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元旦、水筒に戒めを受けた話

元旦、朝。

仕事場に着いたわたしは今年いちばんの絶望を味わっていた。

水筒の水が漏れ、かばんの底が濡れ、一緒に入れていたジブン手帳の底がしわしわになっていたのである。

は〜〜〜〜〜〜〜。
も〜〜〜〜〜〜〜。
こういうとこあるよね〜〜〜〜。
やるよね〜〜〜。わたしだしね〜〜〜。

はじめてのジブン手帳。
末に買ったジブン手帳。
まだ一年の計を立てきれていないジブン手帳。

1月1日、既にしわしわになっている。

この水筒のせい。
最低でも水筒と手帳は別に入れていれば。
そもそもこの水筒、以前から漏れたりしてたんだからその時点で買い替えていれば。

水筒への怒り、家を出る前の自分への苛立ち、
そして水筒の状態がそもそもあんまりよくなかったのにモヤモヤしながらも使い続けていた己の行動への、後悔。

晴れない気持ちで仕事を始める。
もういっそのこと手帳新しいやつ新調しちゃおうか、って考えすら浮かべながら。


しかし、時間が経てばこういうのって折り合いをつけられるものだ。

お昼にはこんな教訓めいたことを反芻し、己に言い聞かせていた。

「使い勝手のわるいものを無理に使いつづけない」
「『勿体ない』のために、大事な何かを犠牲にすることはしない」
「しっかりとした、いいものを買う。」

あ、そうだそうしよう、
この手帳はちゃんと最後まで使い切ろう。

この底辺のしわしわを、今後一年見続けよう。
そんで、見る度に
「身の回りのものを妥協して使ってないか」
「あらゆるほつれに見て見ぬふりをしてないか」
と問いかけられよう、そうしよう。

幸運なことに夕方にはほとんど乾いていて、
恐れていたふやけも広範囲には至らず使える範囲であるとわかる。よかった。

まあ手帳クラスタの方はおわかりの通りジブン手帳には来年以降に引き継げる人生単位のリフィルがあってそれもしわしわなんですけどね!!一生の教訓じゃん!!!

2021/01/05

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