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お掃除トクさんのルーツ④『清掃業の魅力』

元々はバンドでメジャーデビューを目指していたので、音楽活動の合間で稼げるアルバイトという目的で始めた清掃業での仕事ですが、その業務に慣れてくると、いつの間にか清掃という仕事の魅力に引き込まれている自分がいました。この会社での仕事で感じた魅力があったおかげで、今のお掃除トクさんが形成されたと言っても過言ではありません。

この時に僕が感じた清掃業の魅力を順番にご紹介していきます。

■一言『清掃』と言っても、実際にはいろいろな仕事の形態があって・・・

例えば、クロス職人さんの仕事というのはどんな形状の建物であったとしても「クロスを貼る」という行動そのものに違いはありません。どんな現場であっても、ずっとその動作の繰り返しという作業です。

それに対して清掃の仕事は、フロア洗浄、ガラスサッシクリーニング、キッチンクリーニング、エアコンクリーニング、浴室クリーニングなど、様々なタイプの仕事があり、それぞれの仕事で使う道具が全く異なります。

つまり、一言『清掃』と言っても、実際に行う仕事にはいろいろなパターンがあり、その一つ一つに奥深さがあって、飽きる事なく新鮮な気持ちで仕事をする事ができます。

すべてのパターンの清掃業務を覚えて、現場を任せられるくらいに独り立ちできるようになると、それは必ず自分の自信に繋がります!

■たかが掃除、されど掃除

この仕事を始めた当初は「掃除なんかでお金がもらえるなんて・・・」と、あまりピンときていなかったというのが本音です。だけど実際にやってみると、知識面でも技術面でもこの仕事は本当に奥が深く、追究心が底をつくような事は全くありませんでした。

また、実際に仕上げたところをお客様に確認してもらった時には「ここまでキレイになるなんて!本当にありがとう!」というような感謝の言葉を必ず頂戴します。必ず人から感謝されるような仕事なので、遣り甲斐も感じました。

この清掃という仕事は、入社当時想像していた以上に職人技術が必要であり、その職人技術は、想像以上に価値があるものだと知りました。

■『手に職を身につけた』それは自分の人生にとってかなりの自信に繋がりました!

ある年、所属していたバンドでお世話になっていたライブハウスの忘年会の日にハウス内を大掃除する機会がありまして、その時に勤めている清掃会社で使っている清掃道具と薬剤をお借りして臨んだんです。尿石だらけで茶色くなっていたトイレの便器をピカピカにキレイにしました。それが、僕の清掃人生の中で忘れもしない、初めての単独での塩酸を使った職人仕事でした(無償ですが)。

そのピカピカになったトイレを見たライブハウスの店長はとても喜んで下さって、忘年会が始まった時に僕を舞台にあげて、複数の仲間たちの前で称えて下さいました。その時の嬉しさは今でも覚えています。

その場にいる人たちに本気で喜んでもらえて、本気で感謝されて・・・。

そんな仲間たちの姿を見た時、僕が身につけた清掃技術は、僕が想像する以上に誰かの役に立つ立派な職人技術なのだという事を自覚しました。

(つづく)


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