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無音の衝撃〜SILENT SHOCK

恋は突然くるわ
別れもそうね
そしてこころを乱し
神に祈るのよ
どんな大事な恋も
軽いあそびでも
一度なくしてわかる
胸のときめきよ
いまかがやくのよ私たち
いまとびたつのよ私たち
笑いばなしに希望がいっぱい
希望の中に若さがいっぱい
人生いろいろ 男もいろいろ
女だっていろいろ 咲き乱れるの

〈島倉千代子/人生いろいろ〉

7月の終わりに東京五輪が始まり、怒涛の8月を越えて、今は9月の後半。この2ヶ月、色々あった。何度か現状や今思うことを残しておこうとnoteを書き始めたが、前回同様地獄な日々の記録でしかない、ただ画面に泥を塗りたくってるような感覚に陥り、全消し。読み返しても楽しくないものを残していても意味がない。トイレタイムのように汚したらすぐに水洗ボタンを押す作業の繰り返し。そうやって過ぎて行った。

そんなこんな何から伝えればいいのか分からないまま時は流れた『ラブストーリーは突然に』状態でこの2ヶ月を過ごし、今に至る。会社と家とスーパー銭湯に行った記憶しかない。なんじゃこりゃ。こんなんで生きてるって言える訳がない。毎日「限界だ」と嘆き、日々限界の過去最高記録を更新し続けている。けれども限界なんて自分が安易に設定しているだけで、本当の限界はもっとずっと先にあるような気がしていて、今は「とりあえず死にはしない」という訳の分からない古の根性論だけで耐えている感じ。いったいいつまで続くんだ。

自分のことはもう時間が解決するとして(もう今すぐにどーにでもなる問題やないし)、それはそうと昨夜、そんなズタボロの中で仕事を終えて、サウナでストレスを吹き飛ばしてから帰宅しハイボールを飲みつつSNSをチェックすると、衝撃の事実が発覚する。


SILENT SIRENひなんちゅ、バンド脱退


マジか。な、なんで今!?あまりにも急すぎる。週刊少年ジャンプの『アメノフル』突然の打ち切り並みに急すぎる。ただただバーチェアに座り、その【重要なお知らせ】をラジオからいい感じの曲が流れてると路肩に車を停めて聴き込む蔦谷好位置ばりに固唾を飲んで何度も読む。…受け入れられん。翌日いよいよ10周年のリベンジライブだというのに、何故前夜のこのタイミングなんだ。全然心の準備が出来ないじゃないか。それならライブ終わって数ヶ月とか今年いっぱいでええやん。何故我々のテンションを一回どん底に落とした?

正直なところ、事前発表なら直前よりかはもっと前もって言ってほしかった。1ヶ月前くらいに「私の最後のライブになるので、是非とも来て欲しいです。」って言ってほしかった。そりゃあ都内は依然として緊急事態宣言の最中であり、それを大々的に呼びかけてしまうことは問題になるし、ファンに無理させてしまうのだろうという心遣いが働いたのだろう(ということにしておく)。

もし事前に発表されていたら、僕は早急にワクチンを打ち、チケットを何としてでも手に入れて日比谷野音に駆けつけていただろう。勿論最大級の感染対策と最大級の無理をして。電車は感染率が高く絶対乗りたくないので、会場近くまで自家用車で駆けつけるか(調べたら高速使えば1時間でいけるみたいやけどホンマか?)、都内の入り口北千住まで車で行って、それから自転車とか。うーん、行くのはいいが帰りが半端なく辛い。

今年の春にどうしても都内に行かないといけなくて、北千住から渋谷まで自転車で往復してるから何となくの距離は体感してるけど、余韻に浸りたいのにせかせか時間気にして夜の闇の中を移動するのもな。昔から都内でのライブ後は近場のホテルに泊まるのが定石やけど、コロナが落ち着くまでは泊まりたくないし、ならば日帰りで茨城に戻るのは…正直しんどい。

