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だいぶいい大人が「超特急」に沼った記録③

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1.初めてのペンライト

ワンマンライブに行けることになったし、お試し超特急のあとようやく、ちゃんと色々な曲を聴かなきゃ期がやってきました。
自分のSpotify2023年まとめで、10月のたった1か月で「年間最多リスニングタイム」を超特急が記録するほど、聴きまくりました。

そして11月。
1日になんばマルイに駆けつけてタクヤくんへのハピパメッセージを書いたり(前回訪れた9月14日には、まだファンと呼べるほどでもなく「ついで」だったなぁ…)、夢8に入会したり、Twitterで推し友さんができたりと、「8号車」をようやく名乗れるかなというところまで来ました。

自分の中で大きなインパクトがあったのは、ツアーグッズを購入したこと。
それまで居たヨーロッパネットドラマ界隈では、公式グッズなるものは存在せず、でも何らかのカタチで推し愛を表現し、モノとして所有したいオタクたちがファンアートを製作・配布・販売するというのが常(ファンダムの規模にもよりますが、SNSに載せると推し本人から反応をもらえることも多い)。
推し側ではなく、ファン側からグッズが発信されるというわけです。
でも超特急に限らず、日本のタレントは公式グッズが一つの巨大マーケットを成していて、私もライブのチケットやFC会費を除く「モノへの課金」を初めて体験することになります。
私が初めて買ったモノは、ライブの必需品とされるペンライト。グリーンを2本と、赤と白を1本ずつ買いました。
ライブといえばロックだったし、長年サッカーオタクの自分、ペンライトを持つ人生は想像してなかった!!

2.アリーナツアーT.I.M.E.発車

それからまもなく、超特急は12月9日のツアー初日を迎えます。
私は大阪公演1本だったので、2日目の生配信でバーチャル乗車することに。
これはかなり迷いました。初見を自分の目でリアルに果たしたいから、ネタバレを回避したい気持ちと、Twitterで8号車のみんなと盛り上がりたい気持ちとの間で…
結局、生配信を観るほうを選び、それは大正解でした。
なぜなら、自分が知らない古めの曲の多いセットリストだったから。

自分自身も当事者ですが、新規8号車が急増したタイミングだということは、Twitterを見ていて知っていました。
お試し超特急という施策の目的を考えると、直後のアリーナツアーでは、売れた曲・キャッチーな曲を並べてくさびを打ち、新規を一気に仕留める「鉄は熱いうちに打て」作戦を取るのだろうと思いましたが、蓋を開ければ正反対と言っていいようなセトリじゃないですか!
ボーカルなのにバックとか、イケメンなのに面白いとか、意表を突いてくるこのグループの特長を完全に忘れてた…!

でもこの後しばらく考えていたのですが、メジャー曲や最近の曲は、これからもやる可能性が高い一方で、古い曲はなかなか披露される機会はない。そしてこのツアーでは「TIME」がテーマとなっている。
そうか、このTIMEは、ここまでの「歴史」のことであり、これから8号車を含めた2~14号車で作っていく「未来」までを網羅する「時間」という意味だったのかも…と。
超特急からの自己紹介的なセトリは、彼ら自身にとっても、イージーな戦術ではなくリスクを取る戦術だったはず。
古参には、懐かしさはあれど決してそれでお互いに満足する/させるというわけはないだろうし、新規にとっては「お前ら、ニワカで終わるのか?」という挑戦状のようでもあって、私には「挑戦」が隠れたテーマのように感じられました。
そして、挑戦状であると同時に、新規が最も望むけれど絶対に叶わない「当時の超特急を推す」というバーチャル体験をさせてくれるセトリに、ユーキくんの優しさと天才性を、これを受け入れステージに昇華させた超特急に、懐の深さと覚悟を感じたのです。

アーティストやモノづくりをする人間にとって、過去の作品を表に引っ張り出すのって、あまり好まれることではないと思うんです。
常に今と未来を見て、新しいものを作り出すのが仕事であり性でもある人種だから。
素材一本で勝負し、飽きられることを最も恐れている芸能人は、殊にそうなんじゃないかと。
そんな彼らがあのようなセットリストを組んだということそのものに、ド新規の私ですら圧倒されてしまいました。

