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決戦の地【小説】

決戦の地【小説】

「かの国は必ず、滅ぼさねばならぬ」
 国民の期待を背に議場で立ち上がる男がいた。会議を聞くほとんどの男は立ち上がり手を叩く。彼に賞賛の言葉を口々に叫んだ。
「我が国は剣でお返しするのだ」
 彼は三百人の議員の前で誉ある台詞を紡ぐ。翻るトゥニカの影が半年の任期を終える独裁官に重なる。
「やつに決戦を挑んではならぬ。やつは戦術の天才だ。決戦を徹底的に避け、持久戦に持ち込むのだ。やつにはそれが一番効果的

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