【考察】FF9のエンディングについて【ネタバレ】

どうも、FF9布教委員会の会員、音駒サリナです。
最近、大手の人達がやっているのもあってFF9の配信を見る機会が個人的に増えているような気がします。
FF9…名作ですよね。

さて今回はそのFF9のエンディングについて書いてみたいと思います。
FF9未プレイ、まだクリアしていないという方はブラウザバックしてね。

FF9というゲームは「生きる」というシンプルにして非常に難しい概念を
テーマに掲げています。
主人公はジタンという少年ですが、このテーマを一身に背負っているのは
もう1人の主人公とも言えるビビです。
この2人が辿り着く答えは「生きるという事は記憶を誰かに繋いでいく事」
であり、その事はエンディングテーマ『Melodies of Life』の歌詞の中でも
繰り返し歌われています。

だからこそ寿命を迎えるビビはジタンの記憶を子供たちに託したのであり、また死への恐怖の象徴として描かれるクジャも、最後を看取ったジタンが
記憶を繋いでいく事で彼の中で生きていくのでしょう。
歴代シリーズの中でも随一の素晴らしいエンディングだと思います。
…思いますが、どうしても疑問に感じてしまう事もあります。

①ジタンはなんで生きてるの?
②ビビの子供ってなに?

今回はこの2つについて考えてみたいのですが、その前にFF9の世界設定
について軽くおさらいしておきましょう。

昔、卓越した魔法文明を持つテラという惑星がありました。
テラの人々はそのテクノロジーを利用し、別の惑星を「融合」させる事で
自分たちの住む星の延命を繰り返していました。
ある時、テラは惑星ガイアと融合しようとしますが、ガイアには既に多くの
生命体(魂)があった為に失敗してしまいます。
テラとガイアは中途半端に融合した状態となってしまい、ガイアに逆に
生命力=魂が流れていってしまいます。
この魂の流れを妨害し、流れをテラに戻すため、テラの管理者である
ガーランドは「イーファの樹」という魂の制御装置を作りました。
これがFF9の舞台となる世界になります。

①ジタンはなんで生きてるの?
エンディングの中でガーネットに問われたジタンはこう語ります。

『ねぇ どうして助かったの…?』
『助かったんじゃないさ』『生きようとしたんだ』

ですが、結論から言うとこれはミコトのおかげではないかと考えています。
ジタンたちがテラから帰還した時、ガイアではイーファの樹は暴走状態で
あり、今まさにテラとガイアが融合を始めるぞ!という状態でした。
ジタンとクジャは暴走した樹に呑み込まれ…というところで、場面は変わり
なぜか飛空艇に乗っていた筈のミコトが地上に降り、イーファの樹の幹を
歩いているシーンがありますが、樹の暴走は止まっているように見えます。
また、その後の世界もテラとガイアが融合したような様子は見られません。

暴走は自然に止まった訳ではなく、誰かがコントロールして止めた…
と考える方が自然です。
樹をコントロール出来うる人物について、考えられるのはもちろんテラの
管理者であるガーランドですが、この時点でガーランドは死亡しています。
しかしその後継者として作られたジェノムはその術を知っている、あるいは
その能力を持たされている可能性は高いと考えられます。
幼少時にガイアに捨てられたジタンは除くとしても、クジャやミコト。
特にクジャはガイアに戦乱を起こす為にイーファの樹を利用していますし。
つまり、ミコトが樹の管理者を継承し暴走を止めた事でジタンは助かった
と解釈出来ます。
※クジャが止めた可能性も考えられますが、クジャにはタイムリミットが
 あるのでいずれにしろミコトが継いだと思います。

②ビビの子供ってなに?
まず、ビビはイーファの樹が生み出す霧から作られた黒魔導士であり、
そもそも子孫を残せるような生命体なの?という疑問があります。

ここで言う子供とは「ビビにとっての」という通念的な物だと思いますが、
だとしても霧の生産はストーリー中盤の時点で止めている筈で、それ以降
新しい黒魔導士がアレキサンドリアで作られたとは考えにくい。
ではエンディング時点で新たに作られる黒魔導士とは何でしょうか。

願望めいたものにはなってしまいますが、ブラン・バルのジェノムたちを
受け入れた交流することによって、黒魔導士たちが新しい仲間を生み出す
事ができるようになった、という事かなと思います。
何故かと言うと、黒魔導士の村で暮らすであろうミコトが①の考察により
イーファの樹の管理を継承したと考えられるからです。
実際にクジャは過去にイーファの樹=霧から黒魔導士を作っていた訳で、
同じ事をミコトが出来たとしても特に不思議はありません。
ジェノム自身も同じように作られた存在なので、テラの文明にはそういった
高度なテクノロジーがあるのだと考えられます。

また、黒魔導士の素となる霧は新たに生み出される事はありませんが、
地下トンネルなどに未だ多く溜まっています。
※確かクジャが劇中でそう言っています。
霧には人の闘争本能を刺激する特性があり、その危険性を知るミコトや
ある意味でその被害者でもある黒魔導士たちが放置するとも思えません。

なので、人間とは違う形ではありますが、黒魔導士たちも子孫を残す術を
得て、兵士として生み出される事のない種族になれたと考えればちょっと
素敵かな、と思います。そう考えたい。

ややメタ的ですが、終盤にポッと出てきたミコトの役回りって何だろう?
というのもちょっとだけ疑問に思っていたので、こう考えるとエンディング
に少し違った見方が生まれるかなーと思います。

という感じで、最近よく人のFF9プレイを見ているので、改めてストーリー
を見返してそんな事を考えてました。まる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?