3.初乗車

それから約2週間後の12月23日。
いよいよ自分が乗車する大阪公演初日がやってきました。
(やっと「初乗車ブログ」になります…長々とお付き合い大感謝インフィニティです)

注釈付き席の最後方。色々なライブに行きましたが、真横から観るのは初めての体験です。
今回の前、最後に行ったライブでは、京セラドームのスタンド真正面席(=ステージから一番遠い)、しかもバンドだったのでメンバー位置固定…という仕打ちを受けた私にとっては、ステージに近いことは何よりもありがたかった。
円盤やMV・ダンプラでは観ることのできない、真横からの超特急を見られるのも一興、と前のめりでペンライトを取り出しました。

最初の登場の場面。ステージ最奥に立つ9人の勇姿…は見えませんでしたw
しかし、先にトータルの結果を言うと、注釈席でもほとんどのパフォーマンスを見ることができたのではないかと思います。
Chill Outでソファに座るカイくんだけ、セットで見えなかったけど。
ただ、後日TBSのYouTubeでライブのさわり動画を観て、「こんなでっかいスクリーンがあったんかい…!」と初めて知りました。
サイドの小ぶりなスクリーンしか見えなくて、しかもそれをかなり鋭角で見る感じだったので、ガリガリなリョウガさんがさらにガリガリに見え、お箸のようでしたw

それはさておき、ライブ本編です。
ステージ前方に降りてきた超特急の印象のすべては、実はタカシくんに全部持っていかれました。
白いキラキラ衣装を纏った長身の彼は、まさに純白の王子様…!
末っ子とかやでちゃんなんて親しみやすいあだ名でお呼びするのが憚られるほど高貴な美オーラが、天井席からでも見えた気がします。
お試しの時にもっと近くで見たのに、カジュアルめな衣装だったり、ステージの狭さで他メンと重なってその姿が見にくかったりしたので、あんなに光り輝く王子だったなんて知らなかった…!

2曲目のSecret Express。
チクタクチクタクチクタクチクタク…
初めて声に出して、会場の8号車の一部になれた感覚が。
ペンライトを振ることにも慣れてきました(あくまでも振ることそのものに。各曲の「振り方」はまだまったく分かりません)。

そしてマーくんソロダンスからのKNOCK U DOWN。
めちゃくちゃ好きな曲で、横浜の配信でもここからの2曲は特にリピしていました。
衣装、ダンス、炎が上がる特効…すべてがかっこよくて。
「お口にチャック」の振りが特に好きすぎるのに、自分のブロックと逆の下手(しもて)向きだったことだけが死ぬほど残念でした…。

そして続くMORA MORA。
KNOCK U DOWN以上に好きな曲!
観倒したMVは、曲・歌詞・演奏・アレンジ・歌唱・歌割り・ダンス・フォーメーション・衣装・ヘアメイク・カメラワーク・映像効果・メンバーの表情…ほか何があるかな…もうとにかくすべてにおいて私の好み100点満点なのです。
お試しの東京では披露されたものの、大阪では観られず悔しかったので、今回観られることを心の底から楽しみにしていました。
また、横浜の配信で、タカシくんの歌い出し「あのさもしも」の「あ」の発声が、もの凄く深くてめちゃくちゃぶっ刺さったんですが、大阪でその発声が聴けただけでもチケット代の半分の価値があったと言い切れます。
この曲の大きな見どころがセンター・ユーキくんの表情ですが、それは残念ながら見られず…その代わりに、「脳裏に焼き付けろ」のところで、真ん中あたりから前方にせり出してくるユーキくんが、真横から見ると実はものすごく反りながら動いていることが分かり、おおぉぉ~体幹…!!となりました。

