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西宮ストークス観戦記#13 vs茨城2

競合・茨城ロボッツとのGAME2。前の試合では相手の強みを削ぐディフェンスが光りました。アウェーとはいえ連敗は避けたい茨城はどのように修正してくるでしょうか。

◉ミスマッチを全員でカバー

GAME1での茨城の攻撃の不調は、得点源であるはずのウィング陣にいい形でボールが渡らないことでした。外国籍のインサイドアタックに頼らない戦略は評価に値しますが、いくら確率がいいといっても、単発の3Pだけでは厳しいものがあります。小林大祐選手の不在がもろに影響していたね。

なぜボールが入らないかというと、西宮のディフェンスがディナイポジション(ボールマンと自分のマークマンの間に入り、パスを出させない位置)をとってボールを入れさせないようにしたり、頻繁にスイッチしてマークを受け渡し、もともと運動量の多い茨城のウィング陣を追いかけ回してフリーにさせなかったためです。

そんな西宮のスイッチングディフェンスを利用し、茨城はスクリーンをかけてわざとスイッチを促し、ミスマッチを突こうとします。ターゲットになったのは松崎選手。眞庭選手と1on1の状況をつくり、高さとパワーで優位に立とうというわけです。

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このオフェンスでは、PGの二ノ宮選手が、眞庭選手をマークしている谷口選手にスクリーンをかけてスイッチさせたあと、再びトップ方向に戻ってスペースをつくり、眞庭選手にアイソレーションをさせます。結果はブラッドさんが上手くヘルプし、アウトサイドにパスアウトするもシュートは外れ。

1Qはこんな感じで眞庭選手を中心に攻めていました。ただ、松崎師匠が案外と上手く守るんだ。そもそもディフェンスのいい選手ではありますが、ミスマッチをあまり苦にせず、しっかりとプレッシャーをかけます。もしかすると自分より小さい選手よりも守りやすいのかも。クリークモアをカバーしたりしてたもんね。というわけで、西宮のディフェンスプランの裏を突こうとした茨城でしたが、あまり得点できません。この2試合は全体的にシュートが不調。小林選手の不在がもろに…(以下略)。

ところで、この試合は、オチェフのエンドワンと眞庭のスリーで実は茨城の6-0のランでスタートしました。ところがまったく慌てない西宮。茨城は開始から、得点が決まった後の守備ではゾーン(2-3)を敷くチェンジングディフェンスをやっていました。

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しかしこれも織り込み済みといった感じで、前列の2人にブラッド&バーンズがスクリーンをセットし、易々とゾーンを攻略。あっという間に追い付き、逆転してしまいます。うーん、これはいよいよ本物かもしれない。0-6のスタートから、21-12とリードして1Qを終えます。

余談ですが、2-3ゾーンの崩し方が上手くなったなと感じます。2-3ゾーンの攻略の定石は、前列の2人の間を割ること。この試合ではバーンズ先生にその役をやらせて、簡単に崩すことが多かった。フリースローラインからジャンプシュート打ったりしてたけど、それって茨城的にはどうなんだ。後列からのプレッシャーが全然ないんだけど。

◉負けられない茨城にアクシデント

さて、なんとか追い付きたい茨城でしたが、不運なアクシデントに見舞われます。ボールマンを守っていた岸田選手にスクリーンをかけようとした眞庭選手が、接触によって膝を負傷し退場してしまいます。

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試合後のコメントによれば、大事には至らなかったようで一安心。ただ、試合としては、これでスタメンを3人欠くことになった茨城は(カナーメドリーも含めてね)、オフェンスの形があまりつくれなくなってしまいました。

ところが、2Q中盤からは西宮のシュートも入らなくなり、なぜか点差は縮まります。明らかに自分たちのオフェンスができているもののシュートを決められない西宮と、とにかく出ている選手がなんとかするしかない茨城。36-31と西宮の5点リードで後半へ。

◉Don't think, run !

3Qに入っても、なんだか重苦しい西宮。相変わらずシュートが決まりません。なんか運動量も落ちてきたぞ。茨城は茨城で少ない選手で頑張るのですが、仕方ないとはいえ火力不足。外国籍選手も得点をバンバン取れるタプではないしね。そもそもオチェフという選手は、万能タイプのカナーメドリーや眞庭・小林といったアタッカー陣を活かすための選手という感じで、攻撃参加そのものが少ない。もうちょっと何かあってもいいと思うんだけど。ディフェンスをそこまでやるわけではないし。兎にも角にも怪我人に泣かされている茨城ロボッツ。

そんな時はどうするのか? 単純明快、走るんだ。リバウンドやスティールから全員が走ってファストブレイクを立て続けに決めて、茨城を突き放しにかかります。

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ギアを入れ替えようぜと喝を入れたのは松崎師匠かな。シュートが入らない時は走るに限る。そして、茨城のタイムアウト明けにプレスで仕掛けて、もう1本ブレイクを追加する抜け目のないフィッシャーHC。四度目の正直くらいでやっと決まった谷さんのコーナースリーもおまけで、一気に開いた点差を詰める余力は、茨城には残っていませんでした。

相手のリズムの悪さに引っ張られて、自分たちも調子を崩すというのはあることですが、ちょっとそんな気配も感じた試合。勝つには勝ったけど、当然というか、これだけメンバーの揃わない相手に取りこぼしているようではいけない。危なっかしいところはありながらも、序盤のできはとても良く、力をつけている感じはするのでした。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。











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