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『測定クラブ』について

「測定クラブ」立ち上げの経緯

管理のための測定を行うとき、測定される対象も測定する者も変化する。測定の対象は新たな意味と新たな価値を賦与される。したがって、管理に関する根本問題は、いかに管理するかではなく何を測定するかにある。
『マネジメント[エッセンシャル版]』p.166 
 P.F.ドラッカー
『実践するドラッカー[チーム編](2011)』p.112
 佐藤 等 編著(監修 上田敦生)

発端は、このメッセージでした。
ここから「主体的に働く中小企業のスタッフたち」の様々な実践事例が生まれ、私たちの本にもその一端が掲載されました。

★2013年 実践するドラッカー 利益とは何か(ダイヤモンド社刊)p.97
 札幌の飲食店で価値への取り組みを測定するための「顧客からの特定の言葉」をカウントし、本来は定性指標である顧客価値への取り組みとして代用した事例。ホールから厨房まで顧客価値を高めるという意識が高まり、サービスの品質向上とスタッフの意識向上に寄与した。

★2016年 ドラッカーを読んだら会社が変わった!(日経BP社刊)p.93
 岡山の美容室で上記の顧客価値を測定した事例を応用して美容室バージョンを作って評価指標として導入した事例。その顧客価値を生むための行動を行動指標として測定するという工夫を加えることで、新人でも顧客からの喜びの声を増やすための工夫を積極的に行うようになり、この美容室は、逆境の状態から急成長へとV字回復した。

★2016年 ドラッカーを読んだら会社が変わった!(日経BP社刊)p.115
 神奈川の不動産管理会社で仕事のプロセスを分解して、各プロセスごとにスタッフが自分の仕事ぶりを管理できる環境をつくった事例。上司は、仕事の停滞がどこで起こるのか、弱みはどのようにカバーできるのか、を考えてサポートを行うようになり、「頑張れ」しか言わない会議はなくなるとともに、業績が向上していった。

★2019年 ドラッカー教授 組織づくりの原理原則(日経BP社刊)p.197
 愛知県の小児歯科で、完治した子供に記念にガチャガチャを回してカプセルトイをプレゼントすることで、減ったカプセルの数で一ヶ月に完治させた子供の数をカウントし、前年対比で検証した事例。記念のガチャガチャを回したくて、通院を途中でやめる子供が減るという効果もあるが、この完治した子供の数を、売り上げや利益よりも大切にしていることをスタッフと共有、自分たちのミッションが無理な強制なく浸透していった。

 これらの、広く公けに掲載された事例はほんの一部であり、私たちの周囲には大小さまざまな実践事例を提供していただいた方たちがいます。
 その事例を集めて、業種や業態、目指す効果に応じて分類して整理することで、「私たちは何を測定すべきか?」を考えるヒントが提供できたら、
その検証した方から「測定するとどんな変化が起こったか?」も含めて新たな事例がストックされれば、「生き生きと働き成果を上げる職場やチームを作るためのインフラになるのではないか」そんな思いで、2022年10月12日、この『測定クラブ』という会員制の場を設立しました。

メンバーは、自社が目指す変化を起こすための、自社の業種・業態に合った測定指標を、
①この事例集から検索・閲覧し、
②ヒットしたものをベースに自社ならではの測定指標を考案・導入することで、より早く、目指す変化を起こすことができるはずです。
そして、
③その効果を検証して、新たな事例を逆提供するとともに、
④思う効果が出なかった場合に他のメンバーと改善を話し合うことで成功事例を増殖させていきます。

現在は、初期メンバー限定の場ですが、近く新たなメンバーを募集するつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。


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