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スパーズの若手選手の獲得ってどうなん??

 こんにちは、大阪スパーズです。

 前回のブログ「スパーズアカデミーってどうなん??」でスパーズアカデミーからどれだけトップチームに選手を供給できているかのかを調べた。

 そこで「アカデミー出身のレギュラーが少ないのなら、今のスパーズを支えているのはどういった選手なのか??」と疑問が生じたので、今回は若手選手の獲得にスポットライトを当てて調べていく。

 前回と条件を合わせるため対象シーズンは12-13シーズンからの7シーズン。選手の対象は、前回と合わせたいので9/1~8/31を同世代とし、加入シーズンの9/1に18歳~22歳である選手した。

 なぜこの期間にしたかというと、これより下の世代は前回アカデミー出身としたので下限は18歳。そして、育成年代の上限は21歳までだが、それだと対象選手数が少なくなるので少し余裕をもたせ5世代分の22歳までを対象にした。

 対象選手を表にまとめた。表の説明としては、年齢は獲得したシーズンの9/1時点での年齢。ポジションは前回同様、私の独断と偏見で分けさせてもらった。加入はもちろん加入シーズンで、その隣の括弧内は在籍シーズン数(ローンでの途中加入も1シーズンとした)また、スパーズから他チームへのローン期間中も含んでいる。出場数はスパーズのトップチームでの出場数で、括弧内は加入シーズンでの出場数を表している。

 なので、デレ・アリはスパーズへの加入シーズンはMKドンズへローンされていたので0になっている。前所属、移籍先については当時の所属カテゴリである。(データはTottenham Hotspur Official Handbookとtransfer marketを参照、5月2日現在)

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 ここ7シーズンで44人の選手(2度獲得したフォルムは1人としてカウント)を獲得し今回の対象選手は22人で丁度半分が当てはまる。
 皆さんはこの表を見てどのような印象を持つだろうか?今回も気になるトピックに関して話していく。

 ちなみに12-13以前の近年で対象となる主な選手は、11-12イアゴ・ファルケ(21)、10-11サンドロ(21)、09-10カイル・ノートン(20)、カイル・ウォーカー(19)などがいる。

シーズン毎の獲得数

 12-13シーズン:全獲得選手8人中対象選手4人
 13-14シーズン:7人中2人
 14-15シーズン:7人中4人
 15-16シーズン:5人中2人
 16-17シーズン:5人中3人
 17-18シーズン:6人中2人
 18-19シーズン:0人中0人
 19-20シーズン:6人中5人
 シーズン毎で特に法則性など見られない。

在籍シーズンについて

 在籍シーズンについては、2~3シーズンで放出されるか6~7シーズンと長い期間在籍するかの二極化が見て取れる。
 2~3シーズン以内に地位を確立できなければ放出、できれば長期間の在籍となる。では、2~3シーズンは活躍の猶予が与えられ、1シーズンの評価だけでは放出されないのだろうか?
 2~3シーズン内に放出された選手は9人で、この中でローンされることなく在籍期間全てスパーズでプレーしたのはシグルズソン、フライヤーズ、ヴィマーの3人である。
 加入シーズンでの出場数をみるとわかるように、それ以外は1年以内に活躍できなければローンされている(ホルトビーは冬加入なので加入1年以内で考えると39試合が1年以内の出場になる)。
 その後、ローン先から帰ってきても、多くの出場機会を与えられず、もう一度ローンか放出されている。
 このことから、在籍1年以内に期待通りの活躍ができなく、放出先があれば放出されることがいえるのではないだろうか。若手選手といえど活躍するまでの猶予は短い。

年代別獲得選手についての傾向

 先ほどの表を年齢でソートすると下のようになる。

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 まずこの表から言いたいことは、18歳~20歳にイングランド国籍を持ちプレミアリーグのホームグロウン(以下HG)持ちが偏り、21歳以上の選手は全員イングランド以外の国籍を持つ(デイビスはHG持ち)。

HG選手について

 ここからHGを持つ選手について詳しく述べる。
 18歳~20歳は8人中5人(デレ、クラーク、フライヤーズ、セセニョン、ホール)がHG持ちの選手で、21歳~22歳では14人中1人(デイビス)である。

 少しHG持ちの選手が18歳~20歳に偏りが見られたので23歳以上の年齢制限なしで調べてみた。すると対象期間内ではキーラン・トリッピアの1人が増えるだけで、HGが採用された10-11シーズンからに広げてみてもスコット・パーカーが増えるだけである。

