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#09 大阪の農業振興地域、市街化調整区域は??

「生産緑地」「農業振興地域」「市街化調整区域」・・・・などなど、農地を考える際には難解な言葉が多々出てきて非常にややこしいですね。

今回は、これらの言葉の意味をまとめて、大阪のどこにどのエリアがあるのかを把握する方法について整理します。

農業振興地域/農業振興地域外

まず、農業振興地域について、
これらは「農業振興地域の整備に関する法律」によって定められています。

【1】農業振興地域:今後概ね10年以上にわたり総合的に農業の振興を図るべき地域。都道府県が「農業振興地域整備基本指針」に基づき設定する。それ以外の地域が農業振興地域外になる。

言葉の通り、県が設定する、農業を振興する地域ですね。

①農用地区域:農業振興地域内における集団的に存在する農用地や、土地改良事業の施行にかかる区域内の農地など、農業上の利用を確保すべき土地として指定された土地。
農業上の用途区分が定められており、原則としてその農業以外の目的に使用できない。
農用地区域内の農地は青色農地(農振農用地)とも呼ばれる。

→農業振興地域の中で特に守るべきとされている農地ですね。


②農業振興地域内農用地区域外:農業振興地域の中にあるが、農用地区域外のエリアを指す。
その区域内の農地は、白地農地と呼ばれ、農地の集団性が低く、土地改良事業を実施していない等の理由から青地の指定がされていない。青地と比較すると農地以外への規制は比較的緩くなっている。

→農業振興地域内ですが、青地農地ほどは規制がされていない農地です。
まとめると下図のようではないでしょうか?
農用地区域の中には道路なども含まれることから、農用地区域の中に青地農地があると解釈しています。

農業振興地域

市街化区域/市街化調整区域

次に、市街化区域、市街化調整区域について、
これらは「都市計画法」によって定められています。

【2】市街化区域:都市計画法に基づき、市街化を活性化する地域であり、街地を形成している区域、および10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域を指す。

→街を活性化する地域であり、住みやすくなるように、インフラの整備などが積極的に行われる地域にあたります。

①生産緑地:市街化区域の中で、都市環境の保全などに役立つ農地等で生産緑地として指定を受けた地点。農地としての適正な管理が義務付けられ、農地以外の利用は制限される。

→市街化区域の中にある農地の中で、生産緑地指定を受けると農地としての適切な管理が求められます。(2022年生産緑地問題というのもあり、こちらに詳しく記載されています。)

【3】市街化調整区域:市街化を抑制する地域です。人が住むための住宅や商業施設などを建築することは原則認められていないエリアです。

まとめると下図のようでしょうか??
もちろん、市街化調整区域の中にも農地があり、市街化調整区域と農業振興地域は重なりが生じます。

市街化区域


では大阪の農用地や生産緑地を把握するには?

では、大阪で農業振興地域や農用地を見分けるにはどうすればよいのでしょうか??
少し見にくいですが、大阪府のHPに農業振興地域や農用地が市町村ごとにまとめられています。

例えば↓は高槻市の市街化調整区域や生産緑地を表した地図になります。

高槻市農業振興地域

青枠部分を拡大すると下記のようになります。
緑線が農業振興地域の境界を、横線は青地農地を、縦線は白地農地を表しています。
青く塗られているのは市街化調整区域です。

高槻市農業振興地域2

実際にGoogle mapでそのエリアを拡大したものはこちらです。
確かに、農地であることが確認できると思います。

もっと簡単に確認したい!!

一つ一つ地図と照らし合わせるのは面倒ですよね、、、
そこで、もっと簡単なのが、「農地ナビ」で確認する方法です。

農振法区分や都市計画法区分で農地の分類が見えて扱いやすいです。
ただ、市町村によっては十分に分類がされていないところもあります。
ぜひ一度見てみてください!!

【まとめ】

地域の農地区分は、行政機関がその地域に対してどういう展開をしていくのかを考える1つの指標になります。
その地域が農業振興地域なのかそうでないのか、さらには青地なのか白地なのかを把握しておくことは、農業を始める際にも重要ですし、ある意味自然を求めて引っ越しする際にも参考になりますね。

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