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西宮ストークス観戦記#24 vs福岡1

GAME1では終盤のチャンスを見逃さずに一気に勝負を決め、久しぶりに危なげない勝ち方を見せた西宮ストークス。対するライジングゼファー福岡も黙って帰るわけにはいきません。対策をしてくるでしょう。今日もバーンズ先生がお休みということで、期待がかかる劉選手にとっては、真価が問われるGAME2となりそうです。

◉崩れたゲームプラン

連敗を避けたい福岡はスタメンをいじってきます。アウトサイドシュートの得意な薦田選手を起用し、GAME1で露呈した得点パターンの少なさを補おうとします。これは奏功。シューターの存在が西宮のディフェンスを広げて、連動した動きを見せる福岡。さすがに昨日のままでは終われない。

対する西宮も無難な立ち上がりでしたが、アクシデント発生。速攻から見事なエンドワンを決めた道原選手がそのシュートファウルで負傷し、ベンチへ下がらざるを得なくなります。それでも浜高選手や谷口選手が頑張って上手いこと繋いでいたのですが、スリーポイントファウルをもらった谷選手が、このフリースローを1本しか決められずに終わると、ゲームプランの崩れた西宮の流れが徐々に悪くなっていきます。

それには残り4分半に劉選手が登場したこととも関係していて、ただでさえ負傷でいつもと違うメンバーでやってるのに、まだ出場試合数の少ない劉選手が出てきたものだから、セットプレーをするにもどうしても時間がかかる。また、劉選手の加わったツインタワーは確かに強力ではあるものの、オフェンスのパターンは多くはありません。というか全然ない。ローポストからバックダウン(背中でぐりぐり押すやつ)して、長い手足を活かしてねじ込む。以上。

福岡からすれば、守り方がわからなかったGAME1とは違って、1人では止めきれないことがバレている。となると、ブラッドさんと同じようにダブルチームが飛んでくるわけで、そうなると苦し紛れのシュートを打つしかないのでした。

◉オフェンスパターンが乏しい

道原選手は2Qから戻ってきたものの、なんとなく脚を引きずっている感じで、オフェンスではなかなか存在感を示せず。ツインタワーも今日はしっかりマークされて、頼みの綱のインサイドも機能しません。

といっても、西宮のツインタワーはまだ結成から日が浅く(なんてったって4試合目)、単にビッグマンが2人いるだけの状態。それぞれが個別にローポストからのアタックを展開するだけで、実は「ツインタワーで」攻撃しているわけではない。大きい人が2人いるとこんな攻め方ができるんだ、というところまでは行けてない。リバウンドのメリットは大きいけどね。

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こういうシチュエーションなら、劉たんがもうちょい中へ寄せられるとパスが出せそう。そうすると中で1on1になるし、向こう側にいる谷口選手にパスを捌いてもいい。もちろん試合の流れの中で工夫はしているけれど、決められた動きとしてオートマティックにできるようにはなっていないのでした。GAME1も上手くいってるように見えて、実は得点自体は「個人」によるもの。それが2人いるから「ツイン」に思えるだけで、という。

というわけで、劉たんのある種「正体」が伝わってきたところで、谷口選手に交代。すると少しずつ流れがよくなり、リードを許していた西宮が追い上げを見せます。ところが残り3分、再びアクシデント。背後からのスクリーンに不意を突かれ、その谷口選手が負傷交代。劉選手がまた戻ってきます。

そうなると以下同文というわけで、オフェンスに苦しんだ時間帯が続いた西宮は前半でわずか25点という結果に終わります。ならばさぞや大きなビハインド…と思いきや、福岡のシュートも全然入らないんだこれが。マーシャルも単発だし、ピンキニーはリングから離せば怖くない。福岡も28点と伸び悩み、超ロースコアの前半。別に守り合っているわけではなく、お互いにミスし合っているというお粗末な内容。

まったくリングに向かえていなかと言うとそうでもなくて、雑なシュートばかりでもなく、疲れか焦りかプレッシャーからか、ちょっとずつリングに嫌われる感じ。こういうのをリズムと呼ぶんだろうな。何かきっかけがあれば変わる可能性はある。

◉ファウルでリズムを失う

3Qが始まると、福岡が見る見るうちにリードを広げます。オフェンスリバウンドを拾われて簡単に得点を許すシーンが続いたのは気の緩みなのか何なのか。西宮は道原選手が牽引し、オフェンスを駆動させようとしますが、ミスやリバウンドから走られて得点されます。うーむ、自分たちの流れを取り戻したのは福岡だったか。意識的にペースを上げた福岡に対して、受けてしまい、不用意なファウルを繰り返した西宮。出だしのディフェンスがふわっとしてたのが、焦りになって響いたような。

西宮は再びツインタワーにして打開しようとするものの、それだと結局ペースが上がらないから追う展開ではしんどい。岸田選手の2本のスリーと浜高選手のハッスルでなんとかビハインドを7点に食い止めたものの、何か上回れる材料があるかと言うと微妙。谷さんのシュートが決まらないんだなあ。

◉慌てるゴール下

追い上げたい西宮ですが、やはりシュートが決まりません。唯一タッチの良さそうな岸田選手のスリーも、ここぞというところでは当たらず。それにしても、今日はとにかくミスの多い西宮。特に目立つのが、スクリーンを使ってドライブした選手が、遅れてロールしてきたブラッドさんに合わせようとするやつ。そこまでいったらシュート打てよという感じで、あれがミスになるとがっくりくる。谷さんは特に多かったな。それで悔しがっててもさ。だったら自分でシュートに行けよと思ってしまう。

全体的にゴールの近くまで来るとバタバタしてしまう西宮。それまでにきちんと相手を抜けていないからなわけだけど、そこで慌てるんならその前のスクリーンをもっとちゃんと使っておこうよ。

残り5分を過ぎてようやくエンジンがかかったというか、相手のシュートミスから素早く得点に繋げて、2点差まで追い上げたもののそこまで。終盤の松崎選手のプレーはファウルがコールされてもおかしくないようにも見えましたが、ちゃんとシュートを打てていないし、ファウルをもらいに行ってるのが丸わかりで、それはやっぱり慌ててるんだよね。

福岡は福岡で、オフェンスは終始ぜんぜん安定しなかったんだけど、西宮の拙攻に助けられたかな。マーシャル選手の使い方はこれでいいのかという気はするけど。城宝選手はやっぱり勝負強いですね。

負傷によって意図しない戦い方を強いられたのだとしても、がっかりした気分になるホームでの敗戦でした。あーあ。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。

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