最初のタカシくんしかりこのユーキくんしかり、ライブでこそ得られた感想の一つが、推し以外にも惚れてしまう瞬間が多々ある、ということ。
各ソロという見せ場は言うまでもなく、現場で初めて分かる「そこはそうだったんだ!」という発見ばかりで。
今回特に魅せられたのはアロハくん。
ソロでのびのびと踊る彼は、ありきたりな表現ですが、カラダ全体で自分を語るかのような動きで、それがまたとても幸せそうで。
これは好きにならざるを得ないわ…と、しばしアロハ推しが憑依しました。
ちなみに、(現場ではないですが)横浜の配信でも惚れてしまったメンバーがいて。
それはシューヤくん。
タカシくんの発声やピッチがちょっと不安定になりそうなところを、スマートにフォローしているのが感じられて、超絶スキルとセンスにプラスして気持ちも強くて熱い、最高の相方だと感じました。

さてセットリスト中盤のハイライト、Billion Beatsです。
横浜の大合唱には、PC画面越しに涙しました。一体感に涙。タクヤの涙に涙。
超特急とは全く関係ないのですが、実は10月に私にとって生まれて初めての推しだったあるボーカリストが、若くして急逝しました。
「新世界」ツアーのBillion前のタクヤのMCが、この件とリンクしたんですよね。
私たちはいつ死ぬか分からない、だから1日1日を大切に生きよう…
私にとって、いちばん最初の推しといちばん最新の推しへの思いを勝手にくっつけて、歌いました。8号車オンリーの時にはもう涙声だったけど。

そしてタクヤソロ。
下手からだんだん上手(かみて)へ進んでいく動きですが、上手ブロックから見ると、だんだんこっちに向かってくるわけです。
これはなんか面白かった。タクヤ来る来る……来たーーー!って感じで。(感想雑か)

続くはタクヤセンター曲・Lesson II。
フォーメーションがキモの振り付けなので、真横から見ると違う曲のよう。
終盤の「重なリズム舞う」で横一直線になって左から右へかめはめ波を打つみたいなところ、これもタクヤソロと同じく、こっち来たーーーー!って感じでした。
真横上手からのLesson llは、観て聴くだけでなく、かめはめ波を打たれる(打ってません)当事者になれる曲だと発見。

ハルの面白可愛い掛け合いの後は、いよいよペンライトとコールがフル回転するバッタマン。
2か月ほど前には、一切ついていけなかったバッタマン。
何度も曲を聴き、古参8号車さん作成のカンペでコールを練習し、家で車内で歌ったバッタマン・・・

・・・もうめちゃくちゃ楽しい!!!
ポカーンとしてるヒマなんて0.1秒もなかった!
ところどころまだ怪しいものの、超特急にしか作れないあのカオスにとにかく「参加できた」という達成感!

後の超えてアバンチュールもそう。
この2曲はお試しでコールド負け(いや不戦敗)した魔曲なので、「タクヤのせい!」だの「リョウガだけ!」だの、しっかりがっつり叫べて超楽しかった。
今思えば非日常にもほどがあるw
海外旅行に行ったりするより非日常すぎる超えアバ…!

ところで、「初めて課金したモノ」がペンライトと書きましたが、ペンライトはただのモノじゃないんだということに、だんだん気づかされます。
超特急のメンバーとして乗車した8号車が、客席からステージの9人に見せるパフォーマンスであり、メンバーカラーで伝える愛であり、ライブを構成するのに欠かせない一部分なんだなと…2時間振って分かってきました。

そうそう、アンコールでは、「超特急!超特急!」と言うこと、横浜ではその声が小さかったことをXで見たので、単番のおばちゃん、めっちゃ声張りました。
普通にもっと観たいし、コールやペンラ芸が未熟な分、誰でもできることは人の倍頑張らな(体育会気質)!

