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2章 なぜ1日5分の瞑想でいいのか?    その使い方と注意事項

瞑想は5000年以上の歴史があると言われています。瞑想法にもさまざまな方法があり、流派があります。それらの瞑想法は少なくとも500種類以上あります。

今回ご紹介する瞑想法はその中から1日5分でできて、日常生活やビジネスの現場で、心の平安と能力開発に役立つ基本的な瞑想法を厳選してお届けします。

普通瞑想といえば、仏教などの宗教と関連づけて考えられがちで、修行などの時間が必要で、瞑想するための決意や訓練などの覚悟が求められるように思われています。

しかしここでは、日常の中で短い時間でも実践できるできて、しかも効果的な簡単なテクニックをご紹介します。

古来からの瞑想技法は、何千年にもわたって実験されて確立したものです。本来は悟った人によって作られ指導されてきたものです。そのため日本では禅僧の修行のように悟りを得ることを目的としてきたようなところがあります。

しかし、瞑想法自体は人間の意識の進化のために考案された科学的な「ツール」だといえます。つまり、誰でも正しいやり方で使えば、効果が出ることが実証されているメソッドなのです。ですので自分に合うメソッドが見つかったら、それを実践さえすれば効果がでるものです。

そのためには、瞑想の正しいやり方を知っておくことが大切です。

正しいやり方とは言っても、難しく考える必要はありません。むしろ、最初は遊び心を持って、ちょっとそれと遊んでみるような気楽な感じの方がいいのです。深刻にならないことがポイントです。

3日間ほどそれを試してみて、自分に合いそうだと思ったら、それを1週間、3週間、3ヶ月というふうに続けて使ってみるような感じです。

瞑想法の実践は井戸を掘るのと同じです。井戸はいろんなところを浅く掘っても水は出ません。井戸水を得るためには十分深く水源があるところまで掘る必要があります。それと同じで、瞑想も、いろんな瞑想法をちょっとずつかじるよりも、短い時間でも良いので、自分の気に入った一つの瞑想を継続して毎日使うのがコツです。毎日継続して使っているうちにそれが無意識の中にも浸透していきます。

なんでもそうですが、それぞれの技法の効果を得るにはある程度習熟する必要があります。

人それぞれタイプがあるように、瞑想にもタイプがあります。500種類位以上の瞑想法があるのは、それぞれの瞑想法の用途があり、使う人のタイプがあるためです。ですから、数ある瞑想の中から、自分にあった瞑想を選べばよいのです。

自分にあった瞑想かどうかは、自分が選んだ瞑想を少なくとも3日以上、できれば1週間使い続けるとわかります。それをやってみたときになんとなくいい感じがしたり、楽しく感じたり、何かピンとくるものを感じたら、それがあなたに合った瞑想である可能性が高いです。

そしてこれだと思うものに出会ったら、それをできれば3ヶ月使ってみると良いです。というのは、その技法が無意識にまで浸透して、習熟していくにはそれぐらいの期間がかかるからです。ですから、自分が使う瞑想法を選んだら、それを3ヶ月使い続けてください。

「1日5分で良い」と言っているのは、いつでも、どこでも日常生活の場で使うことができるようにするためです。つまりそうすることで、1日24時間瞑想できるようになるためでもあります。

例えばもしあなたが、最初から、「毎日1時間瞑想をしてください」と言われたらどうでしょう?

「あとで時間のあるときにしよう」ということになって、結局瞑想はしないことになってしまうのではないでしょうか?

でも、「いつでもどこでもできて、5分でできる瞑想」ですよと言われれば、「1日5分ぐらいなら、ちょっとぐらい試してもいいかな?」と思うのではないでしょうか? それに、「時間がないからできない」という言い訳ができなくなります。

しかも、瞑想技法は科学的な実験と同じで、それを使えば使うだけ、効果もでてくるものなので、自分で使ってみて、その効果が体験できるようになると興味も湧いてきます。

最初使い始めるときは半信半疑でしょう。でも効果が実感できるようになると、面白くなって、もっとやりたくなるでしょう。そのときは5分と言わず、10分でも20分でも、40分でも1時間でもやることができます。

瞑想によっては、最初は15分から20分、あるいは40分ぐらいやってみる必要があるものがあります。というのは、それぐらい最初にやってみることでその瞑想をするコツが掴めるようになるからです。

すでにいくつかの瞑想を十分やってきている人なら、その瞑想技法を最初から5分だけ使ってみることもできますが、瞑想が初めてという人は、その説明書きを読んで、その使い方のマニュアルに従って10分か20分ほど自分でやってみてください。その使い方の要領がわかったら、あとは5分だけでも良くなります。

もうひとつ使う上で大切なことがあります。

それは、最初は小さく始めるということです。そして、遊び心を持って、実験しながら、深刻にならないこと。自分が気楽に始められるようにしてください。

瞑想は、もともとはお釈迦さんが人間の苦しみを見て、その苦しみのトゲを抜いて、みんなが幸せに生きることができるようにということで伝え始めたものです。お釈迦さんは人間の苦しみをを四苦八苦に分類しています。瞑想はそのような人生の苦を取り除き、幸せに生きることのできる方法です。

なので、瞑想をすることで苦しんだら本末転倒です。本来は瞑想することで楽しくなるものなのです。

そのようにいうと、アラジンの魔法のランプのように、瞑想すればたちどころに苦しみがなくなり、悟りを得て至福に満たされ、幸せが実現するのか、というふうに期待してしまうかもしれませんが、実際のところはそれほど単純でもありません。

先ほども言ったように、その瞑想法の効果を発揮させるにはある程度の練習が必要です。その練習は、最初は気軽な気持ちで、小さなことから始めてみることです。

いきなり自分の大きな悩みや苦しみやストレスを取り除こうとしたいという気持ちは良くわかるのですが、最初は小さなことから実験してみてください。

最初から大きな問題を解決しようとすることが失敗の多くの原因であり、小さく気軽に始めてみることが長続きするコツです。

そして、その効果が実感できたら、それをもっと大きな自分の人生の悩みやストレスなどにも使うことができるようになります。

エアロビクスをするような感じで、徐々に簡単な動きで体を慣らしていくことで、激しい動きにもついていけるようになるのと同じで、まずは1日5分の瞑想から始めてみることです。

以上が、なぜ一日5分の瞑想で良いのかということの理由と、その瞑想をするにあたっての注意事項でした。

<まとめ>
最初は短く、1日5分、遊び心をもってやってみる。
そして、自分にあった瞑想を見つける。
自分にあった瞑想が見つかったら、それを3ヶ月続ける。
最初から大きな悩みを解決しようとしない。
小さなことから始めて、瞑想の技法に習熟していく。

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