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西宮ストークス観戦記#71 それぞれの選択

西宮ストークスから自由交渉リストに公示されていたドゥレイロン・バーンズ選手の移籍先が、アースフレンズ東京Zに決定したと発表されました。

2016年、当時指揮をとっていた天日謙作コーチが呼び寄せるような形でストークスへやって来たバーンズ選手。PGとしてゲームをコントロールでき、ヌルッとエロいドライブでインサイドへ侵入したかと思えば、ポストアップから味方のシュートをアシストしたり、速攻でスリーポイントをいきなり決めたり。ディフェンスではどう見てもミスマッチの中、相手の外国籍選手をまさに身体を張って守っていました。

西宮のチーム事情がそうさせたとはいえ、起用法に応えて柔軟にスタイルを変化させられる引き出しの多さと、サイズや走力での劣勢をカバーする老獪なテクニックはさすが。強気なエースタイプの少ない西宮にはなくてはならない存在でした。西宮ブースターが敬意を込めて呼ぶ「先生」の愛称を、まさに地で行く選手でした。

先日にはブラッドリー・ウォルドー選手がFE名古屋に移籍することが発表されていました。

昨シーズンの主力だった外国籍選手2人がどちらもいない(というか他チームへ移籍する)状況は、オフシーズン当初には考えもしないことでした。自由交渉リスト入りした段階では再契約もありそうな気がしていましたが、その後の日本人選手の積極的な補強を見ると、なんとなく2人がチームを去る気配は感じられました。

◉移籍先での起用法を考える

来シーズンは敵として2人のプレーを観ることになります。ファンの方にとっては残念だと思いますが、移籍先でどんな起用をされるのかを考えるのはけっこう楽しいよ。このnoteではひたすら余計なお世話の妄想を繰り返しているわけですが、2人の新天地での未来を勝手に占ってみます。

ドゥレイロン・バーンズ@東京Z
「インサイド」というよりも「インサイドへのアタック」にこだわる東頭HCの好きそうなタイプ。ただ、先発で起用されるイメージが湧かないのは私だけでしょうか。たぶん途中出場になる気がするんだな。で、そっちの方が対戦相手としては嫌。

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1Qの終盤から6thマン的に登場して、外国籍選手を1人ずつ休ませている間のオフェンスを牽引する感じ。こういう時間帯はある意味、好きにやってもらっていいわけで。出だしが悪ければ早めにリズムを変えてもいいしね。ハンドラーを任せてPNRをやってもらってもよし、シューター陣へのパス供給も上手い。外国籍選手も含めて若い選手が多いので、主役はそちらに譲りつつ、状況や他のプレーヤーの調子によっては自分も主役を張れる。

昨季のレギュレーションでは40分近く出なければいけなかったため、それを見越してペース配分しているようにも見受けられました。スクリーナーとしてせっせと働くだけでなく、ボールをキープしてからのパスアウトなど、シーズンが進むにつれ、オフェンスの歯車のように懸命にプレーする姿が印象的でした。そうした状況から変化し、「制約」から解き放たれたバーンズ先生は怖いよ。20分前後くらいの出場でスタミナを気にせずに思い切りできるのなら、機関車みたいなあの突進がまたどんどん見られるようになるかもしれません。

ブラッドリー・ウォルドー@FE名古屋
ある種の「スパイス」として存在感を発揮しそうなバーンズ先生とは対照的に、がっつりメインとして活躍しそうなのがブラッドさん。以前、FE名古屋について書いた時に、「杉本慶選手と合いそうだな」と思っていたら、現実になったよ。

FE名古屋には他にジェローム・ティルマン(仙台から移籍)、アンドリュー・フィッツジェラルド(奈良から移籍)がいるという豪華な布陣。ブラッドさんのアンセルフィッシュな性格なら、これらの万能タイプの選手とも問題なく共存できそうです。先発はブラッド&フィッツじゃないかな。インサイド寄りの得点が多いフィッツジェラルド選手ですが、ペイント外のミドルシュートも高確率。杉本選手らアタッカー陣がペイントへ侵入し、ブラッドさんにポケットパス。中を固められたらフィッツジェラルドが合わせる。そこをカバーすればアウトサイドがどフリー。これは守りにくいね。

ブラッドさん視点で言えば、ポストアップする機会はぐっと減りそう。というか、ブラッドさんがローポストでゴリゴリやるのが目立つようなら、このラインアップの意味がないわけでね。だからそのことは本人のモチベーションには影響しないと思うものの、新しいシステムの中で、どのようなプレーができるかという伸びしろを試されることになります。ポストはできるけど球離れが遅くパスアウトは上手くはないブラッドさんだけど、アシストを増やすようなことになると恐ろしい。フィッツジェラルドとのハイローとか考えたくもないな。

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移籍のニュースを見た時は、上手く使いこなせるかどうか、日本人選手が萎縮しないかしらと思ったりもしましたが、普通に考えたら西地区はFE名古屋が優勝かな。ポイントは外国籍選手3人がいずれも新加入で連係に不安あるという点ですが、それはどのチームでも同じ。今までの実績もあるし安定感を欠くことはなさそう。

外国籍選手全員が新加入になるのは西宮も同じだけど、お得意の謎外国籍の実力が読みづらいという点で、名古屋の方が優勢なんじゃないかな。なお、新外国籍選手のタイプによっては簡単に掌を返すことをあらかじめお伝えしておきます。それにしても一体、どんな選手を取るんだろう。

ん?

…誰?



※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。




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