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1章 人生に役立つマインドフル瞑想法

―― 正しい瞑想のやり方と1日5分で実践できる11の瞑想法 ――

1 )なぜ瞑想が必要なのか?

マインドフルネスを世界各地で普及させているバンテ・グラナタ氏によると、瞑想をする必要があるのは「人間だから」だと言います。人生を見つめ直し、生きるということの現実を理解し、より充実した人生を過ごすための方法としてに瞑想は必要だ、と。

人間以外の動物などには瞑想は必要ありません。人間はマインド(頭脳・精神)を発達させてきたがために、精神的な可能性を持つとともに、苦悩や不幸をも作り出してきました。

瞑想は歴史的に見れば、人間の究極の意識の可能性に目覚めた者(仏陀とか)からの贈り物であり、人間の意識を向上させるための手段ともいえるものなのです。

そこまで究極的なことまで言わなくても、実際瞑想には人生を生きる上での実際的な効果があることが最近の医学や脳科学などの発達により科学的にも実証されるようになってきました。

例えば、健康増進的な側面では、瞑想はストレスやストレスに関連する緊張を予防軽減し、血圧やコレステロールレベルを低下させ、免疫機能を高め、細菌や癌細胞を殺す「ナチュラルキラー細胞」の活性を増加させる効果があるとされています。また、慢性疼痛を管理し、心臓病患者の運動耐性を高め、心臓病を無効にすることも報告されています。

また、瞑想はセロトニンのレベルも上昇させる効果も認められています。セロトニンは、脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっていると言われています。セロトニンが不足すると脳の機能の低下が見られたり、心のバランスを保つことが難しくなり、不足するとストレス障害やうつ、睡眠障害などの原因になりうることが知られています。また、セロトニンは精神面だけではなく、消化や排便、体温調節など、体の様々な働きに関わっています。

従って、セロトニンが低レベルだと肥満、不眠症および頭痛に関連し、瞑想によるセロトニンレベルの上昇は、幸福感アップの機能があり、ポジティブな感情が増加し、抑うつ感情が減少し、定期的瞑想は、血液中の乳酸塩レベルを低下させることによって不安発作を軽減することが示されるなど、不安やストレスが軽減する効果が認められています。

さらにセロトニンレベルが上昇すれば術後の治癒にも役立ち、肉体の再生能力や、解毒と排泄のプロセスを支援する効果があります。このことは瞑想がストレスの軽減とともに、健康を維持し、老化プロセスを遅らせるためにも重要な効果があると注目される理由ともなっています。

このように、瞑想は生理的、健康面での効果だけではなく、感情面にも影響し、社会的つながりと感情的知性が向上し、思いやりや同情心が高まり、孤独感が減少するなどの、社会生活構造にも役立つ効果が認められています。

瞑想することで感情をコントロールする能力が向上し、自分自身を内観する能力が向上するなどの自己管理能力が向上に役立つとされています。

そして、瞑想により、脳の灰白質が増加し、感情抑制、ポジティブな感情、自己統制を司る脳内エリアが増加し、注意力を司る脳皮質の暑さが増加するなどの脳の変化も観測されています。

このように、瞑想は人間の精神を進化向上させる機能があり、健康面、精神面においても効果が実証されるようになってきています。瞑想は精神を安定させ、より幸せな人生を送るためには不可欠なものと言えるでしょう。



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