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島忠争奪戦を材料に大量保有報告書の読み方を知る

 2020/10/2にDCMHD(3050)が島忠(8184)への友好的TOBを発表したのは記憶に新しいところですが、島忠はモテモテのようで、今週ニトリHD(9843)が島忠の買収に名乗りを上げると報道されています。

 その一方で、村上世彰(むらかみよしあき)氏が関与する投資会社のシティインデックスイレブンスが島忠株を8.38%保有したことが同社の大量保有報告書から明らかになっています。

 「村上世彰氏」と言われてもどなたのことだかわからない方が少なくないことでしょう。
 調べればすぐわかることですが、この方は15年ほど前の日本株市場で話題を提供し続けた投資家です。
 もともとは官僚だったのですが、退職後投資ファンドを立ち上げ、「村上ファンド」と呼ばれたいくつかの投資会社は、活用されない現預金をたくさん保有する会社などの株主になり、配当の増額などを求める「モノいう株主」となりました(「モノ言う株主」になりたくてなったのかはわかりかねますが、村上氏なりの考えがあっての行動だったようです。詳しくはこちらの著書に譲ります。)

 村上氏は2006年にいわゆるインサイダー取引で逮捕され、その後「村上ファンド」は少なくとも報道されることはほとんどなくなりました。2011年に最高裁で有罪が確定しています。
 その後村上氏は個人資産をバックに投資家、投資の普及家として活動なさっているようです。

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