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業界ボーダレス 「テスラ」というディスラプター

お仕事学第6回、3.業界ボーダレスの例として、テスラをご紹介。テスラはEV(電気自動車)として有名ですが、そもそもの発想がすごいんです。日本の自動車メーカーはその技術力の高さもあり、技術革新の一貫として電気自動車の性能を向上。それはそれで素晴らしいこと。ところが、テスラの発想は違うんです。「人類を火星に移住させる、その時まに地球を長持ちさせるため、エネルギーは重要。電気自動車を世界中に走らせよう」・・・ほんとに発想が違うんです。

電気自動車の特許をオープンにしたり、宇宙事業に力を入れたり、目標が壮大なので、やっていることもすべてインパクトが大きいんです。スペースXの「ファルコン9」というロケットの発射映像を御覧になったことがあるかもしれません。ブースターと呼ばれる第一段階機体が、ロケットから切り離された後、まるで逆戻り映像のように地球に返ってくるんです。掃除機ルンバが電源に返ってくるのが、なんとなくいとおしくなるように、何回でも観てられちゃいますが、もちろんそれだけではなく、このことでどれだけコスト削減できているか、何より、いままで「そんなこと無理でしょ」と思っていた既成概念をぶっ壊してくれているのもすごい。まさに、ディスラプター(破壊的スタートアップ企業)

この大きなゴールから逆算して考える経営戦略は、プラットフォーマーといわれるGAFAや外資企業と、日本企業の大きな違いのひとつです。この大きなゴールは、「ムーンショット」逆算は「バックキャスト」と言われています。7月4週の「個人の役割、海外との違い」でも紹介する予定です。

事業の変遷、変化の分析から、アナロジー脳を鍛える

さて、ディスラプターたちによって、いいもわるいも業界の境界線がなくなった現在、日本にいる私たちも、従来の視点だけでは企業分析ができないかもしれません。
典型的な日本企業である通信会社にいて、その後、典型的なアメリカのIT企業に転職したのは、ちょうど、一時、世界最先端だった日本の携帯電話が、あっという間にスマホに置き換わっていく時期でした。一般的には携帯からスマホへの変化は、「アプリでいろんなことができるようになった」程度で、何がそんなに変わっているのかわからないかもしれません。しかし、実は劇的な転換をしているのです。このことは、日本の自動車産業がEVへと移行する過程と大変似ています。ここでは、ロジカルシンキングの「アナロジー」になぞらえて、紹介しています。こうした似た者同士を考えることで、論理的思考である「アナロジー脳」を鍛える練習にもなるかもしれません。

企業の伸びしろや、魅力度をみるときに、従来の「業界分析」や「財務会計」だけでなく、何を目的として事業をやっているのか、経営者の耳障りのいい言葉だけでなく、実体として何にチャレンジしているのか、しっかりみていきたいと思います。失われた30年となげいているだけでなく、過去の成功と失敗を教訓としてそこから学び、また、企業で就職を考えるときは、その企業の目的や活動が、自分と合うかどうかをできる限り、分析、判断することが一番大事と思います。

【第6回】3.業界ボーダレス
6_17_3 業界ボーダレス 魅力的な企業とは 220207 01
https://youtu.be/lmFR4a0p8R4

6_18_Voice 似たもの アナロジー 220207 01 
https://youtu.be/TVZ2LFQaav4

6_19_Plus 業界ボーダレス EVの王者 テスラ 202207 01 
https://youtu.be/vYzN2KfOGmI

「お仕事学 基礎編」番組チャンネルURL
https://www.youtube.com/channel/UC5V0AMTgfUuO4wVEmn3Z0kQ






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