アナログマクロ経済シミュレーター、MONIAC‼︎
大阪市減税会 事務局 陰気なたまむし (@inkinatamamushi) です。関西で継続的に減税活動し活動報告をしますので、フォロー頂けたら幸いです。内容良かったらいいねいただけると嬉しいです。
今回はおそらく世界初のマクロ経済シュミレーター、MONIACについて記事を書きます。前回の記事で気になると言ってくださったウォッチャーさん@k9h4OmnnnJMTeC8、創作意欲を上げてくださってありがとうございます。
経済を血液、水に例える理由
よく経済は血液は水について例えて述べられることが多いですが、それはマクロ経済を本当に水を使ってシミュレーションされたことがあるのです。それはウィリアム・フィリップスという経済学者が発明した、MONIAC(モニアック)というアナログマクロ経済シミュレーターです。
ウィリアム・フィリップスは失業率とインフレの関係を示したフィリップス曲線で有名なあのフィリップスです。MONIACのデモンストレーションを載せておきます。他にもMONIACで検索するといろいろな動画が出てきますので、興味のある方は是非検索してみてください。
税とはどういうものか
動画を見ていただいたらわかるかと思いますが、このマシンはポンプによって水が上に上がり、そこから下に流れていくというものです。水は実際の水を示しており、水が流れる道の閉まり具合を調整することで、貯蓄の量や、輸出入の量を示して、最終的にGDP(Income)が出るというものです。ここでお金はまず一番上から順に、税金(Taxes)、民間貯蓄(Saving)、輸出入(Imports,Exports)の順番で、そこに水が溜まったり、流れていったりします。
さて、ここで述べるのは、このマシンにおける税はどういうものかということですが、税は「本来であれば民間が消費、貯蓄、投資をできるはずだった金を、政府が奪って使っている」ということです。
下の図はMONIACを図で示したものですが、これを見るとIncomeからいきなり税金(Taxes)で水が何割か取られます。その後、下にそのまま流れる消費と右に流れる貯蓄(Saving)に別れます。
ここから元祖的なマクロ経済シミュレーターにおいて、税とは民間のお金を奪っているものであるとみて取れます。
実際に触ってみましょう
海外のサイトですが、実際にMONIACをオンラインで使えるサイトがあります。実際に触ってみると面白いです。
数字やつまみをいじるところがあります。以下に指標の意味と「」におすすめの初期数値を書きます
Autonomous GovEx:政府支出「100」
Tax Rate : 税率「0.5」
Investment Rate : 投資率(投資性向)「0.7」
APC : 消費性向「0.6」
Autonomous Exports:輸出
APLm : 輸入性向
輸出と輸入は無視して触るのがいいかと思います。そして、上の数値を入れた後に、各数値を1割ほど動かした時にどうなるかなど眺めて遊んでみてください。
それでわかるのが、貯蓄にどんどん水が溜まりますが、これを吐き出させるには、基本的には投資を活発化させるしかありません。貯金税などでは貯金は市場に流れません。金融緩和や、規制緩和で投資先を創出するのが基本です。
そして、政府支出を増やすと、確かにGDPは増えますが、その分税収も増やして、政府支出が増えた分だけDGPが増えるだけです。言い換えると、2割政府支出を増やすと、GDPが2割増えるだけです。
しかし、上の設定で減税すると、減税した以上にGDPが増えます。(税率を2割減らすとGDPは2.5割ほど増えます。)
終わりに
税は民間に流れるはずだった水を奪っているだけだと言いました。MONIACをいじると、民間の投資、消費が活発にならなければ、政府支出を増やしてGDPは増えたとしても、あまり意味がないことがわかります。長期的に経済成長するには減税をして民間部門への水の流れをつくり、金融政策、規制緩和で投資率を上げることが非常に重要であることが体験できるかと思います。
今回はかなりマニアックな話ですが、経済を水に例える元祖である、MONIACを紹介しました。これをベースにいろいろ経済を考えるのがいいかと個人的には思っております。そうすると、減税と規制緩和が非常に重要だと理解できるかと思います。
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