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🔥2019🔥Korean HIPHOP 10 前編(전편)

 2019年も残すところ数日となり、思い返すと色々なことがあったような、無かったような。

 さて、日本では「高校生RAP選手権」や「フリースタイルダンジョン」などをきっかけにフリースタイルがブームとなりヒップホップ自体に対する注目もかなり高い。日本に同じく韓国でも人気TV番組「Show Me The Money」で様々なラッパーたちが実力を競い合っており、韓国内で爆発的な人気を誇るとともにヒップホップブームを牽引している。また、日韓のアーティスト同士の交流も盛んに行われており、日韓コラボレーション作品が生み出されている。

 こうしたヒップホップブームの中で個人的にオススメしたい2019年にリリースされたコリアンヒップホップ10作品をチョイス。長くなるので前後編に分けて紹介。

1.ART GANG MONEY / Swervy(feat. Reddy)

まずはこれ、間違いなしにブチ上がる

とにかくスピード感がウサインボルトを優に超えている。2019年7月にリリースされてからたぶん今年一番リピートした作品。このスピード感のあるトラックに聞き覚えがあるなと思ったんだけど、船のエンジン音に似てるんだよね。

全体的に攻撃的なリリックとなっているんだけど特に「내가 뭐 미치지 않은 이상 니 인생이(私が狂っていない限りお前の人生なんて)궁금할 리가 없지, unless you pay me(気になるわけがない金でも払わない限り)」ってところは最高。

swervy(スウィーヴィー)は2001年生まれの18歳。2016年にEco YardやHD BeatzとTeam YAYAというクルーを結成(現在は脱退しているらしい)2018年にTeam YAYAとして初のEP『Bunny Bullet』をリリース。同年に「Show Me The Money」に出場したことをきっかけにPaloaltoの目に留まり、2019年にHi-Lite Records初の女性メンバーとして契約。

2.VROOM / Reddy

ART GANG MONEYに参加していたReddyが11月にリリース。時代はskrr skrrの時代からvroom vroomの時代へ…

「RPM 올려 vroom (RPMを上げてvroom)」とエンジン音に乗せて突っ走っていくリリックとなっている。

Reddyは1985年生まれ。2013年からHi-Lite Recordsに所属しており、2016年には「Show Me The Money」に初出演し、準決勝まで進んだ。彼はファッショニスタとしての一面もあり、着用したアイテムがトレンドになることもしばしば。また、日本のアーティストとの交流もあり2015年にJJJと『ASIA』をリリース、SKY-HIとは互いの作品に参加しあう仲で2018年に『I Think, I Sing, I Say feat. Reddy』がリリースされている。

3.Break Bread / Reddy, Sway D, Paloalto, YunB, G2, Huckleberry P & Camo Starr

家族のテーマソング

コリアンヒップホップ界の重要なレーベルの1つHi-Lite Recordsから所属アーティスト全員が参加した本作は、2019年リリースではないけれどHi-Lite Recordsと所属アーティストの紹介にこの一曲は外せないのでチョイス。

タイトルでもある「Break Bread」は「稼ぎを分かち合う」って意味もあるらしく、リリックの「우린 대식구, 변한 거 없잖아, 우리 attitude(俺らは大家族 変わってないだろ 俺らのattitude)」でもあるように俺たち家族って感じすげー好き。

Hi-Lite Recordsについて軽く紹介すると2010年にPaloaltoをボスとして設立。2013年にレーベルアーティスト全員が参加したアルバム『Hi-Life』を発表し、「Album of the Year 2013」や「Label of the Year 2013」などの主要なタイトルを獲得し、アンダーグラウンドシーンを代表するレーベルにまで成長した。そして2015年当時所属していたKeith Apeが『It G Ma』をリリース。日韓コラボの本作ではKOHHとLootaも参加しており話題となった。また、2019年には『#air2019』がリリースされた。

4.futuristic swaverが11月にリリースしたアルバム『Swag Society』から2曲

Geek'd out / futuristic swaver(feat.Ugly Duck)

とにかくfuturistic swaveらしいトラックと力強く歯切れの良いフロウがテンションを上げてくれる

futuristic swaveは1995年生まれでプロデューサーではLaptopboyboy名義活動を行なっている。『YABAI (ft. TYOSiN,TYOS3L)』など日本のアーティストとも交流が深く、イントロでよく耳にする「Laptopboyboy」など彼のギークな雰囲気がとても伝わってくるトラックが多い。本作に参加しているUgly Duckは先ほど紹介したReddyやJJJとの『ASIA』にも参加している。

airspray / futuristic swaver

Geek'd outに同じくfuturistic swaveのアルバム『Swag Society』の中に収録されている一曲

オートチューンが幸せを運んでくれる 「Laptopboyboy」から始まる浮遊感とスピードを兼ね備えたトラックがとにかく心地良い。個人的にMura MasaのNo Hope Generation のフロムコリア版だと思ってる

No Hope Generation / Mura Masa


5.Look At Me!! / Yuzion

Yuzion(ユシオン) が8月にリリースしたアルバム『yang trapper』に収録されている一曲

うわずった声が特徴的でメロウで溢れるTrap感がドストライク

Yuzionは韓国内で注目株の2002年生まれの17歳。本アルバム『yang trapper』が初の公式音源となっており、その中でも『Look At Me!!』は彼女の代表曲となっている。また、先ほど紹介したfuturistic swaveのアルバム『Swag Society』に『See Me Winnin(feat.Yuzion)』として参加している。『yang trapper』に収録されている『jealousy』のMVは新宿歌舞伎町で撮影が行われており、ブロン液と三ツ矢サイダーを混ぜる様からもアルバムのタイトルが『yang trapper』ということに納得できる。


とりあえず前編はここで終わり。

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一縷の希望