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書き殴り

 鬱々とすることが多い。
 原稿が全く書けなかったり、もちろん例の病気のこともあったり、トンガのことが気にかかったり、自分の健康問題のことがあったり、ダイエットが遅々として進まなかったり、かつての友人が少し厄介な問題に巻き込まれてしまったりと、枚挙に暇がない。

 人生はベルトコンベアのように前に進んでいくものであるから、前から飛んでくる種々のカラーボールを回避するなり撃ち落とすなりしなければ、全身がとんでもない色に染まり果てる。

 昔の日本人は一年で色々なことが一周するという素朴な世界観を有していた。更に十二年、六十年という周期があり、これは干支の形で残っている。甲子の年に作られた甲子園や壬申の乱などの形でご存じの方も少なくなかろう。

 更に二十八宿と干支を組み合わせて四二〇年の周期を見ることもあるそうだ。二〇二二年の四二〇年前は一六〇二年、江戸幕府開闢の前年に当たる。

 一直線に進む歴史観に疲れて、すべてが循環する歴史観に視線を向けると来年は何か良いことがあるのではないか、という気になる。

 不幸や辛いことから少しでも目をそらして希望を抱けるのなら、それもよいかもしれないと思うのであった。

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