人械#2.5

---幕間---
わたしは何なのだろう。
どうして生きているのだろう。
わからない。
考えても、考えても。
結局こうして牙を向いてしまう。
そんなわたしの足元には、
赤黒い液体が広がっていた。
——鉄臭い。
私から臭うのか、
或いは転がっている
『彼等』から。

あぁ、もう夜が明ける。
見上げる月はどこか紅く見えた。

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