サウナに喩えると、10分蒸された後から水風呂でクールダウンし外気浴に向かうまで。ここに時間を掛けてしまうと全くととのえなくなってしまう。水風呂に長く浸かりすぎず、パパッと身体の水分を拭き取り、露天のベンチに寝そべる導線がしっかりしてこその1セット。同様にライブ後はすぐにホテルに直行しシャワーを浴びてひと休憩し、ビールを飲み余韻に浸る。汗ダラダラの状態で車を2時間も運転するなんて、これは本当に無理というかただ無謀でしかない。

個人的な諸事情はどーでもいいとしてだ、外野がいくらゴチャゴチャ騒いだとて…言っていいんだよ。言って欲しかったよ。バンドとして最後の勇姿なんだし。みんな大人なんだし、自己判断は当然できるよ。だから、やっぱ前もって知りたかったし、揺るぎない決意なのを知った上で、全力で引き留めたかった。ライブに行けなかったことよりも、それだけが心残りではある。

そして、先程。ライブ生視聴、完。冒頭からずっと感極まっていて、菫ちゃんのMCや最後のひなさんの姿に涙涙涙。なんで此処に居ないんだ俺。なんでこの場面で「ひなんちゅありがとうーー!!!」ってコールできないご時世なんだ。畜生めコロナの野郎。嗚呼、これでもうドラムを叩くひな…いや4人でのサイサイは見納めなのか。全くもって実感がない。昨日告げられたばっかだしな。リアルのようでリアルでない感じ。これからだろうな、数ヶ月経ってからそこに当たり前にいた存在がいなくなることの寂しさに気付くんやろな。人生は色々あるし、突然何が起こるか分からない。今は目の前にいる人を愛し、目の前のことをひたらすらに頑張ろう。

ひなさん、これを見ているかどうかは不明ですが、11年間お疲れ様でした。サイサイの音楽だけでなくサウナ、神社、そして天下一品のラーメン等、あなたから影響を受けた事は計り知れません。次なる道も、楽しみにしてます。最近ようやくnoteの定期購読をしたので、今後も記事楽しみにしてます!

今やりたいと思った事を理由つけて先延ばしにすると、後悔だけが募っていく。こうと決めたら即、動かないとな。というわけで私事ながら、現在勤めている会社を来月いっぱいで辞めようかと。勿論昨日今日で決めた事ではない。バイトや派遣社員じゃなしに、イチ会社員が退職することの重みや意味も知っている。身分や立場、世間体以上にこのままの生活を続けていても人生を楽しむ余地がないのは甚だ辛い。ただ地獄の中で存在していて、休日はどうにか心身を休める方法に勤しむだけ。

実は先月からこっそり転職活動をしているが、その期限を来月までにしようかと。次の職が完全に決まらなくても、旅立つ準備をする。そう決めた。もうこれ以上こんなところで立ち尽くしている場合じゃない。会社での仕事が多忙になった6月下旬以降、一切の音楽活動もしていない。楽器の練習、DTMの楽曲トラック作成、少しずつ動き出していたものが崩れて真っ新になってしまった。もう一度荒地を耕すにはこのタイミングしかない。せめて今年いっぱいは〜とか悠長に過ごしてる場合でもない。もう充分当初のプランから遅れをとっている。完全に動き出せなくなる前に、やるしかない。

少し前に従兄弟が突然この世を去ったのも影響しているかな。結婚せずに独り暮らしをしていることは知っていたんだけど、もう数年会っていなくて久々の再会が遺影だった。先日の彼岸の入りにお線香をあげに行ったんだけど、部屋には整理された漫画本の数々があって、きっと孤独だったんだろうけど、自分の信念を貫き通してここに生きていたんだろうなぁと感じた。

自分に残された時間があとどれくらいなのか知る由もないが、もし明日生きられない状態になったとして、最期死ぬ間際に時に「この人生でよかった」と言いたい。30も半ばになって恥ずかしいが、まだ何の礎も築けていない。周りが自分の道をしっかり歩いて、結婚し子供を育てているのに、俺は何やってんだろうなって。比べるもんでもないけどさ、ちょっとダサいじゃん、真っ直ぐ歩けてないのはさ。今すぐには無理だとして、少しずつ。40からの人生を清く美しく生きるためにも、今この瞬間からコツコツと芽を育てていかないと。もう他人に枯らされて踏み潰されてるのはゴメンだ。やろう、人生はここからだ。では、また。

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