[2023/11/27更新]
「インフルエンザワクチンと比べると危険なワクチン」は誤り。インフルエンザワクチンに比べて有害事象や死亡の報告数が多いから危険だとする意見があるが、今回は国民の殆どが接種したのだから、接種数が多ければ報告数も多いのは当たり前。率で見れば新型インフルより少ない。また、新規の感染症なので報告数が増える傾向もある。
【解説】
これまでのワクチンより報告数が増える理由
①接種回数が2019年の季節性インフルエンザワクチンの約7倍。数で見れば報告数もそれだけ増える。率で見れば2009年の新型インフルエンザワクチンより少ない。
②新規の感染症なので「因果関係が示されない症状も含め幅広く評価する必要がある」と厚労省の通達がある。2009年に流行した新型インフルエンザの際も同様の通達があった。
③知見が蓄積された既知のものに比べ、副反応の評価技術がまだ確立していない新規のものは、念のため報告されることが多く、報告数が増える傾向がある。2009年の新型インフルエンザワクチンの際も死者数133人と多くの報告があった。一方で、季節性インフルエンザワクチンは、評価技術が確立しているので、医師の報告時点でかなり絞り込まれる。
副反応についてもインフルエンザワクチンに比べて多いという意見があるが、前述の解説の通り、今回は接種回数が極端に多いので、量で見れば報告数も多くなっているだけである。例えば、自然流産は通常でも10〜15%あるが、殆どの国民が接種済みで、それがそのまま接種後死亡として報告されれば、量で比較すると「接種後に大量の流産」と誤解し易いだけのこと。
【追記】
ワクチンの有効性・安全性については自己でご判断ください。当方は、皆さんが正しい情報を基に判断できるよう、デマの指摘に努めます。