見出し画像

パリロブの靴は、久しぶりに食べる素うどんと同じ。

ビスポーク靴メーカーだったジョンロブが、エルメスの傘下になり、既成靴を作り始めた頃の靴を久しぶりに見て、これは綺麗に出汁を引いた美味い素うどんと同じだと感じた。

コバの出幅は程々で、出し縫いのピッチはラフな感じ。ウィール無しのシンプルなコバ。
フマズは前足部同様の角コバ
ヒールの高さも低すぎず、高すぎず。
フマズの絞り込みは無く自然な印象。
トップリフトはプレーンなダヴテール。

どういう事かと言うと、近年の映えを意識した物作りで、華美な見た目のモノが溢れる中、素材の良さが際立つシンプルなモノを久しぶりに見たと言う事です。

ロブ既成靴最初期のダーヴィーラスト。
程よいボリュームと捨て寸のトゥシェイプ

この様に良い意味で肩の力が抜けた靴が、素うどん的価格で90年代には買えていたのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?