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夕方に流れる「夕焼け小焼け」をどう思う?

夕方になると自治体の設置しているスピーカーから音楽が流れる、という地域がありますよね。「夕焼け小焼け」とか「遠き山に日は落ちて」とか、選曲も様々。のどかでよさそうだけど、スピーカーの近くだと大音量に驚いたり、遠くだとそもそも聞こえなかったり、問題も多いようです。

富津市が「夕焼け小焼け」を継続へ

千葉県富津市で、夕方に流れる「夕焼け小焼け」を廃止する決定をしたところ、市民から「やめないで」という声が集まり、一転継続することになったというニュースがありました。

記事によると「多くの市町村で夕方の決まった時刻にチャイムを流すのは、防災行政無線が正常に作動することを点検するため」とのことですが、大音量の音楽を苦にする人も多く、配信することになったそうです。

「農作業をやめる目安になる」などの廃止に反対する声が集まり(その数およそ15件!)、富津市役所は廃止を見送る決定をしました。江戸時代じゃああるまいし、今どき時刻を知る目安に大音量のスピーカーを使用するのは意味不明ですし、15件で覆ることにも驚きました。

うるさいのも聞こえないのも問題

スピーカーを使って大音量で流すという方法を選ぶ以上、近くの人はものすごくうるさいですよね。小さな子どものいる家庭や夜勤の人、テレワークでオンラインミーティングの多い人はつらそうです。僕も、基本的に外からの音が苦手です。

一方で、何か防災放送的なものが流れていることに気付くと、「聞こう」と思います。それでも、窓を開けて精一杯耳を澄ましても聞き取れないこともよくあります…。

スピーカーのテスト、とのことですが、どう考えても他にも良い点検方法がありますよね。緊急地震速報も一般化したので、IT活用が正攻法の解決策になるでしょう。

多様を大前提に考える

朝早く起きて、日中は働き、夕暮れに家に帰り、夜に就寝する──こういうのはイメージしやすいけれど、みんながそういうスケジュールで暮らしているわけではありません。生き方もタイムスケジュールも多様ですから、これからは「多様である」ということを前提にした施策が必要です。

「やめないで」というの声のうち、「農作業を終える時間の目安になる」なんて言われると、古き良き日本的な世界観のリンクして、「なら残すべき」みたいに流されがちだと思うんです。

でも、そういう雰囲気だとか感情だとかに惑わされずに、多様な生き方をする多様な人々を視野に入れる必要があるはずです。

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