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人との出会い、花との出会い、自然との出会い

札幌もようやく春がきて、山々が薄緑色になってきている。美しい山を見ると心がときめく。
高校時代、先生が学校の近くの丘に私をおんぶして連れて行き私は足指で油絵を描いた。イーゼルは先生の手作りであった。札幌に春が来ると優しかった先生のことを思い出す。

人間を分けないで

中学校の時はいじめにあい、ほとんど学校には行かなかった。私は手で何もできなかったので特別学級に入れられた。小学校の時友達だった人も話しかけてこなくなった。先生方は障がいが重い人と軽い人に分けて教育したほうが勉強が教えやすいと思ったのだろう。しかし重い障がい者は知的障がい者だと決めつけられ、親たちも私たちの教室に近づかないほうがいいと言ったのです。私はとても悔しく思いました。中学校の時は、学校に行く時間になるとお腹が痛くなったり、熱が出たりして都合のいい体でした。

障がいを持って生まれてくると、一般の保育園に行けなかったり、支援学級に入れられるのです。学校を卒業すると施設に行かなくてはなりません。どこまでいっても私たちは生きる場所の選択はできません。

手作りのイーゼル

しかし高校に入るとその先生は1人1人の才能を見つけ、学校に行くのが楽しくなりました。足指で彫刻をする時は床に台を打ち付け、彫刻する物を固定してくださったのです。その他にも彫金、陶芸、編み物、ミシンなど足元に届くことは何でもやらせてくださったのです。

人との出会いによって人生が一回転変わります。私は高校の先生に出会って生きていてもいいんだ、人間は願いが叶うんだ、と思いました。人との出会いは人生を暗くしたり、明るくしたりします。だから私は本を書いたり、講演会をしたりしていつも新しい人と出会うチャンスを見つけたいのです。今年は桜の花も見ることはできませんでした。

来年こそは桜の木の下でおにぎりを食べたい

テレビではある家庭で桜の盆栽を買ってきて「お花見だ」とお父さんが言い、お寿司を食べていました。あれは良い考えだなと思い、私は桜の花1本でも買ってきて息子と花見をしようかと考えていましたが、チャンスを失いできませんでした。でも来年こそ友達と桜の木の下でおにぎりを食べるために長生きしようと心に言い聞かせています。私のマンションの前にはモクレンという美しい花が咲いています。写真にとっていただきました。

  札幌はコロナが少し落ち着いてきました。油断は禁物です。しかし色々なところに行き、花を写真にたくさん撮っていきたいというのが私の夢です。人との出会い、花との出会い、自然との出会い、全てが人の心を作っていき、変えていくのだと思います。



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