 次はHG持ちの選手の前所属を見てみたい。

 前所属がプレミアリーグのクラブであるのはデイビスのみで他はイングランドの下部カテゴリ(獲得当時)からの獲得である。ちなみにトリッピア(バーンリー)、パーカー(ウエストハム)とどちらも2部のクラブからの獲得である。
 
 以上から21歳以上・プレミアリーグ所属のHG持ちの選手の獲得がいかに難しいかが見て取れる。前回のブログでHG持ちの選手が稀少になってくるといったがここまで獲得していないとは思っていなかった。

移籍金の収支

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 ※移籍金に関してはすべてtransfer marketを参照としているので移籍金の単位は€での記入。トレード移籍やLoan Feeに関しても全てtransfer marketでの数値を引用している。
 先ほどの表と変わり出場数の隣をスタメン数に変更している。

 放出された選手11人の収支はIN(€-86.20m)OUT(€88.20m)合計(€2.00m)と少量だがプラス収益を上げている。うまく獲得と放出ができているとみていいだろう。

個人的選手評価

 シーズン途中なので今シーズン獲得した選手は除外して、大まかに「中心選手」「レギュラークラス」「バックアップ」「戦力とは言えない」に分けてみた。

中心選手・・・デレ、エリクセン(2人)

レギュラークラス・・・ダイアー、ラメラ、デイビス、サンチェス、シグルズソン(5人)

バックアップ・・・ヴィマー、フォイス、ホルトビー、エンクドゥ、ヤンセン、エンジ(6人)

戦力とは言えない・・・フライヤーズ、ホール、イェドリン、ロペス(4人)

 これに関しては定義を決めずにざっくり分けたので意見はたくさんあると思う。他クラブの若手選手の獲得がどのようになっているかわからないが、17人中7人がレギュラーとして活躍しているのは良い選手獲得ができているのではないだろうか。

今後の選手獲得の方向性

 移籍市場に関して興味がなく門外漢なのだが、今回知らべてみての自分なりの今後の選手獲得の方向性を記したい。

 先ほども示したようにHG持ちでプレミアリーグ所属の選手獲得が非常に少ない。このような選手の獲得が今後増えるとは考えられない。従来通り18歳~20歳のブレイク前のHG持ちの選手を獲得していくとは思うのだが、このような選手の移籍金ももちろん上がってきている。

 ここで私は、もう一つ下の世代である16歳~17歳のイングランド国籍の選手の獲得に力を入れるのではないだろうかと睨んでいる。その理由としては、ここ7シーズンでイングランド国籍のアカデミー途中加入者はシロー・トレーシーのみだったが今シーズンは2人も獲得している(キーオン・エテテとアーロン・スキナー)ことがあげられる。ここでスパーズアカデミーに足りないタイプの選手を獲得し、HG選手として育てていくのではないだろうか。

 結論としては、HG選手はアカデミーと下部カテゴリからの獲得、国外の選手は21歳~22歳を中心に獲得。大きな変化は見られないが、下部カテゴリでの獲得が若年化すると予想する。

 特に目新しいことが言えなくて反省しています。 

感想

 「スパーズアカデミーってどうなん??」に続いて「スパーズの若手選手獲得ってどうなん??」について書いてきた。今回一番の衝撃はHG選手の獲得の偏りである。ここまで18歳~20歳に偏っているとは思っていなかった。その上、獲得クラブもほぼ下部カテゴリからである。プレミアのクラブからのHG選手獲得が難しいことが確認できた。

 これらの事と合わせて、移籍金の向上、現在の状況、Brexitの影響など移籍市場がどうなるかわからないので、アカデミーからの選手供給が以前にもまして重要になってくる。今後もアカデミーとローン選手から目が離せない。

 移籍について調べることがなかったので、いろいろと勉強になることが多かった。残りの獲得選手についてはしない方向で考えているが気が向けばするかも??

 今回のブログの結論として個人的に移籍金での収支、獲得選手の獲得、スパーズの若手獲得は非常にうまくいっていると感じた。

 みなさんはどう思いますか?

 こんなご時世なので今回のブログと表が皆様の議論のネタになってくれたら幸いです。

 ミスや疑問点、調べて欲しいことなどがありましたらご意見お待ちしております。長くなりましたがお読み頂きありがとうございました。

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