アイドルオタク、アマチュアスケーターのファンになる(前編)
以下の続きです。こちらの世界へようこそ!と思ってくださったスケートファンの方がもしいらしたら、振り切る勢いのフルスロットル現場派を発揮していく話になります。コーナーで差をつけろ。
そもそもなぜこのような恥ずかしオタク生態をnoteにしようかと思ったかというと、今週末(2024年4月20日〜21日)に京都府宇治にある木下アカデミー京都アイスアリーナにてアイスショーが行われるのだが、チケットが絶賛発売中だからである。お暇な方、ぜひ足をお運びください。私は好きな演者は世界中から注目を浴びてほしいタイプのオタクです。
https://l-tike.com/sports/mevent/?mid=633307
後悔先に立たずの近畿ブロック
ドリームオンアイスでうっかり高橋星名くんという𝓜𝔂 𝓲𝓭𝓮𝓪𝓵(前回記事参照)を見つけてしまった私であるが、当時は試合を観に行くつもりはそんなになかった。そもそもスケートの試合を生観戦したことはほぼなく、去年の世界選手権の開催地が日本だったときに「次いつ日本でワールドが観られるか分からないし、せっかくだから行っとく?」というノリで観に行ったことがあるくらいであったので、試合観戦へのハードルが高かったのである。そして高橋星名くんはジュニアの選手のため、ジュニアの選手を素人が観に行くのは心的ハードルも高かった。
近畿ブロックの観戦に行こうか考えたときも、日程と自分のスケジュールを突き合わせて検討したが、BEYOND公演期間中に犠牲にした社会性を回復するイベントと重なっており、会場のある瀬田(京都駅からローカル線で1本)および瀬田駅から会場への距離を考えるとどうしてもスケジュールがハマらなくて、この先も観に行く機会はあるだろうしと考え、近畿ブロックの観戦はサクッと諦めた。スケートの大きな試合は、ありがたいことに配信も見逃しも充実しているのである。
FODの配信で試合をチェックし、とてつもない輝きを画面越しに浴び、そして覚悟していた15倍は後悔した。
自分でもびっくりした。長らくアイドルオタクをやっていると、ある程度自分なりに現場の取捨選択ができるようになる。自分の中で確固たる理由があって行かないことにした現場に対する後悔というものは、行かないと決めてのは自分だからしょうがないと折り合いが付けられるつもりだった。そんなことなかった。なんで現地で観なかったんだろうと猛烈に後悔した。上司のスケジュールを優先させるという社会性を発揮している場合ではなかった。
オタクというものは後悔を積み上げて強くなるものである。ボーダーを読み違えてシリアルを無駄にしたり、接触イベントで大失敗したり、オンラインイベントの存在を忘れて干してしまったり、そんな経験を重ねて決断ができるようになっていく。
決めた、今季は行けるものは全部行く。近畿ブロックで味わった後悔を二度と味わいたくない。
3日間で東京広島2往復の西日本選手権
西日本選手権の日程上、ちょうどイコラブが広島で小規模のフェスに出演する予定で、今年の西日本選手権も開場が広島であり、去年の西日本選手権のスケジュールと同様であればハシゴできそうだし、またせっかくFODに入っているので友人オススメの選手の演技をいくつか見たところ、杉山匠海さんの演技で「やっぱり好きは態度で示すべき」と感銘を受けてしまったので、西日本選手権で観たいなと思ってラッキーだなと思っていた。
西日本選手権のスケジュールが発表されるまでは。
すべてを総合すると、私は3日間で以下のスケジュールを消化せねばならないと言うことになった。
金曜日
インフルエンザの予防接種(東京)
ジュニア男子SP(広島)
土曜日
イコールラブの対面お話し会(東京)
シニア男子FS(広島)
日曜日
男子ジュニアFS(広島)
イコラブ出演のフェス(広島)
いや、無理だろ。
「死んだかも」と言いながら5分後には東京広島を3日間で2往復することは決めたし、即座に新幹線とホテルを押さえた。必要とあらば、大きいつづらも小さいつづらも強奪するがモットーである。
そんなトンチキ日程を本当にこなしたのか?と思われるかもしれないが、本当にやった。
試合で高橋星名くんを観るのは初めてだったが、やはり輝きを放っていた。午前中に受けたインフルエンザの予防接種の後遺症で拍手をするたび腕に痛みがあり、拍手をいつもより鳴らせなかったことは苦々しく思った。ちなみに、高橋星名くんは観客席のバナーすべてに手を振っていて、そのへんのアイドルよりレスが手厚くてウケてしまった。
滑走順が遅かったので覚悟はしていたが、翌日始発の新幹線で東京に戻るにはつらい時間だったが、自分で組んだスケジュールなのでしょうがない。朝に強いタイプで本当に良かった。
無事に1部に間に合い、髙松瞳ちゃんに「これから広島で観光するから1部だけなんだよね」という話をして、本当にそのまま広島にとんぼ返りした。観光、嘘ではないが微妙に本当でもない。観るのは西日本選手権(の杉山匠海さん)である。
新幹線を1本早めたりして、なんとか杉山匠海さんの出番に間に合うなとほっとしていたら名古屋から京都に3秒で着いてワープしたかとびっくりした。(爆睡していた)
