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ザ・街録に出るまでもない・番外編11(お義兄さん)

お義兄さんが亡くなって、1か月が過ぎた先月末、ようやく甥っ子から夫に連絡があった。生前ボランティアで、環境保護の仕事をしていた時に、手がけたプロジェクトの現場の原っぱに、集まってメモリアルをするという話だった。本当に亡くなってしまったんだね、お義兄さん。

その原っぱでは、私達もボランティア活動のお手伝いをした。ある種類の植物を引っこ抜く作業だったと思う。セイタカアワダチソウだったかな?あれは広がると原っぱを覆ってしまうからね。

先日、義母本人から夫に連絡があり、義兄の解剖結果を聞かされたところによると、血管が酷く悪い状態だったそうだ。いつ何時、心臓発作が起こってもおかしくない状態だったと。どこの血管がどの様に酷かった?とかそういう事をロジカルに考える人じゃないから、そういう情報はすっ飛ばして、義兄は、運動の為自転車で通勤していたとか、彼の出来る事はすべてやったけど残念ながらこうなってしまったと、そういうことを強調して話していたらしい。

すべて正しい事をしても亡くなる時は亡くなるものだとドクターが彼女にそう話したと。そして続けて、もしかすると、遺伝かもしれないから、あなたも気を付けなさいね。と夫に言った。

これを聞いて、夫と私は、悪いけれども、 だったのは言うまでもなく。まあ、信じたいものを信じればいいけど、原因はそこじゃないと私たちは思うのだよね。つまり、心臓の血管が詰まるくらいの、何か不健康な生活が祟ったのだろうという事でしょ?違うの?と。

お義兄さんには、何かしらの前触れ症状があったはず。息切れがするとか、動悸があるとかさ。それを見逃してしまったと私は思うんだ。それか、信じたくないから信じなかった?これかもしれない。そして、やめるべきことを、やめなかったからからだろうと思っている。

例えば、暴飲暴食や、コレステロールが高いものを沢山食べるとか、お酒(特にビール)の飲み過ぎとかそういう事を、わかっちゃいるけどやめられなかったのかしらね?と想像してしまうのだよね。

66歳の時点で、そんなに血管がボロボロっていうのが、そもそも恐ろしい。アメリカでは、そのくらいの年齢でも心臓発作は、割と普通だから、しょうがない、遺伝かもしれないとか何とか思うのかもしれないが、血管がそこまでボロボロなるには、うんと時間がかかるし、何か悪い事を無視し続けたなら、こうなるだろうと予想できるけど。

でもね、もう逝っちゃったのよね。今からじゃ何言っても無駄。可哀想にね。それに、そんなだったら、私たちが言ったって聞いてくれないだろうしね。だから、私たちは、人生の一番楽しい時期に亡くなったので、それはそれで、義兄にとって幸せだったのだろうと納得している。と言うか、彼の亡くなり方って、私が一番望む亡くなり方でもあるのよね。

マジか!わて、*んだんか!って、あっという間に亡くなる事。しかも、キレイな海の中を観察して、なんて綺麗なんでしょう!って感激した後に、あっという間に。・・・素晴らしい!素敵な亡くなり方だと思うわ。

生き様は死に様。これは、お義兄さんが環境保護のボランティアをしていたから、自然界から、サンキューレターを貰ったんだと思うわ。絶対そうに違いない。と思うのよ、私は。

なにかの為に一生懸命やってると、そういうご褒美が絶対貰えると、私は思ってる。別にご褒美が欲しいからと言う訳でもなく続けてると、気付かない見返りがあるのだと思う。その典型だったのかもしれない。心臓発作でこんなに早く亡くなられたのは残念なことだけど、亡くなり方としてはいい亡くなり方だったかもしれない。

そんな風に、思って、夫も私もお義兄さん家族とあんまり強い繋がりがなかったように思うけど、彼なりの人生を送れて良かったなって思っている。

で、その、メモリアルイベントには、私たちは行かないつもりでいる。やっぱり、義姉たちが居ると思ったら、嫌なんだよね、行きたくないんだ。特に私は行きたくないと最初っから思っていたので、行かないつもりだったけど、夫も一人じゃ行きたくないと言ってるし、2人とも、同じ意見なのだが、もうお兄さんは死んじゃったしね。生きてるなら絶対行くけど って話になった。

だから、2人で、お義兄さんの家族宛てに手紙を書こうという事になった。

それが一番だと思うし、義姉達には関わりあいたくない。過去にしてきたことを考えると、そう思わざるを得ない。やっぱり意地悪は嫌いなんだよね。毒っ気が強いから。60過ぎてまでそんな人たちに関わる体力も気力もないからさ。笑

トップの写真は、少しずつ大きくなってる、うちのレモン。かわいいよね。






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