見出し画像

空が落ちてくる

「ほら 空が落ちてきたんだ」と君が笑う
でも君の真上にあるのは悲しみだけ
只、それだけ

「見て」君が指差す先に 空は燃える
あの涙を焦がすような 光の中

無邪気な声 昼の雷鳴
帰り道がわからなくて
追いかけてた後ろ姿
振り向き 空を見上げた君は 微笑む

朝には消えない傷を抱いて 
照らされた孤独を許してよ
もう飛べない羽根ひろげても 
僕の真上から 空が落ちてくる


空っぽのポケットにしまってたやさしい嘘
あなたに渡せられなくて忘れていた
いつしか

解いたその手が掴んだのは
希望に似ていた幻
無くしたくはないものほど
その手の中から離れる

朝には消えない傷を抱いて 
照らされた孤独を許してよ
全部無くしたとしても
この手だけは離したくないから


朝には消えない傷を抱いて
照らされた孤独を許してよ
もう飛べない羽ひろげても 
僕の真上から
空が

君の真上から
空が落ちてくる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?