無事に杉山匠海さんが観られる時間に会場に着き、なんなら織田信成さんにも間に合った。無駄にした券も浮かばれるだろう。
杉山匠海さんの演技は好きに溢れていて良かった。幸せなら手をたたこう、好きは態度で示そう、特大共感である。
この日の夜は友人とお好み焼きを食べた。長い1日だった。
ところで、試合には公式練習というものがあり、日曜日の開場時間前後にかけてジュニア男子の公式練習が設けられていた。滑走順により、ちょうど開場後に高橋星名くんのいるグループの公式練習時間があるため、開場時間に合わせて行けば公式練習は観られるなということに気付いてしまった。
ライブに行くため、男子ジュニアの本番は観られない。前日までですでにハードスケジュールだったため、朝起きられるかが問題であったが、広島まで来て無理をせずにいつ無理をするんだ?というアツい気持ちになったため、気力で起きた。
無事に公式練習は観られたが、観てしまったせいで、「これで本番観られないの、イヤすぎるな」という気持ちになってしまった。
日曜日はひそかにアイスダンスのFDを楽しみにしていた。西日本選手権を観に行くことを決めたあと、友人に「吉田唄菜さん、好きそう」と言われていたからである。結論、めちゃめちゃ好きだった。吉田唄菜さんのキラキラどころかギラギラの大粒スパンコールのような鮮烈な輝きに目が眩みそうになった。吉田唄菜さん、女性アイドルの女オタが好きそうすぎる。ハロプロの女オタとかに観てほしい。
適度なところで西日本選手権を切り上げ、イコラブが出演するライブ会場に向かった。
各出演者のライブ自体は楽しかったのだが、会場も開演も押して、端的に言って運営への苛立ちが募る公演だったため、キレ散らかしながら帰ることになってしまった。これなら高橋星名くんのFSを観たほうが良かったなと思ったため、今後現場被りが発生したら、単独以外は高橋星名くんを観ようと決めた。こうしてオタクは後悔を重ねて取捨選択ができるようになっていくのである。悲しい。
異端を突きつけられるレイクカップ
3日で東京⇔広島2往復し、しばらく遠征したくないなと思っていた11月1日、友人から「星名くんレイクカップエントリーしてるけど大丈夫?」と連絡をもらった。大丈夫ではない。
レイクカップは文字通り滋賀の大会であり、会場は滋賀県である。東京から行くと、新幹線で京都まで出てそこから湖西線で1本の瀬田駅からさらにタクシーまたはバスの距離で、東京からのアクセスがよろしくない。しかも、高橋星名くんが出る日はイコラブでないがそれなりに好きなアイドルグループのライブ(東京の有明、18時開演)のチケットを持っていたため、本当に大丈夫ではなく、さすがに無謀だから行かない方がいいだろうなと思った。
オタクの意思、紙石鹸より弱い。まあでも、間に合うってことはハシゴしていいってことだし。2週連続、スケートリンクにうちわを持って行く羽目になるとは思わなかったが。
本当にギリギリまで迷っていたら、3連休の最終日で新幹線が混んでおり、復路は無駄にグリーン車を取らざるを得なくなっていた。レイクカップがSPであれば諦められたかもしれないが、FSだったため、西日本選手権で観られなかったこともあり耐えられなかった。
遠征を立て続けに行うと、移動が体力を消費することがよく分かる。この日、京都駅にあるテレワークボックスから参加したオンラインお話し会で、前週の対面お話し会に広島から始発で行った話を髙松瞳ちゃんにしたところ、「わたしも(新幹線)使ったからわかるけど、体力やばいよ!?」と言われた。やばいのは体力ではなく、気力と熱意のほうだと思います。
レイクカップはローカルの大会すぎて、どうみても9割関係者だった。オタクが来ないほうがいいやつだったら先に教えてほしい、来ちゃうから……。
どれくらい場違いだったかというと、到着即いたたまれなくなり、思わずスタンドの観戦者の人数を数えてしまったくらいである(40人だった)。
2023‐2024のFSのレミゼラブルを観るのはドリームオンアイスぶりだったが、全日本ジュニアと同じ会場ということもあり、本来は試合(点数が付く)を観るのが不得意な私の予習になり、心構えができたのでやっぱり来てよかったなと思った。
ちなみに18時開演のライブには、疲労のあまり山手線の内回りと外回りを乗り間違えるという痛恨のミスを犯したにも関わらず、ギリギリ間に合った。着席した瞬間に開演したが。
ここで間に合わなければ、今後は無謀なスケジュールを組むのはやめようと思えたかもしれないが、間に合ってしまったので、このあとも引き続きギチギチのスケジュールを組むことになるのであった。
そして次回に続く
前後編にしようと思っていたのに、進みが悪いのでこのペースだと中編を挟むことになりそうだ。
全日本ジュニア、愛知TP、京都府民大会、全日、本、全中、知事杯、京都フェスに続く予定だが、書き出して自分で怖くなった。行き過ぎである。
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