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原価率高めで納得のおいしさを

北海番屋 (東京都・中央区)


東京・築地場外市場の一角に2009年12月に開業した、海鮮丼と網焼きが楽しめる海鮮レストラン。
豊洲市場の水産仲卸でサケ・マス・魚卵といった北洋物を扱う北田水産㈱が運営しています。店を切り盛りするのは元加工場長の寺田喜好店長です。


5魚種堪能「五色丼」。本マグロは赤身と中トロ両方楽しめるので実質〝六色丼〟?

さまざまな魚種が一度に楽しめる

海鮮丼、海鮮網焼きと多種多様なメニューがある中で、いちばんの売れ筋が高級海鮮具材5種類を贅(ぜい)沢に組み合わせた「五色丼」(税込み3740円)。

「ノルウェーサーモンに、アイルランド産本マグロ、カナダ産ズワイガニのほぐし身、秋サケのイクラ、国産ウニが具材」で、寺田店長は「さまざまな魚種が一度に楽しめる」のが人気の秘訣(けつ)とし、「日本特有の生食文化の凄みを存分に堪能できる」とコメントしました。
新型コロナウイルス以前は、特に開店直後に現地の動画配信で築地場外市場で網焼きが楽しめる店として〝バズった〟こともあり、東アジアの中でも海鮮に厳しい香港からの来店客が列をなしたそうです。

現在、新型コロナ以降は国内の若者客が目立っており、目当ては五色丼をはじめ、海鮮丼の3分の2をサケ・マスと魚卵が占めるサーモン関連です。「若者ほどサーモンが好きという事実を肌で感じる」そうです。



「食べてよかったと感じてほしい」と話した寺田店長

わが店の魚食の醍醐味

本来は、本業で扱う塩ザケなどの拡販の一助になればと始めました。
「店舗での提供メニューで販売実績があれば進めやすい」と考え、焼き魚や煮魚の定食などが頭にありましたが、結果的に評判となったのが生食だったのは想定外だったそう。
それでも、生食への圧倒的なニーズは把握でき、「北田ブランドの浸透には役立っている」とのこと。

食の専門店が集う築地に期待して足を運ぶ人たちを満足させるため、原価率を競合の飲食店より高めに設定して「築地に来て『食べてよかった』『おいしかった』と満足してもらえるような食事を」との思いで日々、メニューを提供しています。

現行の店舗は場外の再開発の状況が不透明だったことから、アルミの箱をつないで1日で作り上げた仮設店舗ですが、今日まで名が売れた今は将来の改築も視野に入れているそう。

「場外を離れて多店舗展開をする気はないが、席が増えれば一度に入れるお客さまも増える」と意気込みます。



築地場外市場の〝昭和テイスト〟に寄せた店内デザイン


ラストオーダーを過ぎた平日のランチタイムでも賑わいは相当だった
21年6月から店頭に冷凍自動販売機「ど冷えもん」を設置し、店舗提供している海鮮具材を展開しています。

24時間・365日販売。
「食べておいしいと思ったらその場で買って帰れる」と寺田店長。
人気は道産イクラの醤油漬250グラムです♪



店頭の冷凍自動販売機「ど冷えもん」。食事で気に入れば買って帰れる


海鮮丼の種類は実に20種類。取材には北田水産・北田喜之助社長も顔を見せた


店舗情報

営業時間 昼の部 午前10時~午後3時
     (ラストオーダー午後2時)
     夜の部 午後5時~午後10時
     (土曜は午後8時、ラストオーダー午後9時)

電  話 03-5148-0788

定 休 日 月曜・水曜。
     日曜・祝日・祝前日は昼の部のみ

H  P https://salmon.co.jp/hokkaibanya/


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