すまんオギ子_使わせてもらってるよ_190706_0093

爪切りが要らないくらいタイピングした時期

3月9日。

あなたにとってこの日は、この『曲』を思い出す日でしょうか。

それとも、なにか特別な『思い出』を思い出す日でしょうか。
それとも、あなたの、あなたの大事な人の『誕生日』でしょうか。

2020年3月9日、僕にとっては、

『爪切りが要らないくらいタイピングしていた時期』の何気ない1日として過ぎていきそうです。
だけど、この記事を書く事で、忘れられない日にする事が出来るかもしれません。
そう思いながらPCに向かいます。


記憶がない

僕は去年の3月9日も一昨年の3月9日の記憶も思い出せない。
もしかしたら、どこかのバーでこの歌を歌っていたかもしれない。それは3年前かな。

分からない。

記憶がない。

思い出せるような出来事もなかったのかもしれない。

思い出したくないくらい塞いでいたのかもしれない。

すごく時間を無駄にしたのかもしれない。

思い出せないくらいささやかな日常だったのかもしれない。

1年前の君がこの歌詞を読んだらどう思うだろうか。

3月9日

流れる季節の真ん中で ふと日の長さを感じます

日の長さも感じない、暗い部屋で一人で震えていたのかもしれない。

せわしく過ぎる日々の中に 私とあなたで夢を描く

夢を描けるあなたなんて、いなかったのかもしれない。

3月の風に想いをのせて 桜のつぼみは春へとつづきます

日の流れが恐くて、桜のつぼみが春を連れてくることを拒んでいたかもしれない。

溢れ出す光の粒が 少しずつ朝を暖めます

朝が恐かったし、電波なんて要らないと思っていたかもしれない。

大きなあくびをした後に 少し照れてるあなたの横で

ずっと独りだったし、ずっと布団の中にいたかもしれない。

新たな世界の入り口に立ち 気付いたことは 1人じゃないってこと

入り口は見えていたのかもしれない、でも立てなかったのかもしれない。

瞳を閉じれば あなたが まぶたのうらに いることで
どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私も そうでありたい

瞳を閉じても、そこには暗闇しかなかったかもしれない。

砂ぼこり運ぶ つむじ風 洗濯物に絡まりますが

何日も服も着替えてなかったかもしれない。

昼前の空の白い月は なんだかきれいで 見とれました

外が恐くて怖くて仕方なかったのかもしれない。

上手くはいかぬこともあるけれど 天を仰げば それさえ小さくて

真夜中だけは、僕に優しかったかもしれない

青い空は凛と澄んで 羊雲は静かに揺れる
花咲くを待つ喜びを 分かち合えるのであれば それは幸せ

取り残されていく、幸せなんてもう来ないんじゃないかと思っていたかもしれない。

この先も 隣で そっと微笑んで

誰かに隣にいて欲しかっただけなのかもしれない。

瞳を閉じれば あなたが まぶたのうらに いることで
どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私も そうでありたい

僕は孤独と向き合って、自分だけは隣にいてくれる事を知って、あなたにとって私もそうでありたいと思ったのかもしれない。


心の病と向き合う事

あの頃の事はうまく思い出せないけど、今の自分と違う人だったのは確かだし、おぼろげだけど、違う僕は空白になりたがっていた気がする。

ここにこうして居れる事、こうして『爪切りが要らないくらいタイピング出来てる』事は、あの頃の空白が生み出しているのかもしれない。

そのおかげで、2020年の3月9日は、こうして記憶に残せる事になったわけだ。

これを読んでいる今のあなたは、『あの日の僕』かもしれない。
そしてあなたにとっての『私』は、きっと隣にいる。

花咲くを待つ喜びを隣で分かち合っている。


きっと、大丈夫。

流れる季節の真ん中で、ふと日の長さを感じれる日は来ます。


ではまた。

空白で空虚で色のない世界から戻って来た。
ただいま。

この執筆活動が、僕の知らない誰かの人生のお役に立てたら、これほど嬉しいことはないなぁ。 そう思いながら、PCに向かっています。 応援していただけたらありがたいですm(__)m