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僕だけが一億光年分の価値のある宝物を探しに行く。それは荒野を一人で歩く事と同じ位孤独な行為だ。 誰も僕の背中を押してはくれなかった。 誰もが一億光年分の価値のある宝物の存在を認めてくれなかった。 だから僕は、言葉で言葉で殴り付けてやることにした。 生かすか殺すか。生きるか死ぬか。 殴り付けても、殴り付けても、殴り付けても、誰も宝物の存在を信じてはくれなかった。 もう我慢の限界だ。 いつでも男は、荒野を一人で進む。 ヒタヒタと音を立てる。 足音が、僕の意識を軽
昨日行った所とは違う、しばらく訪れていない放牧地へ早く行きたい。昨日とは違う発見があるはずだから。何よりも体が新緑と適度な繊維質を欲しているし。 小幡牧場
牛たちの寝床がキレイになっている。放牧帰りだろうか?気だるくて、スローだ。ゆっくりと動くことにする。牛たちは少しだけ、草が太陽から受けた恵みを人に分け与える事が出来る。 『今からゆっくり仕事をする』 写真 小幡マキ
仲間とね、新芽を探しに行く。 私たちは初夏と一つになる。 『初夏』
春を待ちわびていたら、あっという間に初夏が来た。ささくれ立っていた日々はすっかり忘れさられて。また、景色の一部になる季節が来ていた。 『放牧』
宝石のように輝く数々の写真をどうもありがとう。俺の探偵のルーツ、別海町中春別へ。大崎探偵事務所より。
木の葉がハラハラと散った。景色が裸になった。カサカサと同じ道を半世紀踏みしめて歩いてきた。私たちは変わらない。季節だけが変わる。 『半世紀の道』 写真 小幡マキ 文 大崎航