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5/19~ 最近見たもの聞いたもの

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麦秋 / 小津安二郎

以前小津安二郎好きの人が「麦秋が一番面白い」と言っていたので見てみた。

おもしれ〜!!!!!
途中まで結構ぼんやりと見ていたんだけど、ラスト40分くらいでグググッと面白くなった。
義姉と砂浜を歩く絵面がかっこよかったな。

見終わってから知ったけど「麦秋」って秋じゃないらしい。
「麦にとっての秋・麦の収穫時期」である今くらいの時期を麦秋と言うそうだ。へー、今くらいの時期なんだ。
まあそこまで季節感のある映画ではないんだけど。
「行き遅れた娘が嫁に行く話」に「収穫時期」という意味のタイトル付けるの、今の価値観だとちょっとキモいな。

まあ前時代的ではあるけども、だからこそ娘の結婚というものが家族全体にとっての大事になってドラマになってるわけだしな。
最終的には本人が結婚相手を決めるんだけど、これも当時にしてはまだ珍しかったからこそドラマになってるんだろうし。

以前観た「お早よう」でもそうだったけど、小津映画って子供が面白い。というか同じ子役だった気がする。
「〜しておくれよぅ」みたいな言葉遣いってかわいくて好きだな。

ザ・セカンド

前髪を上げた友保怖すぎる。なんで眉毛ないの?
もしかしてずっと眉毛なかったの?怖い。

ガクテンソク、「国分寺」というフレーズだけでかなりの親近感を得た。

大規模な漫才の大会の決勝トーナメントでずっとライダーベルトの話をしてるおじさん、変だったな。
変だよ。日本中のお笑いファンが注目している場所で声が特徴的なおじさんがひたすらライダーベルトの話をしてるの。
でも、ザ・セカンドってこういうことなのかもしれない。若手芸人にはそうそうできないだろう。

金属バットの2本目が一番好きだったな。
お客さんは今日、漫才を見に来てくれています。生きるために必要がないのに。
「死ね」というシンプルな罵倒で終わるのもいい。

「砂漠でラクダに逃げられてぇ〜!」が出た瞬間、かなりアガった。

舞台への入場時、M-1が競り上がりから階段を降りるのに対してザ・セカンドでは平坦な通路を奥から歩いてくるだけなのがいい。
派手さはない。起伏もない。ただ歩みを止めなかった者たちの戦い。

この春から晴れてニートになった君たちに(略) / バキ童チャンネル

いい動画だ。
「全部意味がないんだから自分の好きにすれば良い」って、すごく助かる。すごく楽になれる言葉だ。
僕は「今やってるこれ、意味あるのか?」と考えてはショボンとしてしまうので。

「大丈夫」を言ってくれる場所って本当にありがたいな。

ベルリン・天使の詩

最後の最後で「つづく」って出て、口をポカンと開けてしまった。これって続き物だったんだ。
調べたら、明確な続きというか世界観を共有した作品が後年出ているらしい。
ベルリンの壁の崩壊の前後に、繋がりのある2作品が存在する。それってすごく面白そうだ。そっちも観たいな。

人間になって初めてコーヒーを飲むシーンが良かったな。美味しそう。温かそう。楽しそう。

あのくらいの規模のサーカスって一度見てみたいな。
来ないかな。僕の町にもサーカスが。

杜野凛世LP

わーっ!
がおがお凛世かわいい。

守破離の破のターンだ。
少し前に似たようなことを教わっていたので親近感湧いた。
こういうのって頭の中で考え続けても一向に正解なんて見えてこなくて、身体を動かし続けてその中から探していくしかないんだよな。

「この前の答え、もう必要ないんじゃないか」←お前お前お前!お前の口から言うことが重要なんですけど!?!?!?!?バカ!
シャニPは凛世にとって自分がどれだけ大きな存在なのか自覚するべき!バカ!
もっと凛世をよく見ろ!

アイドルマスター シャイニーカラーズ 事務的光空記録

すごすぎる。毎話言ってるけど毎話すごすぎる。
緩急。

にちかのギャグ顔がいっぱい見られるのも嬉しい。「レッツダンス!?!?」とか「この姉…っ」とか。

そんでワハハおもしれ〜と読んでいたら痛々しく擦り減ってゆくにちかの描写へといつの間にか流れていて、油断していた心がめためたに突き刺されてしまう。

掛けられた声さえも(無自覚に)踏み躙ってしまう、美琴さんの美しいターン。

二次予選通過まで行ってるけど、ユニット名はまだ決まってないのかな。「シーズ」という名前はいつ出てくるんだろう。

シャニPがにちかと美琴を引き合わせず、あのままソロでWINGにエントリーしていたらにちかはもっと楽だったんだろうか。
ここまで自分を追い詰めることもなく、頑張りすぎることもなく、予選のどこかで通過できず、アイドルを諦め、そんな思い出を抱えながら「普通に幸せ」な人生を送っていたんじゃないだろうか。
ざらざらした心を持ったまま。

TXQ FICTION イシナガキクエを探しています。

完結編の4話を観た。
終わり方がめちゃめちゃ良かったな〜〜〜!!!
物語の終わり方としてめちゃめちゃかっこいい。
3話までは「ふ〜ん、あんま好みではないけどなんか面白いことやってますね〜」くらいだったけど、終わり方がめちゃめちゃ良かったので好きになっちゃった。

モキュメンタリーという形式の特性でもあると思うんだけど、そこまでは「なぜこうなったのか」という真相がハッキリとは提示されていなかった。のに、たった一枚の写真で「ギュイーン!!ここが始まりでした」というのがパッと解る作りになっているのがすごくかっこいいぜ。
不明瞭なところは多分に残したままなんだけど、始まりが解るだけでこんなにスッキリするんだ。
ストーリー自体も好みだし、見せ方自体にも感激した。あの映画や、あの小説を観たときの感覚にも近いな。

昨今のエンタメの作り方とはまるで逆だな。サビや盛り上がりどころをいかに早く出して、みたいなものとは程遠い。
パーツだけをひたすらばら撒き続けて、最後の最後に一瞬で組み上がる。
「なに〜!?なんなの〜!?!?」というもどかしささえ一転して快感に変わる。
コンテンツに溢れるこの世の中ではかなりの信頼が築かれていないとできない技だ。
こんなものを見せられてしまったので、きっと次作も「なに〜!?よくわかんね〜!!!!」とか思いながら最後まで見てしまうんだろうな。

愛の話だった。