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ダウ90000 第5回演劇公演『また点滅に戻るだけ』を観た

タイトルの通り、ダウ90000の演劇公演を観に行った。
公演の内容について語るのはあまりに無粋なので、「ダウ90000の演劇公演を観に行った」その出来事のことを書く。 

フライヤー。かっこいい。

少しでも流行に敏感な人なら、ダウ90000という名前くらいは聞いたことがあるだろう。先日の「THE SECOND」で三四郎のネタにダウ90000の名前が出てきたように、令和世代の新星の筆頭と言って差し支えない存在であろう。

私がダウ90000という名前を最初に認識したのは、佐久間宣行が自身のラジオで紹介していた時だった。そして、明確にファンになったのはM-1グランプリ2021の3回戦のネタ動画を観た時。そこからYouTubeで他のネタを観て、配信された演劇公演(『ずっと正月』『いちおう捨てるけどとっておく』)や単独ライブ(『10000』)などは全て観た。メンバーが出演するテレビやラジオ、YouTubeも一通りチェックしている。今となっては完全なるファンだ。

3月、私は仙台から東京することが転勤が決まった。5月に下北沢の本多劇場である演劇公演を観に行ける、と思った。これまで物理的に生で公演を観に行くことが難しかったが、ファンとしてこれは必ず観に行きたいと思った。念願叶い、チケットの抽選に当たった。

それからというもの、楽しみと少しの緊張を抱えながら日々を過ごした。
何せ、演劇を観るという経験が乏しい。そんな私でも知っている、本多劇場という演劇の聖地に行くことに恥ずかしながら少しばかりの緊張を覚えた。
もうひとつ、これまでは配信で観ていたものを、生で観た時に自分の情報処理能力で楽しみきれるのか、という不安も少なからず抱えていた。後述するが、そんな心配は杞憂であった。

いよいよ迎えた公演当日、私は5月20日(土)18:00開演の会を観劇した。
17:30、開場。会場に着くと、すでに長蛇の列を為していた。ここにいる全員が、ダウ90000を観にきている。それがすごく不思議な感覚だった。というのも、これまで現実にダウ90000を好きだという人に出会ったことがなかった。それはひとえに私の交友関係の狭さに原因があるのだが。

ほどなくして会場に入り、物販のTシャツを購入。そしていざ、座席へ。前から4列目、すごくいい席だ。
舞台上のセットが眼前に拡がる。主宰の蓮見さんが選曲しているという、開場曲が流れている。
近くの席の人が「もう面白そう」と言っていた。私も同じ思いだった。

ゲームセンターのセット
左側のプリントシール機にはメンバーの中島百依子の顔がある

メダルゲーム好きの蓮見翔が描く、ゲームセンターの設定の演劇。面白くないわけがない。嫌でも期待値が上がる。いや、ダウ90000の演劇公演という時点でこれ以上ない期待値ではあるのだが。

演劇が始まる。これまで配信やYouTube、テレビなどでずっと観てきたメンバーが目の前の舞台上にいる。その事実が、俄かに信じ難かった。これまでバンドのライブなどは何度も観てきたが、演劇はまた一つ違う感覚であった。

公演には、随所に蓮見翔の描く笑いが心地良く入っている。これまでは配信でひとりで笑っていた。でもこの日は、自分が笑うのと時を同じくして、多くの人の笑い声が聴こえる。これほどに嬉しいことはない。自分が面白いと思っているもので、自分だけではない他者も笑っている。それが何よりも嬉しかった。それが、劇場で公演を観る最大の醍醐味なのであろう。
2時間弱の公演が、あっという間に過ぎた。楽しめるのだろうかなどという心配は公演中にはすっかり忘れていた。
緊張と緩和、というのは笑いを語る際に重要とされる対比だが、ベースに笑いがあり、ただ時にシリアスもあり、シリアスに引き込まれていたら突如として笑いが入ってくる。そしてトキメキの要素もあり、とても心配や不安を抱えている暇などなかった。

カーテンコールが終わり、観客が客席を立つ。皆が満足気であった。自分の好きなものを好きでいる人がこれだけいる。何度噛み締めても嬉しいことだ。

古参、というわけではないが、まだ世間的に有名になりきっていない頃からダウ90000を好きになれて良かった。彼らはきっと今後みるみるカルチャーの先頭に立っていくだろう。その過程を追えることが幸せだ。

高揚に任せて乱文をしたためた。いつかこの日記を読み返す時はきっと、演劇公演のチケットなんてかなりの倍率でとても入手困難になっているかもしれない。もちろんこれからも公演を観たいが、公演を観に行けた自分を羨む未来もまた楽しみである。

私はこれからも、ダウ90000を追い続ける。

配信もあるので、少しでも気になる方は是非ご覧いただきたい。
https://w.pia.jp/t/daw90000/

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