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出来ることだけで生きてゆく

「あなたの特技は何ですか?」と質問されたら、何と答えますか? 「特技」なんて言われると、ちょっと構えてしまう人もいるはず。特別な技能、秀でているものということですからね。でも、生きていくために必要なのは、特技ではなく、その人がごく普通に出来ることなのではないでしょうか?

特技とか強みとか言うけれど

「特技は歌です」

な〜んて言えたら、カッコイイですね。でも、特別な技能や、一般の人に比べて秀でたものがある人は、そんなにいないはず。趣味なら自由ですが、特技とは相対的なものだからです。

そんなの、なくて普通じゃないですか?

そういうものを見つけたり、伸ばしたり、何もなければ身に付けたりして、そうすることでやっと社会参加出来るとでもいうような、そういう物の見方がはびこっているように思います。

普通に出来ることは何ですか?

僕は「片付け」が苦手です。

部屋の片付けとか、本当に時間がかかります。しかも結果もいまひとつ。この部屋を片付けたのか、それとも隣の部屋を汚したのか、微妙なところです。

でも、れんげ舎のメンバーの何人かは、本当に手際よく片付けます。しかも結果は「ピカピカ」ではなく、「ピッカピカ!」です。質が違うんですよね。僕が感心していると笑われます。なぜなら、彼らにとっては呼吸をするように自然に出来ることだからです。

自然に出来ることで協力し合おうよ

それで、思うのですが、そうやって自然に出来ることを出し合って協力し合うというのが、ごく自然な解決策ではないでしょうか。なぜ、出来ないことを出来るようにならないといけないのでしょう…。本人が出来るようになりたいならいいのですが。

どのみち人は、わずかな出来ることだけで、生きていくしかありません。個人レベルでの解決を目指したところで、いろいろ身に付けたところで、他者の助けが必要です。

面白いのは、自分が「自然に当たり前に出来ることは、本人には自覚しにくい」ということです。これは周囲の人にたずねるのが一番。ぜひ身近な人と集まって、特技ではなく、「自分よりも相手の方が得意だと思うこと」を出し合ってみてください。

色々身につけなきゃという強迫観念など、不要です。当たり前にできることが誰かにとってうれしいと分かると、助け合おうという気持ちも湧いてきます。

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