すると、スクリーンに映し出されたのは、どう見てもスタンド客席をバックにしたマーくん!
えっ、どこどこどこどこ!?
突然スイッチが入った8号車たちw
私もこの後、どこどこどこどこ??? だれだれだれだれ!!!と連呼してました。

私たちのブロックに最初にやってきたのはタカシくん!
いやーーーーーかっこいい……めちゃくちゃかっこいい…!
ステージでもかっこいい人が一般人を背景にしてしまうと、もはや芸術作品なんですよ。
もう意味が分からないぐらい美しかった…
それからカイくん。
金髪のカイくんは、透けてた。発光して透けてた。
これまた美だった。余計なことは言いたくない。ただの絶対美という存在だった。
逆サイドから嬌声が聞こえて、そこにいたのは赤いユーキくん。
赤くて、すっごい可愛くて、直前に目にしたタカシ・カイとはちょっと違って、写真や動画で見てたあの人のホンモノだーーー!って感じ。
かっこいいとか美しいといった評価ではなくて、もっと感情に刺さった。
目が合って欲しい!となぜか感じて、あの大きな目の何分の一かしかない自分の目を最大限見開いて追っかけました(非常に鬼気迫る顔だったはず。怖すぎる)。

この客降りの間、何らかの曲がかかっていてタカシくんとシューくんは歌っていたはずだし、自分もなんとなくペンラを振ってはいたものの、目からの情報を求めすぎて、何の曲だったのか本当に一切分からなかったし、それを考えることすらしなかったw
曲はSAY NOだったらしいのですが、そう聞いても、そういえばそうだった~!とまったくならないというw

そんな大興奮のうちにいつの間にかRail to Dreamが始まっていて、あんなに練習した「あーもう沼ってんね」の最初を言い逃すという失態をおかしてしまいました。
それぐらい、近くで見る生メンバーの破壊力は凄まじかったです。
立ち見じゃない天井席だから、そこまで至近距離ではないのにも関わらず。
立ち見席だった息子は近くにタクヤが来たそうで、うらやましく思いはしたものの、もし自分だったら正気に戻れなかったかも知れません。

最後の曲Synchronism、これも実は正直あまり覚えていません。
最後の曲!Synchronism!イエーイ!
これがお約束だと聞いてはいたけど、でもやっぱり「最後」という言葉が私に引き起こすのは寂しいという感情で。
大阪では翌日も翌々日もライブやイベントがあり、「明日がある」人が結構いたと思いますが、私はこの日だけ。
この楽しくて幸せな時間と空間、次に自分が居られるのはいつになるか分からない、永遠にないかも知れない。
リョウガさんに、「そんなこと帰ってから考えろ(^o^)」と言われちゃいますね。
この寂しさに勝る感情で上書きしないと!と思った時、浮かんだのは「ありがとう」という気持ち。
全身全霊で「ありがとう」の気持ちをペンライトに託して振りまくりました。
私のつまらないネガティブ感情を受け止めてくれたペンライトにもありがとう。

城ホを後にしたものの、ライブの感動からまだ日常に戻りたくなかった。
車で来ていたので、横浜のセトリで作ったプレイリストをガンガンかけて、歌いながら心斎橋まで。
ちょっとでも超特急を感じるところに身を置きたかったので、「神座」さんでラーメンを食べることにしました。
何人か8号車さんもいて、カウンターでお隣になれたので、思わず「今日初乗車だったんです」と話しかけたら(おばちゃんすぐ話しかける)、「おめでとうございます!」と言っていただけて、うれしかった…!

4.おわりに

夏に初めて知った超特急に飛び乗ったら、こんなに楽しくて、心が揺さぶられて、幸せな毎日が待っていて。
ほんの3か月前、淵から恐る恐るのぞいていた沼は、途中下車が出来なくなりそうな、魅力しかない場所でした。
乗ったばかりで終着駅はまだまだのはずなのに最初から笑顔になってしまって、でもキャッチフレーズに則ると、きっとまだまだもっと笑顔になれるんだろうなという期待というか確信を覚えます。
そしてメンバーたちを笑顔にしてあげたいという殊勝な気持ちも湧いてきたりして。

次の乗車は、チャリティフェスのSDD。
見様見真似だったペンラ振り、今度は8号車を代表して来てるつもりでぶん回します。

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