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私、泣いてるの…?なぜ


彼氏ができた。


この事は今日は考えないようにしようと思っていたけど、
きっとこの流れをもう一度思い出したくなる時が来ると思って無理やり書き留める事にした。

日本酒の美味しさに最近気づいたと言うので
水族館デートの帰りは居酒屋にした。

まずはカクテルを2人とも頼む。
「君の瞳に乾杯…」
と運ばれたグラスで乾杯してくる。変な人。照れくさい。

今日は私はもうめちゃくちゃ素でいる。
家の中と変わらずお父さんと話す時の態度で。

それでも特に向こうの態度はいつもと変わらない。それどころかなんだか今日はじっと微笑んで見つめてくる。

私は見られるのが嫌いだ。
私の顔なにか変なのかなとか心配になるから。
でもこの人の視線は心地よい。

どんどん酔ってきて思考回路が(あぁ、顔も言動も全て好きだな)と思った頃には
「幸せだな。毎週帰ってきてよ笑」
と言ってしまっていた。
あーあ。付き合ってもないのに重たい女だ。


「帰りたいけど破産しちゃうな。 でも月一ならできるかも…?」

と真剣に悩んでくれた。


「高校生に戻ったらどうやり直したい?」

突然タイムリープさせられた。

「ん〜もう少し見た目に気を使うかな。」

「なんで?」

「付き合ってた頃男友達にそんな可愛くない彼女と付き合って何がいいん。って言われたって言ってたやん。あんなこと言われないように努力するべきだった」

と思い切って言うと、

ハッとした顔をして
「それはオレが悪すぎる。オレをぶん殴りたい。気づけなくってごめんな。」

と言ってくれた。
別にそれに関しては彼氏に怒っていたわけではないので少し気まずい。

気にしなくていい。と伝えると子犬みたいな顔をしていて少し面白かった。

気まずさを無くすため一人暮らしの話とか、
共通の友人の話などをする。
追加注文で海老の素揚げ?を頼みだした。

「オレ海老料理が好きでさ。 闇猫はエビフライの作り方知ってる?」

と聞かれ
「あ〜海老を卵でめちゃくちゃにしてなんか白い粉つけるんやろ」

と言うと
「なんてこった。 オレが教えるから毎日作ってよ。」

と言われた。
こんなん告白超えてプロポーズでは???
と思ってさすがに笑ったが真剣に「分かった。」と返すとデヘヘと笑ってやがる。なにわろてんねん。

「そういえばPS5買った?」
の話になり、
「貯金ができひんタイプやからなかなか買えへんのよなぁ」
と嘆くと、
「何に毎月使ってるの?」
と聞かれた。

「色々コンプレックスがあって、肌管理とかに使ってる。あとは二重整形しようかなとか悩んでたり。」

とあけすけに言うと、
「本人には気にしてしまうんやろうけど他人から見ると全然分からんよ。しかも普通に二重やん。」

と言われ、これがもし嘘だとしてもあたたかい嘘すぎて
友人がこの人を勧めてくる理由がこの時しっかり分かった。


そんなこんなでラストオーダーを聞かれた。

外に出ると深夜1時前で駅周りには誰もいない。

今回も潰れかけの自転車で私の家まで来てくれていたので、一緒に私の家に歩いて帰る。

酔いがもう覚めたという彼は、いつも通り声音が少しぶっきらぼうに聞こえて私は(あーあ。さっき告白しておくべきだった)と後悔した。

もう私といてもつまんなくなったかな。と眠たそうに話す彼の顔を恐る恐る確認すると、かなりにこやかだった。
私は今までこの人は、興味が無い話に素っ気ない態度を取る人だと勝手に思っていたけど、
そんなことはない。私の観察不足だったんだととても反省した。
優しい人なんだこの人。

自転車に乗って帰るところを見送る、
「あのさ!!」と何度も言おうとしたけど「気をつけて帰ってねー!!」しか言えない意気地無し。

しかしなんだかもう絶対好きなんだ!!!
あの人のことを!!!!

とにかく友人に連絡をすると「GO」サインが出たので、LINEで気持ちを告白した。

返信が返ってくるまでの間がドキドキ地獄だ。

LINEの通知バッジが増えている。

「折角やし、通話する?」

と返ってきた。

意を決して電話をかける。

「ご、ごめん。突然気持ちを伝えてしまって…!!」
と言うと
「オレが言うべきやったのに言わせてしまってごめん。
オレもその…10年前からずっと好きで。
今日言おうかなと思ってたんやけど上京しちゃったから言うのを辞めてしまって。」

と優しい声で言われた。

するとなんだか涙が止まらなくてまともに話せなくなった。
未だなんの涙か分からない。でもなんか
とにかく嬉しすぎて、
長年自分のよく分からなかった気持ちがしっかり確認できたのも感慨深くて、、多幸感に溢れた不思議な気持ちだ。

「私ちょっと変わってて、遠距離の方が好きで。
でもそれって冷たく思われるかなって思って。」
と嗚咽まじりに言うと
困惑しながら
「その辺もまた次会った時話し合おっか」

と言ってくれた。

というか「毎週帰ってきてよ」とか言うくせに遠距離が好きなのって矛盾してるな笑
高頻度で会うと心臓が持たないんだよ。


お休みの言葉を交わして電話を切る。

パニック状態で友人とまた電話する。

何度も言うが、付き合う=結婚
ではないのだ。
そしてこれからは我々当人たちの話し合いで展開が変わっていく。
駆け引きなどが無くなったのでかなり生きやすい。

友人と話しているとかなり落ち着いた。


とにかく。今から寝る。
明日また起きたら自分はどう思っているのだろう。
怖い。
でも今は本当に幸せに包まれています。

おやすみ。




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