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デンマーク留学8ヶ月目の報告

8ヶ月も経つとデンマーク語で簡単な日常会話できるくらいできるようになり、授業で言ってることやクラスメイトが話してる話がだいぶわかるようになりました。そこにたどり着くまで、自分のことを沢山責めて奮い立たせてきました。やるせない自分が大嫌いだったし、どこまでも留学生扱いされるのが本当に悔しかった。留学に終わりが来るのはわかっていたけど、ここで終わるのは自分の頑張りが否定されるようで、嫌だと思っていました。

≪生活面≫
残り3ヶ月の留学生活。今の気持ちを一言で表すと、「満足」。それと同時に、今の私は余命3ヶ月と言われているような気持ちだ。何事にもリミットがあることは知っている。私の留学がたとえ終わったとしても、私の全てが終わるわけではない。しかしながら、今の私の気持ちはまるで、コツコツと取り組んできた作品を壊されるような気持ちだ。やっと意味を見出せた気がするのに、この生活にはリミットがある。やっと掴んだものを、なぜ手放す必要があるのだろうか。正直なところ、日本には帰りたくない。

≪学習面≫
後悔はしたくない。死ぬほど恥ずかしくたって、恐怖で逃げたくてたまらなくたって、後悔するのが一番嫌だ。そんなモットーで、葛藤したとき乗り切る。そんな私に、新しい友達ができた。その子との共通点はよく同じバスを使うこと。その子は途中から乗ってきて、よく私の隣に座った。半分ノリだった。私は話しかけた。私はデンマーク語でその子と話す前提で、話しかけた。自分が思っていたよりも、ずっと話せたし、理解できた。まだ完璧ではない。わからないことだって満ち溢れている。だけど前よりは、ずっと前に進んでいる気がする。私は止まる気も、逃げる気もない。ゆっくりでいいから、この道を歩み続けていきたい。

〔メッセージ〕
あまりこう言う言い回しが良くないことはわかっている。よく感動するドラマや、映画とかで耳にする。余命3ヶ月と言う言葉。残り3ヶ月、何度もリマインドされる。限られた時間。気づかないふり。だけど本当は知っている。知らないふりして、一番わかっている。他の誰よりも、自分が一番理解している。逃げたって、突きつけられる現実。この生活が続けばいいのにな。願い、届かず。そんなこと知っている。最初から、期待などしていなかった。
今までの全てが全て楽しいなんて、そんなことはなかった。魔法は起こらなかった。魔法みたいに、その場に行ったらなんでもできるようになるなど、到底起こるはずもなかった。自信なんてどこにもなかった。あるはずもなかった。やるせない毎日の怒りの矛先は自分に向かった。自分をここまで奮い立たせたのは、生まれて初めてだった。こんな高い壁に出会ったのは、生まれて初めてだった。自分の頑張りだけが、私を裏切らない。ここまで自分を励ましたのは初めてだった。最上級の努力なんてしていない。後悔はたくさんある。死ぬほど努力なんてしていない。だけど、逃げなかった。帰りたいなんて、思わなかった。みんなとコミュニケーションもろくに取れない自分が、許せなかった。人生でいちばん悔しかった。死ぬほど悔しかった。わからない自分が大嫌いだった。デンマーク語が少しわかるようになり始めた生活に、私は満足できなかった。英語で話しかけられて、悔しかった。英語が嫌いになった。わかるのにまだ話すに足らない自分が、悔しくてたまらなかった。少し話せるようになった生活に、私は満足できなかった。できる限りデンマーク語で話しかけているのに、英語で返されて悔しかった。そして、今。家族と話すとき、ほとんどデンマーク語だ。たくさん話せるわけじゃない。わからないときもまだある。それでも、前よりわかる。みんなの話についていける。バスで、友達を作った。デンマーク語で会話できる。学校では、デンマーク語を話すことは、そこまでないけれど、会話がわかる。それで十分だ。今の私は、学校では英語、家ではデンマーク語。『やっとここまでこれた。』そんな気持ちだ。だからこの大切な時間に、終わりが来ることが、悲しい。


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