見出し画像

アニメ「スキップとローファー」感想 純粋な主人公に出会い変わっていく友達

何か青春を感じるが、主人公の純粋さによってまわりが、コンプレックスや悩みを自力で解決していくのが良い。ドロドロしたものはなく、石川県から来た主人公が東京の学校でドタバタするものかと思いきや、めちゃめちゃ純粋なので、友達の悩みを自然と解決していくのが素晴らしい。探偵ものではなくて、友達の思春期にある、分からないイラつきも感情によりなくなる。かなり特異なアニメかと思いきや、高校生の悩みも何となくリアリというのがこのアニメの特色だ。

イケメンが出てくるが、何が悩みがあるのがいい。単純な恋愛ではななく、悩みながらも主人公のみつみとの関わりで変わっていくのだ。何というか、みつみにめちゃめちゃ目立ち、魅力がある。よくある、地方から来たが東京で悩むみたいなことはなくて、性格そのままで、だからこそまわりを変えていく魅力があるのだ。T大を目指し、官僚を目指す彼女は普通とは違うが、ごく当たり前の高校生でもある。それが非常に違和感がありながらも、本人は真剣で、それが純粋なので応援したくなるのが不思議だ。頭が良いのだが、石川県の友人を大切にしていて、人との関わり方もしっかり考えている。官僚を目指すだけではなく、しっかりコミュニティーに属し、コミュニケーションを駆使しながら学校生活を送る。声優の好演もあり、みつみのキャラクターは魅力があり、ああ、男女関係なく人が集まってくるのは容易に理解できてしまう。東京という、なれない環境でしっかりと対応する姿は流石だと思うし、まわりもいい人が多く、美男美女だけではないのがリアルである。高校も進学校であるから、頭はいいのだが、思春期の悩みを持っていて、みつみよりも大人に見えて、逆に悩みは子供っぽいというか、純粋なものになっている。話が進むごとにみつみの魅力が高まっていく。それは打算ではなく、彼女が相手のことを思って、傷つかないようにという配慮がある。みつみは当たり前の高校生のようで、打算はなく、劇中の東京の学校にはいないようなキャラクターに仕上がっている。見ていて心がけ温かくなり、心地よくなる上に、こんな友達がいたら楽しかったのだろうかと思ってしまうが、まあ、進学校の話なので勉強以外の本質はまた違ったものなのだろうかとイメージする。最近はあまりなかった、ラブコメでもない、当たり前の高校生活を描いた作品である。


この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,591件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?