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西宮ストークス観戦記#62 サヨナラの意味

先日、マティアス・フィッシャーHCとの契約延長を発表したばかりの西宮ストークスは、谷口淳・土屋アリスター時生・内藤健太の3選手との契約満了を発表しました。

3選手は自由交渉選手リストに公示され、他チームとの交渉が可能になります。ルール上はたしかストークスとも引き続き交渉ができるはずですが、リリースの内容を見る限り、球団から契約延長はないことを告げられた様子。来シーズン、彼らがストークスのユニフォームを着ることはないでしょう。

ファンの間でも人気の高かった3人を一気に放出する思い切った動きに、Twitterをはじめブースター同士のやり取りでは動揺が見られます。例年、どちらかといえば他球団に比べてのんびりしていたストークスだけに驚きも5割増。どちらかというとスピード感にビビったよね。

とはいえ、チーム編成上の観点からすれば、土屋選手と内藤選手の放出は、フィッシャーHCの契約延長が決まった段階で、半ば予想できたことではありました。奇しくも前回書いた通りになったよ。

意外だったのは谷口選手。今季は先発SFとして3Pシュートの確率もかなり向上させていただけに、来季の構想から外れたのには驚きました。確かに器用なタイプではないし、ウィングにはマルチなスキルを求めるフィッシャーHCには物足りないのかもしれない。かと言って、サイズがそこまであるわけでもなく、リバウンドや対外国籍選手の守備において貢献できる部分も大きくはない。帯に短し襷に長し。ならば、SFもしくはPF、どちらかの役割をしっかりこなせるスペシャリストがほしいと考えたのでしょうか。

HCのバスケットに合わせて選手が入れ替わるというのは特に不思議なことでもなんでもないわけですが、最近は選手ありきでチーム作りが進められることの多かったストークスにとってみれば、やや冷たい感じのする動きに見えるかもしれません。

◉サヨナラが意味するもの

しかし、HCと早々に契約延長決め、その構想から外れた選手を放出し、チームづくりをどんどん進めていく姿勢からは、ストークスの並並ならぬ気合が伝わってきます。だってこれでもし来シーズン勝てなければ、批判が巻き起こるのは目に見えているわけだからさ。そうしたリスクも踏まえた上での放出であり、早めの準備のはず。来シーズンにかける熱意が伝わってくるというか、フロント的には背水の陣という気もする。いや、ほんと勝てなかったら袋叩きだよ。

勝手気ままな予想を書けば、おそらく残りのメンバーとは再契約前提で話が進んでいるのでしょう。劉選手もアジア枠によって来シーズンは大きくチャンスが広がるはず。気になるのはバーンズ先生かな。メインスポンサーが決まったからと言って外国籍選手3人体制はないだろうし、年齢を考えるとどうなんだろう。あるいは、レギュレーション変更の煽りを受けて、日本人ビッグマンの希少性が相対的に下がりそうなので、それでPFを補強できると考えているのなら、引き続き先生よろしくお願い申し上げます。

我の強いエースタイプは要らないはずなので、ほら、誰とは言わないけどさ。みかん。規律重視のフィッシャーHCの戦術の中で、役割を全うすることからプロキャリアのベースを固めたいと思う若手や、あるいは自分がチームに何ができるかを熟知したベテランの域に差し掛かった選手あたりになるでしょうか。なお、根拠はない。

ともかく、もう後戻りはできません。B1昇格に向けて大博打に出るような気がしています。アリーナ? 何とかなるやろ(投げやり)。

◉勝手にエージェント

余計なお世話も甚だしいのですが、西宮を離れる3選手の将来をエージェントになったつもりで勝手に予想してみます。予想するの好きなんですよ。自分で一度考えておくと、外れても、「ああその点は考慮していなかったな」と勉強になるので。ただのお遊び企画なので、笑って許してください。というか、応援していたチームから離れる選手の行く先を考えるのもブースターの務めだろ(開き直り)。

土屋アリスター時生選手
見よ、このジャンプ。サイズや身体能力は申し分なし。ただ、アスレティシズムというか力強さ、簡単に言えばパワーに欠ける。あと、動きの連続性や俊敏性もまだまだ磨く余地がある。西宮のようなセットオフェンスだとどうしても頭でっかちになって動きに冴えが出ないのかもしれない。

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オススメのチーム=福島ファイヤーボンズ、青森ワッツ
走って動いてガンガンいくフローのあるチームはどうだろう。リバウンドに跳ぶ、獲ったら走る、持ったらダンク。速攻に加われるビッグマンなら引く手あまただ。あと、コメントの中で「馴染みの土地を離れて」とあるので、勝手に遠くへ行くのかなと思った。


内藤健太選手
シュート能力は間違いない。まずスリーを決める。そこからプレーの幅を広げていくはずだった。しかし、試合に出られないことには仕方がない。今はとにかく試合に出て、経験を積み、自信を取り戻すことが肝心だと思う。

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オススメのチーム=香川ファイブアローズ、佐賀バルーナーズ
シューターが不足しているチームはどこかなというので思いついたのが香川。外に開いてスリーを決めまくれば、兒玉選手が駆け抜けるスペースがもっと広くなる。あと、佐賀はこれからスタートを切るチームで、心機一転垂れるかなとか。昇格したばかりのチームなら出られるでしょとか、そういうことではありません。


谷口淳選手
スリーを身につけ、本格的なSFへの進化を遂げたシーズンだったので、正直意外だった。ただ、エージェント視点で考えれば、成績の上がったシーズンオフにFAになれるのはラッキー。つまり、「売り時」。そういう意味では、西宮のスタイルに合わないのなら、早めに出してあげるのも親心だよね。

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オススメのチーム=ライジングゼファー福岡、Fイーグルス名古屋
これは完全にイメージ。規律と個人技を両立していそうなチームということで。だったらバンビシャス奈良も面白いかな。個人的な見方では、自ら仕掛けられる選手ではなく、セットがある方が活かされるのかなとも思っていたけど、それは環境のせいかもしれない。Twitterを見ていると本当に悔しそうだったので、あえて同じ西地区で選んでみました(笑)

というわけで、オフシーズンの動きからいろいろなことを好き勝手に妄想してみました。サヨナラにも意味がある。こういう深読みをするのがオフシーズンの楽しみ方だよね。ただ、あまり深い意味はありませんので、そのへんはご海容を願います。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。

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