見出し画像

これから生酛純米酒系に求められる事

皆さまいかがお過ごしでしょうか
Bio料理人店主 おさむ です。
【生酛にこだわる理由】ご覧頂いたでしょうか。
純米酒系、ましてや生酛造りのお酒の味を一番左右する物は
「米麹の量と質」とご説明させて頂きました。
これからの日本酒、飲食店を経営している立場から
楽しく美味しくたまにチックとお話を進めさせていただきます。
よろしくお願い申し上げます。

酒蔵さまに求められる事

1、情報公開
2、低アルコール
3、ブレンド

1、  情報公開

  なぜ、情報公開が必要か3つのPointを上げてご説明させて
  頂きます。
   Point1 蔵人のフリーエージェント制到来
   Point2 他国製造の拡大に備えて
   Point3 酒造免許の公募時代到来をみすえて

Point1 蔵人のフリーエージェント制到来


    もう始まっていますが、これからは、蔵で働く方
    蔵人を育てる事も必要ですが、人手不足や多種多様な
    製品造り、例えば生酛のブランドを造りたい場合は
    人を一から育てるよりは、他の酒蔵さまでの経験者を
    年俸制で雇う事が主流になってくるでしょう。
    蔵人も自分のスキルを高く評価してくれる酒蔵さまへ
    行き、思い通りの酒を造る時代となるでしょう。
    私が、よく蔵人さまに言われたのが、「造りたい酒は
    造れない、酒造免許を持っている蔵元さまの
    指示でしかお酒は造れません。」とおっしゃられます。
    酒造免許は、天皇制に次ぐ世襲制です。
    もちろん、男女は問われませんが、他人に譲ったりは、
    出来ませんし、廃業し免許を返納したら二度と免許は
    戻しくれません。
    それだけ、代々続く酒蔵の蔵元さまは、日本酒の歴史
    そのものであり、名を残す方であり偉大なのです。

Point2 他国製造の拡大に備えて

    Point1でお話した、酒造免許は、代々の世襲制です。
    誰でも何かの講習を受けたら、何年間の現場経験を
    積めば、試験を受けて取れる物ではありません。 
    しかし、これは日本国内の話、海外では、日本酒の
    魅力にはまり、日本造りを始める方もだんだん増えて来ました。
    酒蔵さまに外国蔵人さまをよく見かける様になりました。
    正に、化学食品添加物にシビアな欧州では、
    生酛造りをされているシャトーが複数あります。
    海外進出を狙う日本の蔵元さまもいらっしゃいます。
    そして、懸案なのが、海外に出回る安価で売られる
    偽物の地酒です。
    外国人が異国に旅行に行き、「地酒」と書いている
    安価なお酒を飲み、日本酒への偏見を持ってしまう。
    生酛造りが、はやれば、おそらく生酛とラベルに書き
    偽物を安価で売る事でしょう。
    高級ブランドの衣服やバック、時計などが、模造されるように。
    口惜しいが、これがはやってきたことの副作用なのでしょう。

Point3 酒造免許の公募時代到来をみすえて

    Point1の蔵人フリーエージェント
    Point2の他国製造の拡大
    これらの流れは、止められません。
    歴史は、語ります、江戸時代末期
    ペリー来航により技術発展の遅れを痛感し
    他国が攻めてきた場合に守れず日本が他国に
    支配されてします恐れから、
    独裁体制を変え、知識や物流の往来を始め
    国を強化始めた明治維新だった様に
    世襲制だけの酒造りでは守り切れないと思われる方が
    出て来るはずです。
    もちろん、酒税ですから財務省管轄です。
    しかし、海外に押され酒税歳入が下がれば、クラフトビールの様に 
    酒造の範囲を広げるでしょう。
    その時の為に代々受け継いで来られた日本酒の歴史そのものの
    蔵元さまに、今から求められることは、なんでしょうか。

土田酒造 誉国光 白ラベル

これら3つのPointを踏まえ酒蔵さまがやらなければならない事、
今回のテーマ「情報公開」です。
  対応策 データの公開
   QRコードによる酒造り動画や画像の公開
  意義
   蔵元さまを始め蔵人の生酛造りへのこだわり  
   日本ブランドの強化  
   飲み手の方へのPRと信頼  
   これらの可視化

私は、5年以上も前から、「お酒のラベルに小さくでも
QRコードのシールを貼って酒造りやその思い酒蔵さまの地域環境など
飲み手さまのスマホで簡単に酒屋さまや飲食店さまで動画を見れるように
しましょう。」といくつもの生酛蔵さまに申し上げて参りました。
私は、「酒屋さまや飲食店さまは、得意不得意がありますので
それに任せてしっかりとした商品説明がなされないと
もったいなくありませんか。でしたら酒蔵さまが、お伝えしたい事を
動画にて、どこでも気軽に見れるようにした方が、いかがでしょうか。」
しかし、販売の主流の酒屋さまや飲食店さまを差し置き
出しゃばった事は出来ないと蔵元さまは、後ろ向きであったことを
覚えています。
そして、未曾有の新型コロナによる飲食店の自粛、お酒の販売が
極端に下がり、どこからも注文が入らず酒蔵さまも在庫の山、
自主でお酒を売らなければとの思いで、酒蔵さまが自ら
EC(ネットショップ)を開設し直接販売し、ご家庭に送る方式が急増し
その際、販売の為の動画作成が多くなりました。
QRコードも多くなりました。
勿論私が新型コロナ予想してご提案していたわけではありません。
実は、上記の3つのPointが将来の流れと考え、そうなる前に
今、酒造権利を有する蔵元さまの差別化を図る為に
情報開示の必要性と仕方をご提案をしておりました。
実は、3つのPointの事は触れずに、「販売の得意不得意で
変わってしまわないように、どこでも誰でも見れる形にしたら
いかがでしょうか。」としか言わななったですが、
本質は、上記の3つのPointでした。
これから、生酛純米酒系がグローバル展開をしていく上で
本物の証や情熱など色々な情報を発信しなければ
安価な偽物との差別化が、容易ではありません。
酒造権利が、限られた方だけの今、情報公開、それを時代に合った
発信方法のスキルアップをしなければ、海外製品に押され
酒造権利を広げられ斬新な製品に飲み込まれる恐れが高まります。
斬新なアイディアの新しい蔵元さまも期待をさせて頂きますが、
何と言っても、代々続く日本酒歴史その者の蔵元さま
末代永年続いて頂きたい一心です。

お勧めシリーズ
生酛純米酒一筋15年
【日本酒生酛の弱点】未来へそして世界へ

化学調味料を避けたい方の為の
天然だし和食専門店
ひとしずく
Bio料理人店主 おさむ