つのキーポイント
- ゴーン氏の逮捕と逃亡にまつわる主な出来事

 ゴーン氏は、報酬の過少申告や会社資金の不正使用などの告発を否定し、日本の自動車メーカーがフランスのパートナーであるルノーに自主権を奪われることに抵抗して日産自動車の業績が悪化したことに関連した企業クーデターの犠牲者であると主張しています。

 同氏は、数百万ユーロの資産を差し押さえるに至ったフランスでの財政的不正行為の疑惑を調査しているフランスの判事から、来週ベイルートで数日間の尋問を受けることに自発的に同意したと述べた。その結果、彼に予備的な告発がなされるか、あるいは訴訟が取り下げられる可能性があります。

 フランスの捜査当局は、ゴーン氏がベルサイユ宮殿で開いた、当時の衣装と大量のシャンパンを使った豪華なパーティへの資金提供や、自家用機やオランダの持ち株会社が手配したイベントへの1,100万ユーロの支出、オマーンの自動車販売店への補助金などを調べています。ゴーン氏は不正行為を否定しています。

カルロス・ゴーン氏が自身の事件について語る。

　「日本では、日本人が私を尋問し、日本語で書き、理解できない日本語のものにサインするよう求めていました。今はフランス語で話すし、弁護士も同席する。もちろん、私は日本の法制度よりもフランスの法制度の方がはるかに信頼できる。」

　ゴーン氏は日本で数ヶ月間、妻と話すことも許されずに独房に閉じ込められていました。ゴーン氏は、公正な裁判を受ける機会が「ゼロ」であることが明らかになった後、日本を脱出したと述べています。彼の逮捕は、国際的な注目を集め、日本の法制度と99％の有罪率に対する批判を引き起こしました。

　2019年末、ゴーンはハリウッドスタイルのキャパシティで1,400万ドルの保釈金を飛び越えて日本を逃亡しました。日本の当局によると、トルコ行きのプライベートジェット機の船倉に隠した箱に隠したというあり得ない逃亡劇は、日本の当局を困惑させ、同地での裁判を逃れることができた。

　現在、国際刑事警察機構（ICPO）の指名手配中の国際的な逃亡者となった67歳のゴーン氏は、故郷のレバノンで自力で亡命生活を送っており、毎週大学のビジネスコースで教鞭をとりながら、他の法的問題と戦っている。

　先週、オランダの裁判所が、アムステルダムに拠点を置く日産と三菱の提携会社に対する不当解雇の訴えを却下し、2018年に受け取った約500万ユーロ（600万ドル）の給与の返済を命じたことについて、ゴーンはAP通信に「ショックを受けた」と語りました。この判決は、ゴーン氏が日産・三菱B.V.からの2018年の解雇を覆すことを求め、1,500万ユーロ（1,650万ドル）の賠償を要求していた事件で出たものです。

　ゴーン氏は控訴することを誓っています。

　フランス、ブラジル、レバノンの国籍を持つゴーン氏は、日産が日本政府と共謀し、フランスの共犯者の助けを借りて行った人格攻撃キャンペーンの犠牲者であると主張しました。

　AP通信のインタビューでは、ゴーン氏と同じ日に逮捕され、ゴーン氏の報酬を過少に申告した容疑で東京地裁で裁判を受けている日産の元役員、アメリカ人のグレッグ・ケリー氏を強く擁護しました。ゴーン氏の逃亡を手助けしたとされる他の2人のアメリカ人、マイケル・テイラー氏とその息子のピーター氏については語らなかった。彼らは、米国から引き渡された後、日本の刑務所で裁判を待っている。

　彼らの訴訟問題が良心の呵責になっているかどうかを尋ねられたゴーンは、「共感と同情を感じている」と答えた。「私も同じ状況にあったので、彼らに共感し、同情しています」。

　ケリー氏の裁判で提出された証言や文書によると、ケリー氏は2010年に日産の減給に同意した後、日本が高額な役員報酬の開示を義務付けたことから、ゴーン氏への報酬を強化する方法を模索していたという。ゴーン氏は火曜日、取締役会で追加の報酬契約は承認されていないと主張しました。

　「彼（ケリー）が無実であることは明らかだ」とゴーン氏は語った。

　ゴーン氏はAP通信に対し、逃亡の詳細について、帽子と厚手の服で人目につきにくい12月を選んだことなど、計画を練った経緯を語りました。

　「非常に大胆な計画だったが、大胆だからこそ成功するかもしれないと思った」と語っています。ゴーン氏は、オルゴールで逃亡したとの報道について、「自分を助けたとして起訴された人々に不利になるようなことは言いたくない」と述べ、確認を拒否した。

　黒の日産SUVにボディガードを従えて到着したゴーン氏は、大失態にもかかわらず、威勢の良さを失っていないように見えた。ベイルートでは、弁護活動の準備、教育、新興企業の支援、著書やドキュメンタリーの制作などに時間を費やしているという。

　育った地中海の国で暮らす逃亡者として、時差ぼけのないゆっくりとしたペースで、妻とのコーヒータイムや子供たちとの幅広い会話を楽しんでいるという。

　それには、歴史的な金融・経済の混乱に見舞われている、深く不安定な国での生活も含まれる。ゴーン氏は、昨年夏にベイルートの港で起きた大規模な爆発事故で被害を受けた自宅を半年かけて修復したという。また、他のレバノン人と同様に、2019年10月に当局がドル通貨の引き出しと送金を締め付けた後、相当額の資金が銀行に滞留していると語った。

　彼は自分の失脚を振り返り、「まるで、どこかで心臓発作を起こしたか、バスに轢かれたかのようだ。自分の人生を変えてしまうんだ。」

　"突然、全く別の現実にいて、この現実に適応しなければならない。"

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